12/03/11 20:38:38.53 geclWrXx0
マミ「お見舞いに、ケーキを持って来たのだけれど……大丈夫かしら?」
恭介「食事制限とかはされていないので、大丈夫ですよ」
マミ「それじゃ、はい」
恭介「ありがとうございます!」
マミ「わたしお手製のケーキなのよ。よければ、感想を聞かせてくれないかしら?」
恭介「今食べてもいいんですか?」
マミ「いいわよ」
恭介「それじゃ、失礼して……」シュルッ
恭介「……す、すごい。お店で並んでるような感じのケーキですね」
マミ「うふふ、ありがとう」
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:38:50.13 T6cGy0BG0
メインキャラだけならこれが最後か
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:40:50.04 6FBbmIZP0
期待
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:41:52.19 geclWrXx0
恭介「い、いただきます」
マミ「どうぞ、召し上がれ」
恭介「ムグムグ……」
マミ「どうかしら?」
恭介「………お、おいしい……です」
マミ「少し甘さを押さえているのだけれど……」
恭介「これくらいの甘さの方が食べやすくていいですよ!うん、おいしい!」ムグムグ
マミ「あまりがっつきすぎると喉つかえるわよ?」
恭介「んむっ……ゴクンッ。ごちそうさまです」
マミ「見ていて気持ちのいい食べっぷりね。やっぱり、男の子ね?」
恭介「恐縮です……」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:45:54.76 geclWrXx0
マミ「美樹さんから聞いたのだけれど……事故で、手を怪我したのよね?」
恭介「はい、そうです」
マミ「失礼でなければ、見せてもらってもいいかしら?」
恭介「? いいですけど……」スッ
マミ「………ふむ」ギュッ
恭介「っ……巴、さん?」
マミ(握力に影響が出る程の傷だから、ある程度は予測していたけれど……思った以上に傷は深いようね)
恭介「えっと、あの……」
マミ「ああ、ごめんなさい。派手に傷跡、残っているのね」
恭介「……僕の、ヴァイオリニストとしての運命を断ち切った傷ですからね。もう、この傷跡は消えることはないみたいです」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:47:21.53 YsNdzGN20
まみまみ
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:47:21.57 JiCe01y90
④
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:49:26.53 geclWrXx0
マミ「………もし……もしもの話よ?」
恭介「? は、はい……?」
マミ「あなたの傷を治すだけの奇跡を起こすことが出来るとして、それの対価としてあなたの身近な人が大変な目に合うとして……」
マミ「あなたは、その奇跡を起こしてほしいと思う?」
恭介「……どういう意味、ですか?」
マミ「言ったままの意味よ。あなたの身近な人……仮に、美樹さんとしましょうか」
マミ「彼女が大変な目に合うとして、それでもあなたはその奇跡を望む?」
恭介「………」
恭介(なんだか、軽々しく答えていいような質問じゃないような気がするな……)
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:49:54.34 wJ9hAyC60
俺もマミさんに握られたいんですけどどうすればいいですか?
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:51:55.81 l2s3dFxn0
俺がマミさんのお面付けて握ってやるよ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:53:47.93 geclWrXx0
マミ「………」
恭介「そうですね……。僕の手は、現代の医学では治らないという話は聞いていますか?」
マミ「ええ、聞いているわ」
恭介「それを宣告されたのが、ひと月前なんですけれど……それを宣告されたばかりの頃だったら、望んでいたかもしれないですね」
マミ「……今、は?」
恭介「今は、そうですね。これが僕の運命だったんだな、って、受け入れることが出来そうだから……」
恭介「……さやかが大変な目に合うのならば、そこまでして治したい、とは思えないですね」
マミ「………」
恭介「彼女は、僕の大切な幼馴染ですから。大変な目には、合わせたくは無い、ですね」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:56:57.26 NBn0B9dYP
今日はクオリティ高いの多いな
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 20:57:45.44 geclWrXx0
マミ「そう」
恭介「それが、どうかしたんですか?」
マミ「これで、あなたがその奇跡を望む、と言っていたら、わたしはあなたを見捨てていたでしょうね」
恭介「……はぁ…?」
マミ「合格、ってところよ、上条くん」
恭介「なんだかよくわからないですけど……ありがとうございます」
マミ「もう一度、左手を差しだしてくれるかしら?」
恭介「? は、はい……」スッ
マミ「これは、あなたが美樹さんを大切に思う気持ちに対する、ほんのちょっとの奇跡よ」ギュッ パァァァ
恭介「っ………?」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:01:43.80 wJ9hAyC60
マミさん俺にも‼‼
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:01:50.01 geclWrXx0
マミ「……はい、おしまい」パッ
恭介「あ、あの……今、何かしました?」
マミ「わたしは何もしていないわ。ああ、そうそう。あなた、知ってるかしら?」
マミ「この世界にはね、奇跡も魔法も、あるのよ?」ニコッ
恭介「……さやかも、同じような事を言っていたような気がします」
マミ「美樹さんが?」
恭介「はい。なんだろう、直接聞いたってわけじゃないんですけど……なんとなく、そんな気が」
マミ「………そう、だったの」
恭介「……?」グッグッ
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:04:25.35 6FBbmIZP0
PSPでもさやかの気持ちを理解する恭介に期待したい
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:04:56.35 YsNdzGN20
まみまみ
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:05:01.55 geclWrXx0
マミ「左手がどうかしたかしら?」
恭介「……いえ、多分気のせいです」
マミ「……ふふ、頑張ってね、上条くん?」
恭介「は、はい……?」
恭介「あ、そうだ」
マミ「?」
恭介「巴先輩にも聞いておきたいんですけど……」
恭介「幼馴染って、なんなんでしょうね?」
マミ「えっ?」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:05:19.39 +Otcv9zF0
マミさん治せるなら本編さやかの存在意義が・・・
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:08:11.49 geclWrXx0
恭介「僕とさやかの関係を、一番現す言葉だ、とは思っているんですけど……」
恭介「なんだか、最近はそれにも少し違和感を感じるようになりはじめまして」
マミ「………」
恭介「僕、何かおかしいこと言っていますかね?」
マミ「そうね、言っているわ」
恭介「うーん……なんなんでしょうか……」
マミ「あなたにとって、美樹さんはただの幼馴染、というだけではないと言うこと?」
恭介「……そう、ですね。暁美さんや佐倉さんとも話しているうちに、なんだかそんな気がし始めまして」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:08:14.27 FCEK9W4d0
でもまあ治せそうではあるよね
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:12:20.78 OHyQkTfF0
傷は治せるかも知れんが、動かないのは腱とか神経とかだけどそれも治せるのか
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:12:30.08 xajQNyAF0
恭介を頭に持ってくるなよ!
リトバスSSかと思うだろ!
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:12:30.13 geclWrXx0
マミ「……ふふ、長い入院生活は、あなたにとっても美樹さんにとっても無駄なものじゃなかったのかもしれないわね」
恭介「……?」
マミ「失った時間は取り戻すことは出来ないけれど……これから、いくらでも新しい時間を刻んでいくことは出来るわ」
マミ「あなたも、早くに気付くことが出来ればいいわね?」
恭介「……はい……?」
マミ「もうこんな時間になるのね。そろそろ帰るわ」
恭介「あ、はい。ありがとうございました、巴先輩」
マミ「ええ。……リハビリ、頑張ってね?」ニコッ スタスタ ガララ
恭介「……」グッグッ
恭介「なんだろう、巴先輩に握ってもらってからやけに左手の調子がいいような……」グッグッ
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:13:15.49 WlLyBrqs0
百合SSばっかだったからこういうのはほんと素晴らしい
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:14:42.10 WlLyBrqs0
さやかさん自ら敗北の道を……
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:16:31.32 geclWrXx0
さやか「マミさん、ありがとうございます。恭介、どうでした?」
マミ「とってもいい子ね。あなたが好きになる理由、なんとなくわかった気がするわ」
さやか「えっ!?い、いやそれはその……」
マミ「あら、もしかしてあなた、自分の気持ち、周りの人に知られていないとでも思っていた?」
さやか「え、あ、えとえと……~~……はい……」
マミ「ふふ、感情を隠すのは下手なのね、美樹さんは」
さやか「……~~~……もうっ!マミさんは恭介のこと、好きになったらダメですよっ!?」
マミ「心配しなくっても、あなたの上条くんを取ったりしないわ」
さやか「あ、あたしのじゃないですよっ!!」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:17:43.85 l2s3dFxn0
俺のだよ
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:20:12.84 geclWrXx0
数日後――
ガララ
さやか「やっほ、恭介!お見舞いに来たよ!」
恭介「さやか。なんだか、ノック無しでドアを開けられたの、ずいぶんと久しぶりに感じるよ」
さやか「むっ、どういう意味さ?」
恭介「鹿目さんや暁美さん、佐倉さん、巴先輩は入る前にノックしてから入ってきたよ?」
さやか「だって、ほとんど毎日来てるんだもん、ノックなんてめんどくさいじゃん」
恭介「はは、まぁ、気持ちはわからなくもないけどね」
さやか「全くもう……」ストン
恭介「………」
さやか「……?恭介?」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:23:02.21 YsNdzGN20
かみかみ?
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:23:43.76 geclWrXx0
恭介「ん、何?」
さやか「なんか……あったの?」
恭介「……まぁ、色々とね」
さやか「気になる言い方して……話してみなよ」
恭介「…………僕の手、なんだけどさ」
さやか「!」
恭介「昨日、また精密検査をしたんだよ」
さやか「……そ、それで?」
恭介「なんだか、お医者様もすごく驚いててさ……何かあったのかなって思って、聞いてみたんだ」
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:28:39.63 geclWrXx0
さやか「………ゴクッ」
恭介「傷跡の下……神経にまで届いてた傷が、癒えかけてるらしいんだ」
さやか「え?」
恭介「この派手な傷……僕の神経もズタズタにしたはずなんだけどね」
さやか「ど、どういうことっ?」
恭介「僕も難しい話はわからないんだけど……簡単に言うなら」
恭介「今後のリハビリ次第では、完全にではないけれど、握力が戻るかもしれないんだってさ」
さやか「嘘っ!?」
恭介「本当だよ」
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:29:00.96 JiCe01y90
④
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:29:06.65 YsNdzGN20
やったー!
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:29:21.41 6FBbmIZP0
おっ?
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:29:38.57 +Otcv9zF0
マミさんまじ天使
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:30:35.53 Dy8xa2b10
実際マミさんの回復魔法ってどこまで出来るんだろうな
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:33:06.13 geclWrXx0
さやか「え、そ、それじゃ……」
恭介「……うん。また、ヴァイオリン、弾けるようになるかもしれない」
さやか「左手、左手見せて!」ガバッ
恭介「う、うわっ!?」ガシッ
さやか「………」
恭介「さ、さやか?」ドキドキ
さやか「見ただけじゃわかんない……」
恭介「あはは、そりゃそうだよ。レントゲン写真でようやくわかるくらいなんだから」
さやか「でも、そっか……そしたら、また恭介のヴァイオリンの演奏を聴くことが出来るんだね」
恭介「まだ、確定したわけじゃないけどね」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:36:39.97 geclWrXx0
さやか「……それでも、よかった。よかったよっ……グスッ」ウルウル
恭介「さやかっ?なんでキミが涙目になってるのさっ?」
さやか「っ……バカ。女の子の泣き顔なんて、見ないでよ……」
恭介「ごっ、ごめんっ!」バッ
さやか「………っ」ゴシゴシ
恭介「……………ありがと、さやか」ボソッ
さやか「……? なんか言った、恭介?」
恭介「ううん、なんでもない」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:38:22.47 86yWPgk+0
久しぶりにいいSSを見た
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:39:38.97 geclWrXx0
さやか「……もう、こっち向いてもいいよ、恭介」
恭介「う、うん……」オソルオソル
さやか「………」
恭介(さやか、まだ目が赤い……)
さやか「……何さ、人の顔、マジマジと眺めて」
恭介「えっ?あ、いや、なんでもないよ、うんっ!」
さやか「どうせ、あたしの目が赤いって思ってるんでしょ?」
恭介「うっ……ま、まぁ、うん」
さやか「当たり前でしょ……どんだけ恭介の事、心配してたと思ってるのさ……」ギュッ
恭介「……さやか……っ」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:43:45.34 geclWrXx0
さやか「それなら、リハビリの道具とか、用意しないとね」
恭介「うん、そうだね。頑張ってリハビリして、またヴァイオリンを弾けるようにならないとね」
さやか「そういうことなら、さやかちゃんに任せといて!」
恭介「……ホント、ありがとね、さやか」
さやか「なに水くさいこと言ってんのさ!あたしたち、幼馴染でしょ?」
恭介「…………幼馴染、か」
さやか「?」
恭介「今ほど、この言葉が響いたことはなかったよ」
さやか「ど、どういうことさ?」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:46:45.41 geclWrXx0
恭介「ねぇ、さやか」
さやか「な、何?」
恭介「幼馴染って、なんなんだろうね」
さやか「え?」
恭介「確かに、僕とさやかは幼馴染だよね」
さやか「う、うん、そうだけど……?」
恭介「でもさ、最近、その言葉に違和感を覚え始めているんだよね」
さやか「あたしと恭介が、幼馴染、っていうことに?」
恭介「うん」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:48:46.95 6FBbmIZP0
どーなるどーなる
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:49:41.67 geclWrXx0
さやか「え、で、でも……」
恭介「鹿目さんにも、同じことを聞いたんだよね」
さやか「………」
恭介「そしたら、最初は『親しい友達』だって言ってた」
さやか「うーん……それは、むしろ親友って言うんじゃないのかな」
恭介「うん。でも、僕とさやかが親友って言われても、イマイチぴんと来ないんだよ」
さやか「そう、だね。あたしも、恭介と親友って言われてもちょっとパッと来ないかな」
恭介「さやかにとっての親友は、僕と言うよりは鹿目さんだよね?」
さやか「そだね。まどかはあたしの親友だよ」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:53:05.63 geclWrXx0
恭介「それで、最上級の関係ってなんなのかな、っていう話になったんだ」
さやか「さ、最上級……?」
恭介「うん。僕とさやかは、友達でもない、親友でもない、それに幼馴染でもないとなったら一体どういう関係なのかな、って思って」
恭介「そう考えると、最上級の関係が一番適してるんじゃないかな、って思って」
さやか「最上級の関係……っ」カァァァ
恭介「結局、その時は鹿目さんは『家族、兄妹みたいな関係』って言ってくれた」
恭介「僕も、ああ確かにそうかもな、って思ったんだ」
さやか「家族……」シュンッ
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:54:28.07 YsNdzGN20
さやさや
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:56:11.89 geclWrXx0
恭介「でも、今はまた違うかな」
さやか「ち、違う……?」
恭介「ここからは、僕の中で出た結論であって、まださやかには認めてもらえるなんて思ってないけれど……」
恭介「当たり前の事だけど、僕は男で、さやかは女の子だよね」
さやか(……恭介があたしのこと、『女の子』って言ってくれるの、考えてみたら初めてかも……)
恭介「その上で、家族、兄妹でもないとなったなら……あとは、ひとつしか残ってなかった」
さやか「………っ」
恭介「それは、『恋人』だよ」
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:59:23.04 YsNdzGN20
さやさや
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 21:59:59.04 Dy8xa2b10
ガヤガヤ
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:00:15.71 geclWrXx0
さやか「っ!!」
恭介「……なんか、告白っぽくないけれど。実際、僕はさやかに告白しているつもりはないしね」
さやか「あ、え、そ、その……」
恭介「でも僕は多分、さやかとの関係はそういう関係を求めてるんだな、って思った」
さやか「っ………」
恭介「……ゴメン、急にこんなこと言っても、さやかを困らせるだけだよね?」
さやか「そ、そんなこと!」
恭介「わかってるよ。さやかは僕の事、ただの幼馴染としてしか見てないよね?」
さやか「……~~……」
恭介「今言ったことは、忘れてくれて構わないよ。僕が勝手にそう思ったってだけだから」
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:03:46.51 Dy8xa2b10
鈍いわ!
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:04:09.28 geclWrXx0
さやか「忘れられるわけ、ない!」
恭介「さ、さやか?」
さやか「バカっ!ホントにバカだよ、恭介っ!」
恭介「……」
さやか「あたしが今まで、どういう気持ちで恭介のお見舞いに来てたと思うのさっ!」
恭介「さやか……?」
さやか「あ、あたしは……あたしだって!恭介と、そういう関係になれたらな、って、ずっと思ってたっ!」
恭介「!」
さやか「……き、だよ……好き、だよ恭介っ……!」ギュゥゥッ
恭介「………さやか」
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:08:55.39 geclWrXx0
さやか「ずっとっ!恭介のこと、好きだったよっ!」
さやか「ただの幼馴染としてしか見てないなんて、そんなわけないよっ!」
恭介「………ありがとう、さやか」ギュッ
さやか「……っ」
恭介「うん。僕も、さやかの事、好きだ」グイッ
さやか「っ!」グラリ
恭介「そっか……知らないうちに、僕たち、両思いになってたんだね」ダキッ
さやか「……恭介……ぇっ……」ポロポロ
恭介「今は、顔、見たらダメだよね?」
さやか「っ……当然だよっ……女の子の泣き顔は、見たらダメなんだからっ……」ギュゥゥゥ
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:09:30.20 6FBbmIZP0
やったあああああああ!
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:09:44.54 Dy8xa2b10
ヒューッ!
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:11:29.98 YsNdzGN20
さやさやったー!
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:13:50.61 geclWrXx0
~~~
恭介「………」
さやか「………っ」カァァァ
恭介「な、なんか言ってよさやか」
さやか「バカっ……」
恭介「はは……さっきから、バカとしか言われてない気がするよ」
さやか「バカバカバカ!」
恭介「バカでも結構。こうして、幼馴染から更に一歩、進むことが出来たんだもんね」
さやか「……大バカ」
恭介「大バカでも結構だよ」
さやか「それじゃ、その………あ、あたしと恭介は……」
恭介「うん。今から僕たちの関係は『幼馴染』じゃなく、『恋人』だね」
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:17:37.59 geclWrXx0
さやか「……うん」ギュッ
恭介「……少し前までだったら、この左手も、さやかに握りしめられるだけだったね」ギュッ
さやか「っ……」
恭介「でも、今はもう違う。こうして、さやかの右手を、握り返すことが出来るんだね」
さやか「……それが、今は一番嬉しいかな」
恭介「え?」
さやか「恭介の左手が治って、最初に握ってくれたのがあたしの右手で……」
恭介「……うん」
さやか「幼馴染のままじゃ、それも叶わなかったことだよね」
恭介「そうかな?幼馴染のままでも、手を繋ぐくらいはしてもいいと思うけどね」
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:20:18.48 YsNdzGN20
さやさや
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:21:07.02 geclWrXx0
さやか「そ、そんなことされたら、その……」
恭介「?」
さやか「あたしの気持ちに、歯止めが効かなくなってるよ……」ボソボソ
恭介「その時はその時で僕としては嬉しいよ?」
さやか「……バカ」
恭介「今日、これで何回目かな?さやかに『バカ』って言われるの」
さやか「何回でもいいよ……これから、もっと言う回数増えると思うし」
恭介「そうだね。これからは、恋人としての時間を刻んでいくんだもんね」
さやか「~~~……よくもまぁ、そんな恥ずかしいセリフがポンポンと出て来るよね……」
恭介「嫌だった?」
さやか「そんなわけないよ……」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:21:08.81 T6cGy0BG0
最近は恭さやも増えてきて嬉しい
やっぱりさやかちゃんはこうでなくっちゃな
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:21:12.14 eHQiJ5YXP
ついにか!
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:23:18.98 UG9/l5v60
きたあああああああああ
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:24:40.72 geclWrXx0
恭介「それじゃ、最後に……」
さやか「え?」
恭介「目、瞑ってもらえる?」
さやか「えぇっ!?」
恭介「いやなら、そのまま開けていても構わないけど……」
さやか「ば、バカっ!そのままでいいわけないじゃんっ!……~~…」ギュッ
恭介「うん。これなら恥ずかしくない……」チュッ
さやか「ンム……ハム」
恭介「………ン」ギュッ
さやか「……~~~……っ」タシタシ
恭介「……プハッ……」
さやか「……」ボーッ
恭介「これは、さすがに幼馴染のままじゃやることのなかったこと、だよね?」
さやか「………ん」
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:25:53.34 T9BZgxnw0
いいじゃねえか
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:27:48.92 nMVpW/bN0
最高です
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:28:59.72 geclWrXx0
恭介「あれ、さやか?」
さやか「………」ボーッ
恭介「………?」
さやか「……」コテン
恭介「え、さ、さやか!?」
さやか「」
恭介「……い、意識を失ってる……」
さやか「んー……恭介ぇ……スー……」
恭介「緊張の糸が解けた、のかな?」ナデナデ
さやか「スー……大……好き、だよ……恭……」
恭介「あはは、夢でまで僕の事、見てくれてるのかな」ナデナデ
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:30:24.43 eHQiJ5YXP
正直8話の上条と仁美を眺めるさやかの姿はトラウマだからな
こういう話は無条件で嬉しい
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:31:19.77 geclWrXx0
―――
――
―
さやか「……ん」パチ
恭介「あ、起きた?さやか」
さやか「恭……介……?」
恭介「うん、なに?」
さやか「…………………!?」ガバッ
恭介「遅いお目覚めだね」
さやか「え、あれ??あ、あたし、どうしてたの??」
恭介「どこからどこまで言って欲しい?」
さやか「…………………………遠慮、しときます」
恭介「そう?残念だね」
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12/03/11 22:32:35.61 Dy8xa2b10
おい
おい
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12/03/11 22:36:05.95 geclWrXx0
さやか「今、何時…?」
恭介「夜の10時だね」
さやか「うわっ、ヤバいっ!?もう帰んなきゃ!」
恭介「帰っちゃうの?」
さやか「ただのお見舞いでこんな遅くまでいるなんて不自然じゃん!?」
恭介「心配しなくっても、家には連絡行ってると思うよ?」
さやか「え?」
恭介「さやかが寝てる間に、看護師さんが来てね。僕から、電話してもらうように頼んだんだよ」
さやか「……それ、不味くない?」
恭介「え?」
さやか「あたしの父さんと母さん、なんて思ってるかわかったもんじゃないじゃんっ!!」
122:忍法帖【Lv=40,xxxPT】
12/03/11 22:36:27.46 QUEdcHEX0
劇中でハッピーエンドを考えるとしたら恋人関係もいいかもしれないけど、語って欲しいのはそこじゃなくて恭介のさやかに対する思いだよね
まどポに期待
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12/03/11 22:39:26.67 geclWrXx0
さやか「と、とりあえず!夜も遅いけどもう帰んなきゃ!」ダッ
恭介「あ、さやか!」
ガララ ピシャ
恭介「……行っちゃった。もう少しゆっくりしていってもいいのに」
………ガララ
恭介「?」
さやか「……」オズオズ
恭介(ヤバい、さやか可愛い)
さやか「え、えっとさ……一応確認取っておくけど……あ、あたしたちの関係って……?」
恭介「ああ、そんなこと。恋人、だよ?」
さやか「っ!」カァァァ
ピシャ タッタッタ――
恭介「わざわざそれだけ確認しに戻って来たのか……」
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12/03/11 22:41:15.24 YsNdzGN20
さやさやかわいい
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12/03/11 22:43:49.79 geclWrXx0
エピローグ――
恭介「そ、それじゃ……行くよ?」
さやか「が、合点……!」
恭介「………っ」ゴクリ
――~♪
さやか「……!」
恭介「……弾けた……!」
さやか「おめでとう、恭介!」パチパチ
恭介「……さやかが、ずっと僕のことを支えてくれたからだよ」
さやか「そんなことないって!恭介が今まで頑張ってきた成果じゃん!」
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12/03/11 22:45:00.55 bK7CWHhS0
ヽ|/
/ ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヽ
/ \,, ,,/ |
| (●) (●)||| |
| / ̄⌒ ̄ヽ U.| ・・・・・・・・ゴクリ。
| | .l~ ̄~ヽ | |
|U ヽ  ̄~ ̄ ノ |
|  ̄ ̄ ̄ |
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12/03/11 22:45:57.60 T9BZgxnw0
『はじけた』かとおもた
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12/03/11 22:48:02.42 geclWrXx0
恭介「いやいや、さやかが側にいてくれなかったら、きっと僕の手は治らなかったと思う」
さやか「またまた!おだてたって、何も出ないよ?」
恭介「さやかから何も出なくっても、僕から手は出せるから問題ないよ」
さやか「っ!?」
恭介「さやか……」ギュッ
さやか「ちょちょちょっと恭介っ!?それは反則っ!!」
杏子「あいつら、絶対あたしたちもいるって忘れてるよな?」
ほむら「バカップルね」
マミ「ふふ、幸せそうで何よりじゃないの」
まどか「丸く収まったみたいでよかったよ」
終わり
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12/03/11 22:48:27.72 UG9/l5v60
乙
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12/03/11 22:48:42.15 6FBbmIZP0
乙!!
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12/03/11 22:49:20.60 mfb+AkqD0
乙!
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:49:21.25 OHyQkTfF0
乙乙
いい恭さやだった
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12/03/11 22:49:52.21 T9BZgxnw0
乙
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/11 22:52:27.43 bK7CWHhS0
乙
これは乙じゃなくてヴァイオリンなんだからね
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12/03/11 22:52:58.63 eHQiJ5YXP
乙!
癒された
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12/03/11 22:54:02.52 geclWrXx0
マミさんは何も言わないのは二人のことを本当に思っての事だ
仁美ちゃんも出すべきだったかと思ったが、仁美ちゃんを出したら絶対話こじれるだろうからやめておいた
まどポまであと四日か、こういう話があって欲しいと思いつつ俺は寝る
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12/03/11 22:56:39.09 YsNdzGN20
しあわせさやさや
乙乙乙
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12/03/11 22:58:01.64 LzRtPoNj0
乙乙お
やっぱり恭さやが一番や
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12/03/11 23:00:25.81 +Otcv9zF0
マミさんの優しさは五臓六腑に染み渡るでぇ・・・
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12/03/11 23:00:36.99 Dy8xa2b10
乙