12/05/06 00:27:48.26 UajOyGqUO
>>499
豚がまるで餌を見つけたかのように大き口を開け鼻を鳴らした、フゴフゴなどと可愛げのある物ではない。ブゴォ、ブゴォ、と本能に赴くまま鼻水を撒き散らし、泰平を見つけた事にたいして喜びに鳴いていた。
そして、ゆっくりと近づいてくる。逃げ出したい一身に駆られあらん限りの力を使い全身を動かすが、どうしても縄は切れる所かますます泰平の体を締め付けるだけであり。
豚の顔が泰平の顔の目の前で来た時には、締め付けられた部分の縄が擦れて出た血によって赤く染まった以外には、何も変わってはいなかった。
「いぃっ……! や、やめ」
豚が頬に鼻を押し付ける、鼻水でぬるぬるとした気色悪い感触に、背中から冷や汗がドッ、と噴き出し、目尻に涙が浮かんだ。
開いた口から伸びた舌が泰平のアゴから額へと舐め上げられる。めくられた上唇から入った豚の唾液は生臭く、吐き気を催すものであり、嗚咽に似た声と共に胃の中がこみあげ、思わず胃液を吐いた。