14/07/02 19:36:08.42 0
「W杯は大丈夫なのか?」との声が、ちらほら聞こえ始めている。
W杯といっても、佳境に入ったブラジルでのサッカーでなく、日本で開かれる2019年のラグビーW杯のことだ。
今月19日に発表された日本協会の13年度決算では、約2億3000万円のマイナスで3年連続の赤字となった。
「10億円はキープしたい」と協会首脳が言っていた内部留保も、約2億円減って約8億円まで落ち込んだ。
「民間企業なら社長以下、経営陣の総退陣は免れない。W杯どころか、あと5年協会が持つかどうかというレベルではないか」と危惧する関係者もいる。
現場では、日本代表が5月のアジア5カ国対抗で優勝し来年のW杯イングランド大会へ、8年連続8度目の出場を決めた。
21日の強豪イタリアとのテストマッチも26-23で勝ち、昨年11月のロシア戦(40-13)以来、テストマッチで10連勝。
フランスから招いたFWコーチの指導で徹底してスクラムを強化し、外国相手にスクラムを押し込むほど成長した。
最新世界ランキングも過去最高の10位に躍進した。しかし、肝心の協会が火の車では一丸となっての盛り上がりにはほど遠い。
問題は収入の柱となる観客動員。W杯出場を決めたアジア5カ国最終戦の香港戦(国立)は約1万6000人、
イタリア戦(秩父宮)も約1万4000人と寂しい限り。
昨季トップリーグの1試合平均観客数も4300人。観客数が頭打ちといわれるサッカーJ1の約1万7000人の約4分の1だ。
「観客動員は各チームに丸投げ状態で観客の多くは会社関係者。反対に遠征やテストマッチと強化費はふくらむ一方。赤字も当たり前」と関係者。
19年の日本W杯の開催費は約400億円が見込まれている。全48試合で1試合平均3万人以上のお客が入らないと、赤字は必至とか。
国際ラグビーボード(IRB)は協賛金や放送権料をしっかり握っており、日本が勝手にスポンサーを確保するわけにもいかず、入場料収入が頼りなのだ。
日本やニュージーランド、豪州、南アなどの人気チームならまだしも、例えばグルジアvsナミビアといったカードに、果たして何人集まるのか。
来年のイングランドW杯で、日本は1次リーグで南ア、スコットランド、サモア、米国と対戦する。
米国とは今月のバシフィックネーションズ杯で対戦し37-29で競り勝ったが、後は強豪ばかり。
過去W杯は1勝21敗2分けで、いずれも1次敗退しており来年も同じ結果なら、お先真っ暗だ。
東京五輪と競うように勢いで招致したはいいが、観客アップにアイデアを絞り出し、何としても成功させるという強い姿勢はいつまでたっても見えてこない。
このままでは最低のW杯になりかねない。 (作家・神谷光男)
2014.07.01
URLリンク(www.zakzak.co.jp)