13/05/19 21:50:56.83 +9OJ96E1P
その口喧嘩を横で見ながらふとあの頃の記憶が呼び起こされる。
まだ子供だった僕もよく一緒に住んでいた彼とこんな風に些細なことで喧嘩していたな。
「ドラえもん・・・」
小さな声で無意識の内に発せられた言葉は紅莉栖とオカリンの会話にさえぎられ誰にも届くことはなかった。
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 21:53:31.74 +9OJ96E1P
「ふはははは。ようこそ我がラボへ!・・・と言いたいところだが本来俺はこれ以上他人を関わらせたくなかったんだ。
それを我がウェストアームズのダルが『ちょっと僕の手だけじゃ足りないから出来杉君も呼ぶお」とか言って勝手に連絡して・・・」
「いや、これマジで僕だけじゃちょっと手に余るし、牧瀬氏もどうなってるかよくわからないって言うし
学生でありながら数々の論文を発表してる出木杉氏にも手伝ってもらおうと思ったんだお。
あとウェストアームズで右腕ってなんで複数形のsついてるんだよってツッコミは無しの方向でおk?」
「話はだいぶ掴めてきたんだけど、その手に余る案件って一体なんなの?
牧瀬さんや出来杉にも手に余る案件じゃ僕に手伝えることなんてなさそうだけど・・・」
「はーっはっはっは!全てはこの狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真が創りだした大発明『電話レンジ(仮)』に関してなのだよ!」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 21:55:28.00 +9OJ96E1P
電話レンジ・・・?
あれ・・・
どこかでその単語を・・・
走馬灯のように記憶が駆け巡る
---『「電話レンジ(完成形)~」』
脳天気な声の彼の声がつい先日のことのように見事に再生された
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 21:56:27.73 +9OJ96E1P
僕は息を飲む
次の言葉が出てこない
心臓の動悸はフルマラソンを走ったかのようにバクバク言う
口をパクパクさせるだけで言葉が出ない僕を不審に思ってかオカリンが声をかけてくる
「ん?どうした?」
「そ、それって・・・時間を超えてメールを送れる・・・?」
違う
そんなわけない
そう思いながらこんな偶然の一致にしてはありえない奇跡的なネーミングの物に期待を寄せずにはいられない
これが全く別のものだとしたら僕はきっともう何にも期待することはできない・・・
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 21:57:11.81 +9OJ96E1P
「ん?なんだ出来杉、お前もうこいつに我がラボの最高機密を話してたのか?」
「いや、僕はまだ何も言ってないよ」
そんなやり取りを聞きながら僕は目尻に涙が溜まるのを感じる
ドラえもん・・・君へ繋がる可能性にようやく出会えたよ
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:08:24.61 OGkxTJbH0
終わり?
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:11:55.49 2V1jxO5Z0
もち続くよな
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:12:59.92 WsN4QlnzO
打ち切られた?
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:18:35.20 2V1jxO5Z0
消えるなぁぁ
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:20:00.69 +9OJ96E1P
ごめん、ちょっと終盤付近で重大な矛盾が発生して作り直し中
ちょっと時間かかるかも
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:21:35.94 2V1jxO5Z0
>>70
しょうがない、それがシュタインズゲートの選択なら
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:22:17.81 OGkxTJbH0
おk 待ってる
終わるときは「終わり」とかつけてくれるってことでよろしく
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:30:20.39 +9OJ96E1P
それから僕は彼らにあの頃の僕とドラえもんの物語を話した
もちろん全部信じてもらえるなんて思っていなかったけど話さずにはいられなかった
--
---
「なるほど。つまりそのドラえもんとかいう未来のロボットが持ってきたタイム電話なるものが
我がラボの最高機密の電話レンジ(仮)を元に作られたものだと言うことか」
「なんだかとても信じられないんだな。牧瀬氏はどう思う?」
「私もダルに賛成。22世紀ってほんの100年後の話よ?
そんな近い未来で人間のような知能を持ったロボットが生まれタイムマシンで過去へやってくるなんてとても信じられないわ」
「だが、こいつは電話レンジ(仮)が時間を超えてメールを送れる装置だと言うことを知っていたぞ」
「それは・・・」
一瞬、ラボ内に沈黙が生まれる
「うーん、まゆしぃね難しいことはわからないのです。でもね、大切な人と別れるって凄く辛いってことは知ってるよ。
それが人だろうとロボットだろうときっと変わらないとも思うのです」
そして一呼吸置いて言う
「もしもこの電話レンジ(仮)がその大切なドラえもんさんに出会うことに繋がるならまゆしぃはのびたんに協力してあげたいと思うのです」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:36:25.00 2V1jxO5Z0
のびたん頑張れ
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:39:57.48 WoxemAuq0
のびたん。。。
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:49:08.29 BMwoqeQw0
ん
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:51:50.18 xRnsvNrv0
ほう
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:53:06.52 QoyaSF060
私怨だよ私怨!!
はやくはやく!!
俺の就職が決まらなくなるから早く!!
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:57:05.56 +9OJ96E1P
「ふはははは、さすがだまゆり。この電話レンジ(仮)を作った俺とそれの完成形を使ったことがあるのび太
その2人がこうして同じ場所で邂逅したのだ。すべては運命石の扉-シュタインズゲート-の選択である!
電話レンジ(仮)の実験も兼ねて我が総力を持って協力してやろうではないか!」
「ありがと、オカリン♪」
「ふはははは気にするでない。我は狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真であるぞ!」
そんな盛り上がりを見せる中紅莉栖が小さく手を挙げて言う
「で、のび太さんの話が本当だったとして狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真さんはいったいどうやって何を協力してやるつもりなのかしら?」
「それは・・・おっと機関からの連絡が来たようだ後はダル、任せたぞ」
「え?僕?うーん・・・つまりのび太氏が小学生の頃に送ったメールが原因でドラえもんが消えてしまったんだよね?
だったら単純に考えたらそのメールを送らないように警告するメールを過去に送ってみたらいいんじゃないかな?」
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 22:58:46.32 2V1jxO5Z0
Dメール取り消しktkr
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/05/19 23:01:09.68 +9OJ96E1P
そうか!それならあの時僕はメールを送らなくなりドラえもんはそのままいて
あの夢の様な時間が帰ってくる!
そんなダルの提案に出来杉が口を挟む
「それは僕も考えたんだけど「ダメよ!」」
そんな出来杉に紅莉栖が割って入る
「それって過去を改変するってことでしょ?
過去から未来へは1本の道で繋がっているの。
過去を改変なんかしたらきっと今の世界は大変なことになっちゃう。
電話レンジ(仮)を使うのは極力やめたほうがいいと思うわ」
「僕もその意見に賛成だね」
出来杉と紅莉栖は電話レンジを使用した解決策に反対のようだった