12/05/31 22:30:16.15 q56OuIq+0
さやか「………」
恭介「今日も、仁美さんに誘いを受けたんだけどさ、断ったんだ」
恭介「毎年さやかの誕生日には、こうして僕のヴァイオリンを聴かせてただろ?」
恭介「去年はそれが出来なかったから、今年こそは、って思ってね」
さやか「なんで、仁美の誘いを断ったのさ?」
恭介「……いくら幼馴染の為とは言え、もし付き合ってたのなら僕だってそっちを優先させてるさ」
恭介「でも、僕たちは付き合ってない。だから、幼馴染であるさやかとの約束を優先させた」
恭介「……これで、納得、出来ない?」
さやか「恭介……」
恭介「って、これだとなんか僕が嫌な男みたいだね。でも、さやかとの約束を優先させたかった」
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:31:34.84 cDt0dSEz0
仁美「訊かれなかったからね」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:32:35.66 YZm+OGnT0
>>101
ちょっとわろた
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:34:06.43 q56OuIq+0
さやか「……そっか」
恭介「さて、と。それじゃ次は、さやかの番だ」
さやか「えっ?」
恭介「ホラ、この髪留めをプレゼントした時の約束」
さやか「………っ!!」
恭介「ホントなら去年だったんだろうけど、去年はこうしてお祝い出来なかったからね。今年に持ち越しになっちゃったけど」
恭介「さやかの心に決めた人、教えてよ?」
さやか「え、ええといやそれはホラあの……」アタフタ
恭介「ホラ、この髪留めは、僕とさやかの絆の証だろ?隠し事は無し、だ」
さやか「か、カウンターですか……」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:35:36.75 UwU/1reh0
うひょひょwwwwwwwwwwww
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:36:07.89 8BwzmLoFO
いっけぇぇ!さやかちゃん!!
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:36:34.10 cIwgdYvr0
さやさや!
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:37:01.62 B8MICEki0
ひとみんはまどほむが引き取るから問題ない
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:37:11.46 R83FjW380
ガンバッテ!
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:37:27.07 q56OuIq+0
恭介「ちょっと、イジワル、だったかな?」
さやか「………」
恭介「まぁ、こうして二人とも覚えてたんだしさ。僕だって、流石にそこまで鈍くは無いし」
さやか「恭介……」
恭介「ただ、僕の方からは絶対に言わない。自惚れになるだろうから、ね」
さやか「っ……」
恭介「さやかの口から、聞きたい」
さやか「………け」
恭介「え?」
さやか「あ、あたしの心に決めた人ってのは、その、か、上条……け……です」カァァァァ
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:37:36.38 AAuwI3NJO
もう結婚しちゃいなよウェヒヒ
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:40:05.19 R83FjW380
いやっほおおおお!!
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:40:08.75 TmdjBJof0
さやかあああああああああああああああああああああ
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:41:24.99 B8MICEki0
あんこちゃんが教会貸してくれるよ
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:41:40.08 q56OuIq+0
恭介「んん?ごめんさやか、よく聞こえなかったよ」
さやか「~~~……もうっ!!そ、そんな、わかりきったこと、いちいち聞いてこないでよ恥ずかしい!」
恭介「ちょっ、え、なんで!?」
さやか「何さ!あんたは、あたしを恥ずかしがらせたいの!?」
恭介「いやいや、だって僕の口から言ったら絶対自惚れになるだろ!?」
さやか「天才ヴァイオリニストなら、自惚れのひとつやふたつ、どうってことない!!」
恭介「それはおかしいだろ!?絶対僕の方からは言わないからねっ!」
さやか「ひ、卑怯モノー!!」
恭介「第一、教えてくれるって約束したのはさやかの方じゃないか!!」
ワーワー ギャーギャー
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:41:48.49 tcDh0e7T0
何だろうさっきまで応援してたのにこのドス黒い感情は
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:42:29.11 B8MICEki0
やはりさや恭がいいです
117:ストロング山根 ◆STRONG.Sgc
12/05/31 22:42:34.78 1N3T2SC60
ワカメ死ね
ワカメ滅びろ
ワカメとけろ
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:43:46.02 UwU/1reh0
>>115
Welcome to Underground.
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:46:21.98 q56OuIq+0
さやか「はぁっ……はぁっ……」
恭介「や、病み上がりにさやかとの言い合いはキツイっ……」
さやか「じ、自業自得!女の子から、そういうことは言わせないでよもうっ……」
恭介「あーもう……仕方ないな。自惚れだろうとなんだろうと知ったことか。言うよ、言うからね!?」
さやか「………っ、す、ストップ!」
恭介「なんだよ、結局止めるんじゃないか!」
さやか「こ、心の準備を……っ!」スー ハー スー ハー
さやか「よ、よしっ!オッケー!ドンと来いっ!」
恭介「あ、ゴメン。今度は僕の方の心の準備が」
さやか「ちょっ……はぁ……もういいよ……」
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:49:54.51 tcDh0e7T0
その頃ドアの向こうでは
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:50:07.11 IqaKF3IN0
ワカメさん曲者すぎワロタ
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:50:13.70 q56OuIq+0
さやか「いい?あたしが心に決めた人ってのはね」」
恭介「問答無用なの!?ちょっ、待っ……」
さやか「上条恭介、って言う、天才ヴァイオリニストだよ」
恭介「おぉう……」
さやか「……こ、これで満足?」
恭介「胸がいっぱいです」
さやか「……なんか恭介、この状況楽しんでない?」
恭介「正直楽しんでました」
さやか「もうっ……あたしがどんだけ頭を悩ませたと思ってんのさ……」
恭介「だってさやか、からかいがいがあるんだもん」
さやか「普段からかわれるのはいいけど、こう言う時くらいはシリアスになってよ……」
恭介「あはは、ゴメンゴメン」
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:50:15.33 B8MICEki0
俺と
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:51:06.91 IqaKF3IN0
壁殴り代行はよ
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:51:29.09 cIwgdYvr0
さやさや
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:55:01.26 q56OuIq+0
恭介「そっか、さやかが心に決めた人は、僕、か……」
さやか「いつから気付いてたの?」
恭介「うーん……確信が持てたのは、さやかも約束をしっかりと覚えてたって所辺りからかな」
さやか「ついさっきじゃん……」
恭介「そりゃあ、ね。考えてみれば、だいぶ昔に貰った髪留めを未だに大事にしてるなんて、普通に考えたらありえないな、って思ったし」
恭介「それに気付いたら、なんか、妙に気恥ずかしくなってさ」
恭介「それで、こういう感じになってしまいました、と」
さやか「他人事みたいに言って……で?」
恭介「はい?」
さやか「はい?じゃないよ。人に告白させといて、返事も無しなの?」
恭介「!?」
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:55:35.99 cIwgdYvr0
!!
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:57:42.68 IqaKF3IN0
!?
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:58:05.40 q56OuIq+0
さやか「何驚いてんのさ?」
恭介「え?それ、今更答えなきゃダメ?」
さやか「自惚れになるからちゃんと返事聞かなきゃあたしも納得出来ませーん」
恭介「くっ、意趣返しのつもりかい……?」
さやか「ま、さっきの恭介の言ってた通りなら、返事はわかりきってるけどね」
恭介「え?」
さやか「『今の僕は、ヴァイオリンに忙しい』……だったっけ?」
恭介「………」
さやか「だから、あたしのこの気持ちも恭介には届かないわけで」
恭介「参ったな……」
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 22:58:26.91 o9ppF97U0
なんか良さげだから最初から読むことにする
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:00:41.86 cIwgdYvr0
さやさや……
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:03:34.48 q56OuIq+0
さやか「だから、あたしの答えは決まってるの」
恭介「………」
さやか「『これからは今まで以上に、距離を縮めるからね』……と」
恭介「さやかは、それでいいのかい……?」
さやか「何言ってんのさ。仁美にだって、そういう風にさせたわけだし。仁美とは付き合うの無理で、あたしとはオッケーなわけ?」
恭介「まぁ、理屈で言ったらそうなるんだけどさ……」
さやか「もし、ヴァイオリン以外のことを考える余裕が出来たらさ。その時、また、あたしは恭介にアタックするよ」
さやか「それまでは、あたしと恭介は、幼馴染」
133:ストロング山根 ◆STRONG.Sgc
12/05/31 23:04:06.77 1N3T2SC60
ええこや
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:04:17.84 cIwgdYvr0
さやさや
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:04:34.43 TmdjBJof0
さやか...
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:07:16.02 q56OuIq+0
恭介「それが、さやかの答えなんだね」
さやか「そういうこと」
恭介「わかった。一人前になるまで、さやかにも、仁美さんにも、待ってもらうことにする」
さやか「あたしも仁美も、心変わりするかもしれないからね?頑張って、恭介」
恭介「……こう言う時は、なんて言ったらいいのかな?」
さやか「そりゃ、乙女を待たせるわけだし。『ゴメンね』、じゃない?」
恭介「………ゴメン」
さやか「ん!それだけ聞ければオッケー!」
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:07:39.35 cIwgdYvr0
さやさや
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:09:30.67 MCruT5BBO
ワカメはいらない子
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:10:21.93 B8MICEki0
さや恭の安定感
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:10:22.84 q56OuIq+0
さやか「ああ、後、この髪留めは恭介に返しておく」
恭介「え?」
さやか「ほら、今日貰った新しい髪留めがあるしさ。これを恭介の側に置いておけば、必要以上に頑張れるんじゃない?」
恭介「はは、ホントに参ったな……さやかには完敗だ」
さやか「今まで、仁美にはずいぶんとハンデを与えちゃったみたいだし。これくらいは、させてもらわないとね」
恭介「うん。大事に、預からせてもらいます」
さやか「ん!この新しい髪留め、大事に使うから」
恭介「そうしてくれると、僕も嬉しいかな」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:10:52.86 5r1D/Ivs0
気をつけろ!
男にとって都合の良いことを言う女に甘えると
いつかとんでもない目に遭うぞ!
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:11:33.62 FoQmfv3PO
ここまで来たらもうこれさやかちゃんの出来レースだよね
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:13:36.49 B8MICEki0
まあ元々さやかちゃんが勝手に離れてったのが失敗の元ですし
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:13:41.13 q56OuIq+0
数日後、とある魔女結界――
さやか「でいっ!」ブゥンッ!
ズバァァ!
魔女「……」ヒュッ
さやか「おっとっ!!」ヒョイ
さやか「っ……」クシャ
さやか(よかった、無事だ)
さやか「よくもあたしの大事な髪留めを狙ったな、この魔女め!!」チャキッ
ズバァァァァァン!!
魔女「っ!!」ボロボロ…
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:16:34.50 q56OuIq+0
さやか「よっし、完勝!」スタッ
まどか「お疲れ様、さやかちゃん!」
さやか「にしても、なんでこう…誰も助けに来ないんですかねぇ?」
まどか「あはは、仕方ないよ。みんな、それぞれパトロールしてるんだし」
さやか「この新しい髪留めだけは絶対に死守せねば……!」
まどか「そう言えば、いつの間にか新しいのに変わってるね。結局、変えちゃったんだ?」
さやか「ん、まぁね」
まどか「前に付けてたのはどうしたの?」
さやか「ん?それはね……」
さやか「未来の為に、とある場所に置いて来たのだ!」
終わり
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:17:30.82 Uix8z3Sr0
乙
147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:17:45.56 R83FjW380
乙乙!最高だったよ!!
148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:17:49.30 Lu64Pbj20
よかった
乙
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:17:57.99 q56OuIq+0
唐突に恭さやが書きたくなって書いた
後悔はしていない
150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:17:59.85 AcGrMrYk0
乙っちまどまど!
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:18:37.00 o9ppF97U0
乙
安易にキスして終わったりしなかったのも良かった
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:18:40.66 FoQmfv3PO
やっぱりさやかちゃんが幸せだとぽかぽかする
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:18:43.58 1YUjMMJT0
ほら後日談は?
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:18:47.14 zHJFt+Ot0
糞スレだったブス
155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:21:18.77 YZm+OGnT0
お疲れ様でした
しかし結局ワカメは何を考えていたのか
156:ストロング山根 ◆STRONG.Sgc
12/05/31 23:22:14.01 1N3T2SC60
乙
ワカメ消えろ
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:22:19.05 B8MICEki0
ええ話や
乙だ
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:22:22.46 cIwgdYvr0
乙乙乙
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:23:27.62 MCruT5BBO
乙でした
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:23:48.54 q56OuIq+0
おまけ
数年後――
「えー本日は、今や世界的に有名となった天才ヴァイオリニスト、上条恭介氏に来ていただいております」
「前回のコンサートも、大盛況でしたね」
恭介「ありがとうございます」
「今のお気持ちを、誰に伝えたいですか?」
恭介「そうですね……僕の大切な幼馴染に伝えたいですね」
「幼馴染ですか?恋人かなにか、ですか?」
恭介「はは……まだ、恋人ではないですけどね。でも、いつかは、結ばれたいと思っています」
ほむら「ほらさやか、あなたの想い人の晴れ姿よ?」
さやか「うっさい!恥ずかしくって直視なんて出来るか!!」
ホントに終わり
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:25:41.15 IqaKF3IN0
乙
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:26:22.96 oskrdjdB0
乙乙
良い終わり方だった!
163:ストロング山根 ◆STRONG.Sgc
12/05/31 23:27:25.96 1N3T2SC60
乙
ええ話や
164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:28:46.26 cIwgdYvr0
乙乙乙
乙乙乙
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:31:28.47 Yj5B54WC0
これでさやカスが魔女に殺されたら完ぺきだった
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/05/31 23:34:30.10 cDt0dSEz0
やはり恭さやだわ