14/01/05 23:58:32.71 UmRPbKQCO
支援
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:01:45.62 AnzWj2ZoP
目を、そらしてしまった。
...
あずさ「...」
あれから、元気が出ない。仕事も少しだけ、スランプかもしれない。
あずさ(でも、どうしたらいいのかしら...)
P「あずささん」
あずさ「っ、はっ、はい」
P「...少し、屋上に行きませんか?」
あずさ「はい...」
何の用だろうか。何を言われるんだろうか。
きっと決まってる。仕事のこと。
...
P「ずいぶん、寒くなりましたね」
あずさ「...はい」
P「あの、この前のことなんですけど」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:07:33.11 AnzWj2ZoP
あずさ「!」
この前のこと。この前のことだ。もう、プロデューサーさんに言われる前に謝ろう。
あずさ「あ、あの...プロデューサーさん。この間は、本当にごめんなさい...」
P「え?あ、いや、その事じゃなくて...」
あずさ「え?」
その事じゃない?
P「その、最近あずささん、元気ないみたいで。俺のせいもあると思って、謝ろうと思いまして」
どうして?どうしてあなたが謝るの?
自分勝手で悪いのは全部、私なのに。
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:12:01.83 JCyDu5YWP
P「なんていうか、あずささん。最近迷っていませんか?」
あずさ「最近...?」
P「道に、という意味ではなく、自分に、です」
あずさ「...」
P「俺、言ったじゃあありませんか。迷ったら、呼んでくれって」
あずさ「!」
P「何かに迷ったら、遠慮なく呼んでくださいよ。プロデューサーなんですから」
P「最近のあずささんは、道に迷わなくなりましたよね。あれで、必然的に会う時間、話す時間ってのが少なくなって...」
そうだ。
そのせいで、私はつまらない嘘を。
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:16:23.72 v9ysuoEDO
Pイケメン
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:17:28.21 JCyDu5YWP
P「...だから、俺、寂しかったんです」
あずさ「...え?」
P「楽しかったんです。あずささんを迎えに行って、お茶することが」
P「...ほら、少し前に前に俺をお茶に誘いましたよね?」
P「あれ、実は迷子にはなってなかったんじゃないですか?」
あずさ「...」コクン
P「あの時、よく考えてみれば、やっぱりあずささんもちょっぴり休憩がしたかったんじゃないかって...」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:21:34.76 JCyDu5YWP
P「でも最近は仕事も多くて...」
あずさ「やっぱり、プロデューサーさん。優しい人ですね」
P「...」
あずさ「そうです。私、嘘つきました。ごめんなさい」
正直に謝ると同時に、涙が出てきた。
あずさ「私、プロデューサーさんとお茶、一緒にいたくて...嘘を...」
あずさ「プロデューサーさんの言うとおりなんです。最近、方向音痴がなおって、前みたいにプロデューサーさんと会える時間が減って...」
あずさ「だから、嘘をついてでも来て欲しかったんです」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:26:45.11 JCyDu5YWP
P「...でもほら、竜宮のみんなとか、律子とかいますし...」
違う。
気付いて。
もどかしくて、つい。
あずさ「プロデューサーさんじゃないと!」
あずさ「あなたが、いいんです」
言ってしまった。
P「...」
あずさ「...」
急に耳が熱くなった。
あずさ「ご、ごめんなさい。私ったら何を...」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:32:09.91 JCyDu5YWP
あずさ「ごめんなさいプロデューサーさん。私...」
P「...ごめんなさい。あずささん」
どうして謝るの?
あなたはなにも悪くない...
P「...俺も、全く同じ気持ちだったんです」
あずさ「...え?」
P「でも、あの日まで自分がそういう気持ちだって自分で気がついてなくて...」
あずさ「あ、あの...どういう...」
P「だから、俺も、あずささんと一緒にいたいってことです」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:32:28.48 Miu/7d8G0
ずるい
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:36:11.24 JCyDu5YWP
嘘。
プロデューサーさん、気を使って嘘を言っちゃダメですよ。
あずさ「え...あ...」
P「あずささん。今はハッキリと言うことはできませんけど...」
そう言うと、彼はそっと私の手を取って。
P「もし貴女がこれから何かで迷った時、俺を呼んでもらえますか?」
あずさ「ぁ...」
声が全く出ない。
顔も耳も凄まじく熱い。
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:41:41.66 JCyDu5YWP
P「さ、さぁ、戻りましょうか...」
彼の手が私の手から離れようとする時、私は手を握り返した。
そして、力強く。
あずさ「プロデューサーさん。私は...私は、あなたが好きです。好きなんです」
P「...はい」
あずさ「お、お返事は...」
P「今は、お返事できません」
あずさ「...むぅ、まだ迷ってるんですか?」
P「うーん...あずささんも、まだアイドルですし...」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:47:15.31 JCyDu5YWP
もちろん、私もお返事は待ちますよ?
今はまだ、アイドルとプロデューサーだから。
あずさ「...でも、プロデューサーさん」
P「はい?」
あずさ「次言う時は、迷わせませんよ?」
そう言って腕に抱きつくと、彼は少しだけ微笑んで。
P「ええ。迷う気もありませんよ」
私に言った。
三浦あずさの場合。おわり
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:49:23.44 qeYc4TMHO
支援
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:49:43.88 GRRShUWV0
おつー
あずささん可愛い
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:49:47.36 JCyDu5YWP
貴音「ふむ、惚れ薬...ですか」
貴音「存じております。わたくしの古都にも伝説の秘薬として伝えられて...」
貴音「え?これが、惚れ薬?」
貴音「まさか。秘薬がこのような所に...」
貴音「そんな子供だまし...」
貴音「しかし...」
...
貴音「あなた様、お茶です」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:53:50.90 JCyDu5YWP
P「おお貴音か。お前がお茶とは珍しい」
貴音「これはわたくしの都より送られてきたお茶ですので、是非あなた様にと」
P「なるほど...ふむ、ゴーヤ茶みたいな味だな...」
貴音(響のゴーヤ茶、持ってきて正解でした...)
P「うん。おいしかったよ。ありがとう」
貴音「いえ。あなた様の活力になればと思い」
貴音(飲ませてしまった...いえ、わたくしはあのような子供だましを信じているわけではなく...)
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:56:10.81 zlwoqru7O
これって前春香千早とかでやってたやつの続きか!
待ってたよー寝るけど!
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 00:58:19.96 JCyDu5YWP
五分後
P「...」カタカタ
貴音(...)ソワソワ
貴音(本当に、聞いているのでしょうか...)ソワソワ
響「はいさ...おはようだぞー!」
P「おう響。おはよう」
貴音「響。少しこちらへ」
響「貴音もはいさい!」
...
貴音「響、惚れ薬を知っていますか?」
響「惚れ、薬?ああ...あの本とかでよく見るやつか?」
貴音「はい。飲ませた殿方は「めろめろ」になるという例の...」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 01:00:06.10 zlwoqru7O
春香千早のときより一人一人にボリュームあるな
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
14/01/06 01:02:28.51 JCyDu5YWP
響「あんなの、あるわけないさー。空想上のモノだよね!」
貴音「確かに。簡単に人の心を動かすもの...到底あるとは思えません」
響「それがどうしたんだ?」
貴音「もし」
響「ん?」
貴音「もし、あるとしたら...響ならどのように使いますか?」