テクニカル分析は無意味at LIVEMARKET2
テクニカル分析は無意味 - 暇つぶし2ch980:Trader@Live!
12/03/24 02:25:23.70 OSBKzMcG
本からの引用だけどLTCMが破綻した経緯をざっと書いときます。長文になりますが。

LTCMの基本戦略は「マーケットニュートラル裁定」と言ってロングポジとショートポジを併せ持って市場変動に影響されないヘッジポジを作る戦略。
裁定であるのは価格の歪みが適正水準に戻る事で利益を上げるのだが完全に無リスクではなかった。
投機先は格安な債券をロング、割高な債券のショートで、ロングは流動性が低い、発行体が発展途上国である、または格付けの低い会社のジャンク債などの高金利債券。
ショートは流動性が高く金利が安いアメリカ国債が殆どだった。

LTCMへの運用資金は最低でも1000万ドルで3年間は解約できず運用資金の2%と利益の25%を徴収していた。
それでも1994年~1997年の運用利益は17.1%~42.8%だった。あまりに美味く利益を上げたので1997年の終わりに投資機会に迅速に捉えられるよう、投資家に27億ドルを返却もした。
ただ、これだけの利益を上げてて尚、レバレッジは純資産の27倍まで膨らんでいた。

1997年夏、「アジアの虎」と呼ばれた東アジア諸国が通貨危機が起こり始める。
この危機により世界の投資家は避難先としてアメリカ国債を買い、先進諸国の国債金利は下落する。そして発展途上国の国債の金利は上昇した。
このゆがみが生じた金利格差は、いずれ縮まるだろうとLTCMは大きく賭けた。
1998年春、低い確率でしか起きない出来事が立て続けに起きてLTCMは躓く。
アジアの虎の通貨危機に続き、ラテン・アメリカにも伝播し、リスクの高い高い債権は売られ価格が下がり金利は上昇した。
1998年半ば、石油価格下落に反応してロシアのルーブルが下がる。資本逃避を止めようとルーブル金利を上げるが、景気が悪化してルーブルの為替レートは切り下げられ、ロシア国債はデフォルトする。
こうした状況でアメリカ国債への買い圧力は増え続け前述の金利格差は広がった。

LTCMは債権者から追加証拠金や追加担保を求められるが、持っているリスクの高い債権は流動性が低く現金化も担保化も難しくなっていた。
さらに、ソロモン・スミス・バーニーがアメリカ国債の裁定部門廃止し、彼らの売りでLTCMが流動性を確保するために売ろうとしていた証券の市場が一層下落してしまった。
1998年にLTCMは45億ドルを失い純資産が吹き飛んで借り入れ不能に陥った。

その後は、ニューヨーク連邦準備銀行がLTCMの破綻は金融システムの大ダメージになるとして救済措置をとる。
銀行やファンド16社からなる企業連合が36.25億ドルを提供し、変わりにLTCM自己資本の90%を受け取った。
最終的には企業連合に参加した各社は提供した資金の払い戻しを受け、「若干」の利益も上げたという。


結果論でLTCMは無謀で強欲な投資だったとか、ブラックスワン降臨で運が悪かったとも色々居えますが、
ノーベル賞受賞者やソロモン・ブラザーズ元債券裁定部門責任者、元連邦準備理事会副議長というメンツが揃ったLTCMでもこうなった訳です。
私よりも遥かに偏差値は高く、数学統計確率金融の知識が有り、トップ企業の現場で業務していた実績と経験があり、邪推するとインサイダー的な情報も取れるようなパイプ持ちの人達でさえです。
私の戒めとしては、10年単位で見れば、911や311やリーマンショックやカトリーナやギリシャ危機とかユーロ危機クラスの事はしょっちゅう起こるものとして、危機管理しろとしています。言うは易くですが。


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