さやか「好きにしていいよ、あたしのソウルジェム」at NEWS4VIP
さやか「好きにしていいよ、あたしのソウルジェム」 - 暇つぶし2ch292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:33:45.72 WzrWTl0H0
杏子「な、なんでマミとほむらが居るんだよ……!?」

ほむら「何でって……。まだ気づいてないの?」

さやか「もしかして、もしかすると………」

ある種最悪の結末に頭を抱える。

マミ「そうよ、素直になれない二人にオススメの、スリリングなドッキリ誘拐というわけ!」

ほむら「『大成功』のプラカードも用意していたのに、杏子がむちゃくちゃに砕いちゃったわね……」

さやか「………」

言い返す気力もない。

杏子「じゃあ、あの『人形遣い』ってまさか……」

マミ「ふふ、私のリボンで裏からこそこそ操ってただけよ。さすがにあの数は、
   かなり魔力も神経も使っちゃったわ……。疲れた………」

杏子「声は……」

ほむら「私がボイスチェンジャー担当よ。最近の、けっこう自然な声に変えられるのよね……。
    面白いでしょう?」

杏子「………」

ほむら「それにしても、意外と気づかれないものね……。
    車運転して、意識のない人間を不審がられずに運べる魔法少女なんて、私くらいなものなのに……」

293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:35:31.65 sb1nSpxWO
しえん

294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:39:58.72 WzrWTl0H0
マミ「暁美さん、なかなか安全運転でうまいわよね」

杏子「……は? めちゃくちゃ飛ばしてたよな……?」

ほむら「あれは、偽の位置情報を送ってみただけよ。ここまで、随分と遠回りしたのに気づかなかった?
    私達はゆるゆると直線距離でやってきたってわけ」

杏子「………」

さやか「……あたしを気絶させたの、何の意味があったんですかね………」

マミ「それは、ねぇ……」

ほむら「あのままほっといたら、ソウルジェムが濁りきっちゃいそうな様子だったから……」

杏子「あ、あいつらは……。全然関係無かったのか………」

マミ「後輩のお二人さん? 電話に出ないように、って伝えてあるだけよ?」

ほむら「あとは、どうせ今日二人がカップルになるから、
    お茶会でも開いてお祝いしてあげなさいとも伝えたわね」

杏子「……ああ、あのメールはそういう………」

さやか「………」

次々と明かされる種に、どんどん表情が疲れていく二人。

295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:46:38.62 WzrWTl0H0
ほむら「まぁ、いろいろ大変だったと思うけど……」

マミ「二人とも、おめでと~☆」

パパンッ パン…

陽気な音でクラッカーが紙吹雪を散らす。

杏子「………」

さやか「………」

それを死んだ目で眺めながら、静かに肩を振るわせる二人。

杏子「……よし、さやか」グッ

さやか「……杏子」グッ

そして、口に出さずとも全てを了承し、
お互い、相手の指輪をつけた左手を、ハイタッチをするように強く握り合うと、

さやか「いくよっ!」シュンッ

杏子「いくぞっ!」シュンッ

同時に声を上げ、そのまま瞬時に変身する。

ほむら「……え?」

マミ (あ、いいなあれ、ちょっとやってみたい……)

296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:49:12.98 flJCJDgL0
まみまみ

297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:50:32.44 Q9UBFtZA0
あんあん!さやさや!

298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:51:19.73 PUKnRnt20
マミちゃんかわいいしえ

299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:52:59.48 WzrWTl0H0
平和にボケている二人に向かって、

杏子「さやか。あたしはこっちの黄色いのを仕留める。そっちの黒いのの処理は任せた」カツカツ

さやか「了解」コツコツ

ゆっくりと着実に、殺気を隠そうともせず近寄る二人。

マミ「え……?」

ほむら「はい……?」

杏子「敵は強い。油断はするなよ。最初から全力でかかれ」

さやか「当たり前。骨の欠片も残しちゃやらないわよ……!」

杏子「いい返事だ……!」

倒すべき相手の強さは分かっているが、二人とも、
今はともかくボコボコにしないと気が済まなかった。

さやか「分かってると思うけど。敵は遠距離、あたしたちは近距離。これを利点にして戦うよ」

杏子「当然だ。殺さないように、じっくり苦しませてやるからな」

さやか「分かってる」

300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:53:15.20 knhyw6rki
初代プリキュアか

301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 11:59:54.36 WzrWTl0H0
マミ「……へ?」

ほむら「やっばっ―」クルッ

踵を返して逃げようとしたその前に、

ズダダダッ!

ほむら「ひいっ!?」ズザッ

突然無数のサーベルが生え、行く手を遮る。

さやか「逃がさないよー? ほむらちゃーん?」

見開いた目で、口元だけにたにたと笑うさやか。

ほむら「さ、やか……。その……」

マミ「………に、逃げるが勝ちっ―」クルッ

遅れて逃げようとするが、

ガスガスガスッ!

マミ「きゃっ!」ズテッ

スカートを縫い止められ、その場に尻餅をつく。

杏子「逃がすかよ。腹くくれよ」

302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:06:33.34 WzrWTl0H0
さやか「約束を破った上に、人を気絶させてへらへら笑ってるような奴――」

杏子「ふざけた真似をしておいて、悪びれもしねぇような奴――」

さやか「絶対に!」

杏子「許さない!!」

ほむら「た……」

マミ「助けてぇーーっ!!!」

大声で救いの手を求めるも、ここは誰も居ない山の中。

その日、太陽が顔を出すまで、魔法少女四人の楽しいじゃれ合いは延々と続いたという……。

303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:11:42.87 kxJm04TU0
まみまみ

304:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:13:31.42 WzrWTl0H0
―鹿目家のリビング―

まどか「………」ポチポチ…

ぽかぽかと太陽の注ぐソファに座って、まどかがケータイをいじっている。

しばらく真剣に画面をにらんだ後、

まどか「………! ティヒヒ、やったね!」

と、笑顔で小さくガッツポーズをした。

詢子「……どうした、嬉しそうだな。なんだ、男か?」

後ろから、それを見ていた母親が近づいてくる。

まどか「ち、違うよー。友達だよ。ほら、杏子ちゃん」

詢子「……ああー。あたしから知久を盗ろうとしてた不届き者か」

まどか「あはは、二人とも随分仲良かったもんねぇ……。
    でも、どうせ奪い取れはしないって、そう言いたいんでしょ?」

詢子「その通り。で、杏子ちゃんがどうしたんだ?」

まどか「うん。ずーっと、両思いなのに、素直になれない相手が居てね。
    その二人がようやく結ばれたって連絡があったから、嬉しくってさ」

305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:20:08.29 WzrWTl0H0
詢子「……へぇ。よかったじゃないか。それにしても、嬉しそうにしすぎじゃないか?」

いつにない娘のテンションに怪訝な顔。

まどか「ウェヒヒヒ…。もう本当にずーっと、だったからね。
    ちょっとだけ荒療治の意味で、メールを送って揺さぶってたから、それが実ったかなって」

詢子「……そんなことしてたのか。人の世話もいいけどさ、
   まどかもいい男捕まえてきたらどうだい?」

まどか「わ、私はいいんだよー! そのうちきっと出会えるもん」

詢子「そう言って行動しなきゃ捕まるもんも捕まらないんだよ……。
   まぁ、ろくでもないのを連れてこられても困るけどな。門前払いだ」

まどか「いいもん、ママの居ないときに連れてきちゃうから」

詢子「あ、こいつめ……! アタシの嗅覚をナメてるな……?」

桃色の頭をぐりぐりと撫でる。

まどか「も、もう、やめてよー……!」

306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:23:02.57 flJCJDgL0
じゅんじゅん!

307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:26:59.17 WzrWTl0H0
まどか「そういえば……」

窓の外を見上げると、雲一つ無い綺麗な青空。

まどか「今日、なんだか暖かいね。ちょっと暑いぐらい……」

詢子「もう春だからなぁ……。これからどんどん暖かくなるよ」

まどか「そっか、春か。……杏子ちゃんたちにも、春が来たんだなぁ………」

しみじみと呟く。

詢子「まどかにも、そのうち来るさ。きっとね」

まどか「うー、私の話はやめてってば……」

詢子「ふふふ……」

まどか (春、かぁ……)

まどか (春が来たら、みんなでお花見に行きたいな。集まるのは大変かも知れないけど……。
    休みを使って、みんなで綺麗な桜の下で……)

まどか (杏子ちゃんとさやかちゃんをからかいながら、楽しくお花見……。うん、いいな。
    早速、ほむらちゃんとマミさんから誘ってみよう……!)

まだ小さな企みを思いつき、まどかはケータイを手にとって、メールを打ち始める。
きっとこの企みも、五人に幸せを届けることだろう。

~fin~

308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:29:55.13 KlKiolbe0
超乙

309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:30:39.88 flJCJDgL0
乙乙乙

310:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:33:19.09 g98obdAl0
ほむほむとマミさんへのお仕置きタイムを描写してもよかったのよ
( ゚ω^ )ゝ 乙であります!

311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:37:15.74 N/u/cqwS0
乙乙乙☆

312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/04/16 12:37:20.65 Q9UBFtZA0
たいそう乙


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