12/05/06 00:22:30.38 UajOyGqUO
>>494
おっと…
楽しみ方は一つでないってことですよ
泰平ちゃんの足は二本です
まるで何が起こっているのか理解が出来ない。どうして自分はこんな格好で。
痛みが痺れに変わった今。全身で感じる肌寒さに泰平は自身が今、布一枚身に着けていない事に気が付いた。
身動ぎしようとも出来ず、段々と思考が落ち着いてくる。状況を理解しようと見える範囲に目を凝らす。
似ているようでまるで違う地下室、石造りの。土とカビと埃の匂いに満ちた……。
「ぁ……」
泰平の唇から、短く声が出た。それらの匂いに混じり、生臭い別の臭いを嗅ぎ取ったのだ。排泄物にも似た、汚物としか思えないような。そして気づいた。
自分以外に、この場に何かが居ると。それは息を荒々しく吐いた、確実に人間ではない何かが。
ザシ、ザシ、と横側から歩く音。獣だ。何かの獣が。酷く大きい獣が。眼前に現れる。豚だった。泰平の体躯の倍はある、真っ黒く肥え太った豚が、息を荒げてすぐ傍にいた。
なぜ、こんな生き物がここに、そんな考えが浮かぶ。豚は興奮しているのか口の周りは唾液で泡立ち、また伸びた舌からも地面にポタポタと垂れ、ギョロギョロと大きく丸い目を彷徨わせている。
「ひっ……!」
そして『ソレ』を見てしまった瞬間、泰平は全身に走る嫌悪感に悲鳴を上げた。
闇の中でもハッキリと両眼に映った、豚の股から伸び縮みする勃起したペニスを。
声を聞いた瞬間、彷徨っていた視線が泰平に集中した。丸い眼に捉えられ、泰平の体が嫌に震え始める。
心根から生じる嫌悪と、理解できない状況に置かれた事による恐怖で。