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NEWS ポストセブン 6月9日 7時6分配信
6月5日、東京地裁706号法廷。この日、原告側の証人として現われた読売新聞グループ本社会長兼主筆の渡辺恒雄氏(88歳)の姿を見た傍聴人に少なからぬ動揺が拡がった。
開廷後、数分遅れて杖をつきながら入廷した渡辺氏は、法廷の入口でよろめき、あやうく転倒しそうになるほど足元がおぼつかない。
こけた頬が目立つ不機嫌そうな面持ちで、関係者に椅子を引いてもらってやっと証人席に腰を下ろした。
その後の渡辺氏の挙動に傍聴人は息を飲んだ。法廷の会話が聞き取れないのか、両耳に補聴器を付けようとする。
だが、手が震え、何度も機器を床に落としてしまう。そのたびに自分では拾わず、関係者に拾わせる。証人尋問も噛み合わないやりとりが続く。
「清武君は私との日常的な会話まですべて録音し、反逆の材料にした。清武君は卑怯」
「二重人格だ」
弁護人の質問を無視し、“暴走”して被告を非難し続ける渡辺氏を、たびたび弁護士が「余計な話をしないで」「質問に答えてください」と諭す場面も見られた。
しかも、「記憶にない」「場合による」を連発する渡辺氏の声音にかつてのような迫力はなかった─。
2011年、プロ野球巨人軍の清武英利・元球団代表が渡辺氏の球団人事への「不当介入」を告発したことに端を発した「清武の乱」。
騒動の責任を問われ、渡辺氏から球団代表を解任された清武氏は、球団と渡辺氏に対して計6000万円の賠償請求を提訴。
それに対し、巨人側も清武氏に1億円を請求する訴訟の応酬になった。この日の公判は清武氏と渡辺氏の「直接対決」として注目された。
「ナベツネさんのことだから、東京地裁の表門前で車を降り、報道陣の前を意気揚々と通るパフォーマンスを見せて法廷に乗り込むものと思われていた。
だが、実際は建物内の駐車場まで送られ、ほとんど歩かなかった。“よろけて転倒し、骨でも折りかねない。数十メートルの距離でも歩かせるのは難しい”という読売の判断だったようだ」(司法担当記者)
※週刊ポスト2014年6月20日号
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)