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公募増資は考えていない、昨年行ったばかりであり得ない＝シャープ社長
［大阪市 １日 ロイター］
シャープ<6753.T>の高橋興三社長は１日、 大阪市内の本社で記者団に対し、
自己資本の充実策について「公募増資は全く考えていない」と述べた。
前年９月に増資を実施したことを受けて「すぐにやることは
常識的に考えてあり得えない」との見解を示した。
２０１４年３月末の自己資本比率は８．９％。
財務基盤が弱いことから配当を見送っている状況だが、
今後の資本充実に向けては「利益を上げていって、
それで資本を積んでいく」と述べた。
鴻海精密工業<2317.TW>の資本注入の可能性については、
１株５５０円の条件でなければ受け入れない考えを示した。
足元の株価は３００円台だが、５５０円は２０１２年３月に鴻海と提携した
価格で、高橋社長は「（出資する場合の）契約はそのようになっている」
と指摘した。ただ、高橋社長は「向こうからオファーがきているわけではない」と述べた。
今期の液晶事業の設備投資は３５０億円で、競合の液晶メーカーが数千億円
規模の設備投資をする中で少額にとどまっている。これに対して高橋社長は
「液晶の大型投資はきっともうしないだろう。５年くらいそれで戦えないことはない」と語った。
また、一時検討した海外テレビ組み立て工場の売却については「買い手との交渉は進展しなかったが、昨年テレビ事業は黒字になった。売らなければいけない状況ではない」と述べた。
(村井令二)
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