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ブラジル代表として第3回WBCに出場したユウイチ いよいよ開幕したサッカーW杯ブラジル大会。世間がサッカーと
ブラジルの話題で染まる今だからこそ、あえて「野球とブラジル」のことも押さえておきたい。
◎世界ランキング15位の国
サッカーの国、ブラジル。しかし、野球においても近年、強豪国入りを目指した取り組みが続いている。国際野球連盟
(IBAF)が算出する「IBAFランキング」によれば、ブラジルの最新順位は世界15位。わずか2年前、
2012年には30番以降の順位だったことを考えると、急激なジャンプアップといえる。
これはひとえに2013WBCの本戦に出場できたことが大きい。初参加だったブラジルは予選から出場し、パナマを
下して、見事本戦への出場切符を獲得。本大会のグループリーグでは日本とも対戦し、日本が終盤8回にかろうじて逆転
した試合を憶えている方も多いだろう。
◎ブラジル野球を支える「ヤクルト野球アカデミー」
ブラジル代表の躍進には、日本球界の影響も大きい。金伏ウーゴ、松元ユウイチ(ともにヤクルト)をはじめ、日本の
社会人野球で活躍する日系ブラジル人がチームの主力を務めていた。
なぜヤクルト所属選手が多いかといえば、ブラジルのサンパウロ州にある「ヤクルト野球アカデミー」の存在が大きい。
現地法人ヤクルト商工が2000年に4億円以上をかけて造ったものだ。もともとのキッカケは、ヤクルト本社の
ブラジルにおける野球振興への協力という親善的なものだったが、このアカデミー出身者が日本の高校野球や
社会人野球などで頭角を表す例が増えている。
◎「ヤクルト野球アカデミー」から甲子園、そしてWBCへ
2002年の夏に日章学園高(宮崎)がエースに片山文男、中軸打者に瀬間仲ノルベルトというブラジルで育った
2人を擁して甲子園に初出場。その後、2人同時にドラフトで指名された。
2003年の夏には甲子園初出場の羽黒高(山形)でカルデーラ・チアゴが投手としてに出場を果たす。
カルデーラ・チアゴは昨年のWBCでブラジル代表の投手コーチを務め、現在はヤクルト野球アカデミー
で後進の指導にあたっている。
2008年の夏の甲子園に初出場した本庄第一高(埼玉)。甲子園1回戦で劇的なサヨナラ本塁打を
放った奥田ペドロもヤクルト野球アカデミーの出身。奥田は昨年のWBC日本戦でスタメン出場も果たした。
他にも、WBCで代表選手を務めたメンバーには同アカデミー出身者が多い。そして、そのWBCを
キッカケにして野球というスポーツの認知が広まり、プレーする子どもの数が増加するという好循環も生まれている。
URLリンク(news.livedoor.com)
野球でも一流国への仲間入りを目指すブラジル。その道程は険しくとも、一歩一歩前進中だ。(『