14/07/05 13:06:54.34 0
人口15万のキュラソー島が野球王国なワケ
東洋経済オンライン 7月5日(土)8時0分配信
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)
キュラソーで野球は最も人気のスポーツ。子どもたちは将来のメジャーリーガーを夢見て、常夏の地でボールを追いかける
URLリンク(iup.2ch-library.com)
南米のベネズエラから60kmほど北上すると、カリブ海に浮かぶ小島がある。人口15万人、国土面積は種子島と同じくらいの
オランダ領キュラソーだ。この島は現在、優秀な野球選手輩出地として注目を集めている。
日本では昨季、年間本塁打記録を達成したウラディミール・バレンティン(東京ヤクルトスワローズ)、メジャーリーグで本塁打王
と打点王を1度、ゴールドグラブ賞を10度獲得した後に東北楽天ゴールデンイーグルスに加入したアンドリュー・ジョーンズが
キュラソー出身だ。メジャーでは昨年ショートとしてゴールドグラブ賞を獲得したアンドレルトン・シモンズ(アトランタ・ブレーブス)、
ロサンゼルス・ドジャースのクローザーとして君臨するケンリー・ジャンセンらが活躍している。
■ 世界で活躍する人材育成法
なぜ、多くの人が名前も知らないようなカリブの小島から、バレンティンやジョーンズのように優秀な選手が続々と現れてくるのか。
筆者と写真家の龍フェルケルは今春、その理由を探るべく当地を訪れた。多くの野球関係者やジャーナリストに話を聞くと、浮かび
上がってきたのが「世界で活躍する人材育成法」だ。
まず前提として、キュラソーにプロリーグはない。プロ野球選手を目指す少年は、総じてアメリカでメジャーリーガーになることを
夢見て努力する。
メジャーにたどり着くまでのルートは、日本とは決定的に異なる。日本人の場合、プロ野球で活躍してメジャー移籍を目指すのが
一般的だが、キュラソーでは少年リーグで実力を蓄え、メジャーとの契約が認められる16歳になった頃にスカウトされるケースが
多い。彼らはドミニカ共和国やベネズエラのアカデミーに渡り、マイナーリーグでベースボールの基礎、アメリカで生活していくため
の英語や文化教育を施される。
そこで必要になるのが、異国への適応力だ。現地紙『ウルティモ・ノティシア』のジュリアス・ココ記者が、こう説明する。
「外国人が新しい文化に適応する際、障壁になるのが言語だ。メジャーでプレーする選手には通訳がついてくれるが、マイナー
リーグは自分の力で周囲とコミュニケーションを取らなければならない。マイナーにはアメリカ人に加え、様々な国の人がやって
来る。そうした状況で、キュラソーの選手にとって言語力は大きな強みだ」
■ 島民の65~80%が英語を話す
キュラソーの小学校では現地のパピアメント語、英語、公用語のオランダ語、スペイン語の授業が行われ、65~80%の島民が英語を
話すという。言語習得能力が高いのは、地政学的な背景があると地元テレビ局「テレ・キュラソー」のレポーター、グレン・トーマスが言う。
「日本と中国、韓国が同じ東アジアにあるのに互いの言葉を話さないのは、いずれも大きな国家だからだと思う。カリブ海諸国はどこも
小さいが、それぞれの関係性が深い。キュラソーから飛行機に乗れば、30分でスペイン語圏のベネズエラに行ける。1時間の距離にある
プエルトリコ人は、英語とスペイン語を話す。英語圏のジャマイカも近い。そうしたカリブ海に住んでいるから、我々は多くの言葉を学べるんだ」
キュラソーの首都ウィレムスタットは、美しい街並が世界遺産に登録されている。アメリカに加え、直行便が飛んでいるオランダの
アムステルダム、ドイツのデュッセルドルフからの観光客が街にあふれ、外国人と接する環境が日常の中にある。主要産業は観光業
と海運業で、かつて栄えた石油精製業やオフショア金融センターで働く者もいる。つまり仕事をするうえで、外国人と接する機会が多いのだ。
ちなみに島民の生活水準は決して高いとはいえないものの、ドミニカと比べると遥かに恵まれている。
>>2以降へ