まどか「家族みんなで」at NEWS4VIP
まどか「家族みんなで」 - 暇つぶし2ch1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 17:57:14.48 A2OxNt5i0
まどか「ウェヘヘ、新しい学校かぁ。どんなところなんだろう?」ワクワク

まどか「新しいお友達できるといいなぁ」ブルッ

そういえばもう12月だっけ?

まどか「寒い寒い…」ポチッ

暖房のスイッチを入れる。

6畳一間の空間にゆったりと温かい風が流れこむ。


まどか「よかった、ちゃんと動いてくれて」

まどか「えへへ、あったかい」

そう。

私はつい最近一人暮らしを始めました。

ずっといた故郷を離れ、新しい土地を訪れ……

明日は初めての登校日。

どんな出会いが待ってるんだろう?



2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 17:58:53.46 6pdPQQ7H0
>>1
>まどか「新しいお友達できるといいなぁ」ブルッ

おしっこしながら独り言を言ってるのかと思った

3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:01:36.67 vxQUkN0F0
代行ありがとうございます。
続けます。

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:04:47.86 vxQUkN0F0
~学校~


まどか(う~、昨日は緊張してよく眠れなかったよ)

さっき職員室で担任の先生を紹介されて、教室まで連れってってもらうことになったのだ。

先生は、多分ママと同じぐらいの年の女性だった。

先生「ここが教室です。鹿目さん」

先生「それじゃ、私が呼んだら入って来てちょうだい」


まどか(うわ~、緊張してきた)

まどか(うまく話せるかな…)


…でも、なんだか楽しみだなぁ。

そう、なんていうか……

ずっとこの日を待っていたような。

長い間。

ずっと……ずっと……

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:07:17.24 sWh9P74N0
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
URLリンク(ex14.vip2ch.com)

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

QBの魔法少女全員陵辱姙娠出産誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
QB「魔法少女は産む機械」
URLリンク(ex14.vip2ch.com)

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:08:11.61 5BuN/RFeP
まどまど

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:09:09.69 vxQUkN0F0
先生「それじゃあ、鹿目さんどうぞ」

呼ばれちゃった。

教室の扉をスライドさせて、小さくお辞儀をしながら入場する。


視線が一斉に集まって、予想していたより硬くなりそうだった。

トコ……トコ……

まどか(笑顔、笑顔が大事)

まどか(……あれ、あの子?)

教卓から一番手前にいる左側の生徒がチラリと見えた。

まどか(私と同じリボンしてる?)

8:レオン・S・ケネディ ◆CqfqDRQJbw
12/03/03 18:10:44.77 VMWJGIPt0
その学校ってどこにあるんだよ

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:12:35.27 vxQUkN0F0
先生「自己紹介をよろしく、鹿目さん」

まどか(いけない、いけない)

気をとりなおして教室全体を見渡す。



まどか「初めまして転校生の鹿目まどかです」

まどか「一昨日、こちらへ引っ越してきました」

まどか「どうぞよろしくお願いします。」


こんな感じでいいのかな?

趣味とか言ったりするんだろうか?


早乙女先生「じゃあ、志筑さんの隣が開いてるから、そこへ座って頂戴」

あ、これで終わりですか。

よかった。

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:14:11.40 pcRnUtA30
ん、もしかして続き物か

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:16:03.64 vxQUkN0F0
ここから見て、右奥の方へ空席を見つけた。

恐らく志筑さんらしき人が左手を上げてくれているので間違いないだろう。

あそこが私の席か。


チラッ

私は同じリボンの子が気になって、彼女の方を向いていた。

長髪の色白の女の子が、そこにいた。

女の子「!?」///

彼女と目があった。

まるであちらのほうが転校生のように、照れている。

なんだか可愛いかったのでニコっと微笑みかけてみた。

どんな子なのかな?

すごく可愛い子だから、もしかしたらみんなにも人気があるのかもしれない。

後で友達になれると嬉しいな。

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:17:25.50 pcRnUtA30


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:19:48.36 Qw4kzaSC0
長髪で色白……俺の事か(大嘘)

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:21:05.52 vxQUkN0F0
>>10
続きと言えばそうなんだけど、初めて見る人用に書いたものだから
あんまり気にしなくていいかと。

てか前作を見るとネタバレになるから、初見でこちらから見るのがオススメです。

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:21:25.68 oUmI1fEB0
どういう話だかわくわくする

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:25:00.31 vxQUkN0F0
志筑「よろしくおねがいしますわ、鹿目さん」

席の前までくると、志筑さんが声をかけてくれた。

なんだか、お嬢様っぽい子だと思った。

まどか「こ、こちらこそどうぞよろしく」///

いきなり声をかけられたので、少し声が上ずってしまったけど、大丈夫だろうか。

まどか(でも雰囲気がおとなしい感じの人だから、きっと気にしないでくれるかな。)

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:26:17.24 4gjbTTJw0
wktk

18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:27:19.86 pcRnUtA30
>>14
ん、多分前作読んでる
期待④

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:28:42.32 vxQUkN0F0
ホームルームが終わると続けざまに英語の授業が始まった。

初めての授業で教科書の範囲がわからない。

すると、それを察した志筑さんが声をかけてくれたのだ。

志筑「67ページですわ」

まどか「えへへ、ありがとう。」ニコッ

志筑「礼には及びませんわ」ニコッ

ふふ。志筑さんとはなんだか仲良くなれそう。

早速お友達になれそうな子がいてよかった。

20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:32:53.88 +jsPZp7uO
ウェヘヘが重大な伏線になるとみた

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:33:21.53 vxQUkN0F0
先生「では、この前の続きから暁美さんお願いします」

さっきのリボンの女の子が返事をする。

暁美「はい。」

まどか(暁美さんて言うんだ、あの子)


暁美さんの返事は、志筑さんとは違った意味で品があり

さっきの可愛いという印象とはちょっと……

いや、かなり違っていた。


優等生っぽくて、どこか近づきにくい雰囲気。


もしかしてこちらが、素の彼女なんだろうか?

だとしたらちょっと残念だ。

後で声をかけてみたかったのにな……

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:36:13.26 vxQUkN0F0
でも、おそろいのリボン……

何かこう…運命的なものを感じる。

それに……

私、暁美さんに会ったことがあるような……

いや、気のせいかな。

まどか(やっぱり後で話しかけてみよう…)


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:36:43.39 pcRnUtA30


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:40:19.24 vxQUkN0F0
~休み時間~


まどか(それじゃあ、早速…でもなんて声かけてたらいいんだろう)

女子A「ねぇ、ねぇ、鹿目さんてどっから来たの?」

まどか(え?)

女子B「部活とかやってた?あたしバレー部なんだけどさ…」

まどか(え??)

あれ?

あれれ?

気がついたら私の机の周りを複数の生徒が囲んでいた。

まどか「ええっと…その……」

やばい、こんな時はどうすればいいんだろう?

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:43:51.17 vxQUkN0F0
「こぉら~~!いきなり群がるな~!」

前の席から、威勢のいい声が飛んでくる。

生徒「わわわ……」

その女の子は立ち上がり、ハエを追い払うが如く掌を返した。

「しっし、しっし……」

26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:44:42.12 nNKNepEM0
さやかちゃん!

27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:47:28.94 vxQUkN0F0
まどか「あ、あの……」

「へへ、お礼はいいよ。えっと…」

まどか「鹿目まどかです」

「うん、まどか。これからよろしくね。」

「私さやか。美樹さやか。呼ぶときはさやかでいいよ」

まどか「さやか……ちゃん」///

さやか「うんうん。いいよいいよ~まどか」エヘヘ

なんだか頼りになりそうな子だ。

初めて会ったばかりなのに、かなりフランクに話しかけてくれて嬉しい。

彼女とならいい友達になれそうな気がする。

28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:51:38.59 pcRnUtA30
ウェヒヒ

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:51:54.12 vxQUkN0F0
暁美「ちょ、ちょっといいかしら?」

まどか(あ、暁美さん…)

暁美さんがいつの間にか私の机の前にやってきていた。

授業の時とは違って、なにやら物腰が柔らかそう…

というより、なんだか緊張しているように見えた。

まどか(さっきも私と目があった時、緊張してたような…)

さやか「ん、転校生?アンタから声をかけてくるなんて珍しいじゃん?」

転校生って呼び方に、なんだか壁を感じた。

まどか(てっきり、さやかちゃんのお友達かと思ったけど、親しいわけじゃないのか)


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:56:28.85 vxQUkN0F0
まどか「えっと、…よろしくね、暁美さん」

笑顔で挨拶する。



しかし暁美さんの方は、なんだかショックを受けたように黙ってしまった。

どうしたんだろう?

ほむら「……それじゃ、また」サッ

まどか「あ……」

そう行って暁美さんは自分の机に向かって行った。

何か気分を害すようなことを言っただろうか?

31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 18:57:37.36 o2atRYpG0
もしかして
まどか「初めまして転校生の鹿目まどかです」
の人?

32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:00:48.73 vxQUkN0F0
>>31
そうです。

33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:03:43.78 vxQUkN0F0


さやか「気にしないでやってくれない?別に悪い奴じゃないんだ」

まどか「……」

せっかくお友達になれると思ったのに……

……そういえば。

『暁美さん』て名前を読んだ時、なんだか違和感を感じたような。

いや、気のせいか。

だって私は彼女に会ったのは初めてなんだ。

同じリボンをしていなくても、一目見れば出会ったのを忘れないぐらい

印象の強い子だと思う。

確かに私も会ったことがある気がしただけど、初対面だ。

今度時間があるとき、私から話しかけてみよう。

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:05:20.45 o2atRYpG0
>>32
やっぱりか。がんばってくれ。

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:07:05.16 vxQUkN0F0

~お昼休み~

さやか「まどかぁ~、屋上行こうよ」

まどか「屋上?」

さやか「お昼一緒にしようってこと!」

まどか「う、うんっ!!」


さやかちゃんが誘ってくれた。

とても嬉しくなって、思わず飛び上がりそうになった。

そうだ、暁美さんも一緒に。

ちらりと、暁美さんの席を見る。

しかし彼女の姿は既になかった。

どこへ行ってしまったのだろう?

まどか「待ってね、今用意するから」

36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:10:11.57 PiR6EVdR0
屋上↑だと?

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:10:13.63 vxQUkN0F0
まどか「でも、どうして教室で食べないの?」

さやか「外で食べたほうが気持ちいじゃん」

さやか「学校のいろんな所につれてってあげたいし」

まどか「そっか、ありがとね、さやかちゃん」

やっぱり、さやかちゃんは優しい子だ。

早速素敵なお友達ができて嬉しいな。


トコトコ……

お弁当を両手で抱えながら、廊下を歩いて行く。

「あら、美樹さん。こんにちは」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:13:22.40 vxQUkN0F0
階段を登るときに、上級生らしき人からさやかちゃんに声がかけられた。

さやかちゃんの部活の先輩だろうか?

志筑さんみたいに、品のある人だった。

さやか「あ、マミさん。こんにちは」

マミさんていうのか。

私も一応お辞儀をしておく。

マミ「その子……」

さやか「ええっと、この子は転校生で…鹿目まどかって言うんです」

マミ「そう……あの話は本当だったのね……」

マミさんて人は、顎に手を当てて、何か考えているように見えた。

39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:16:51.47 vxQUkN0F0
さやか「よかったら、マミさんも一緒に食べませんか?」

マミ「そうね……」

マミさんは一瞬躊躇いがちになってから、こちらを見た。

私の気を伺っているのだろうか?

まどか「私は気にしませんので、どうぞ」

マミ「じゃあ、ご一緒させてもらおうかしら?」

マミ「ちょっと待っててね。昨日焼いたクッキーも一緒に持ってくるわ」

さやか「やったぁ~~!!」

マミさんは教室の方へ戻っていった。

さやか「んじゃ、先に行ってよう、まどか?」

まどか「うんっ!!」

転校初日で、いきなりいろんな人と知り合えた。

なんだかこの先も楽しいことがいっぱい待ってそうでわくわくしてきた。

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:20:47.79 vxQUkN0F0
~屋上~

屋上の重たいドアを開けると、少し強い風が校舎の中まで吹いてきた。

生徒が何名か、三角巾を広げて昼食をとっていた。


私は屋上から見る眺めの良さに、一瞬目を奪われた。

町が一望できるこの場所。

素敵…。


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:23:30.77 vxQUkN0F0
さやか「うん、今日もいい景色だわ」

まどか「本当……きれいだね…」

さやか「えへ、気に入ってくれたみたいでよかった。連れてきた甲斐があるってもんよ」ニコッ


なんでだろう。

この町並みを見ていると、すごく懐かしい気持ちになった。

昔住んでいた町とどこか近いものがあるのだろうか。

実家のほうが全然田舎なんだけどな…


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:25:28.20 pcRnUtA30


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:26:52.05 PiR6EVdR0
夕日が輝いているな…

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:27:18.83 vxQUkN0F0
しばらくすると、マミさんがやってきた。

3人で空いている場所に座って、お弁当を広げた。

さやか「ううう、お腹へったよぉ。いっただっきまーす!」

マミ「ふふふ、美樹さんたら。」

私とマミさんは手を合わせていただきますを言った。

まどか「お二人は、同じ部活なんですか?」

さやか「えっ!?」アセッ

さやかちゃんが、なぜか困ったような顔をした。

マミ「ええ。そんなところよ。」フフ

まどか「へえ~~、なんだろ。さやかちゃんは運動得意そうだけど」

マミさんはどちらかというと、文化系の部活っぽいイメージがした。


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:30:37.82 vxQUkN0F0
さやか「まどかは、何かこれまで部活やってたの?」

まどか「えへへ。これといって」

マミ「何かやりたいことはないのかしら?」

まどか「取り立ててはないです」

私は運動系でも文化系にも属さない帰宅部だった。



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:33:51.79 vxQUkN0F0
まどか「それに、私一人暮らしだから、部活に入る余裕はないかも」

さやか「えええ!そうなの?」

マミ「鹿目さんも一人暮らしなのね」

まどか「もしかして、マミさんも?」

マミ「ええ、そうよ。何か困ったことがあったら、いつでも相談してね」ニコッ

まどか「ありがとうございます!」ウキウキ

まさか、転校初日で同じ一人暮らしの生徒に出会えるとは思わなかった。

中学生でそんなことをしているのは自分ぐらいのものだと思った。


…あれ?

私なんで一人暮らしをしようと思ったんだろ。

47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:35:55.96 pcRnUtA30
愛だよ愛

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:36:31.69 vxQUkN0F0
マミ「そういえば、暁美さんも一人暮らしだったわね」

マミさんは暁美さんを知ってるの?

生徒会か委員会か何かの繋がり…かな?

さやか「そういえば…」

まどか「暁美さんも…」

暁美さんも一人暮らし…!?

これは……これは…

なんだか私の乙女の第六感がただごとではないと言っているよ。


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:39:34.50 vxQUkN0F0
まどか「なんだか、暁美さんとすごいシンパシーを感じるよ」エヘヘ

マミ「うふふ。彼女も鹿目さんから声をかけてもらえたら、すごく喜ぶと思うわよ」

まどか「そうですか?でも、いきなり声かけたら迷惑じゃないですか?」

さやか「まあ、転校生が誰かと仲良くつるんでるの見たことないからな…」

あ、そうなんだ。

やっぱり授業中に感じたどことなく近寄りがたいオーラが原因なんだろうか。


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:39:44.17 v6xPXYeq0
うぇひひか

51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:42:59.64 vxQUkN0F0

マミ「……やっぱり、あなたは暁美さんのこと覚えてないのね…」ボソッ

まどか「え…?」

マミ「何でもないわ、気にしないで」

まどか「いや、でも……」


覚えてないって、私が暁美さんのことを?

やっぱり、私と暁美さんはどこかで会ったことがあるのか?

さっき、暁美さんが挨拶してすぐに立ち去ったわけもそういうことか。

彼女は私のことを覚えているのに、私だけが覚えていないのがショックだったんだ。


私は暁美さんと会った覚えなんてないんだけどな……


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:45:52.27 vxQUkN0F0
マミ「暁美さんとは仲良くしてあげて」

マミ「きっと、それは貴方にしかできないことだから」

まどか「マミさんも私と会ったことがあるんですか?」

マミ「ふふふ。どうかしら。私は覚えていないわね」

さやか「マミさんあんまり、まどかをからかわないでやってよ」

マミ「ごめんなさい。少し調子に乗ってしまったかも。」

さやか「まどかも変な話気にしないでよ。」

まどか「う、うん……」

もしかして、さやかちゃんも何か知っているのだろうか?

私だけが何か取り残されているような気がした。



食後にマミさんは袋からクッキーを取り出し、それをみんなで食べた。

それはどこか懐かしい味がした。

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:45:55.08 w48fJt8n0
>>22
194

>>41
4143
204
8984

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:49:52.50 vxQUkN0F0
~まどホーム(New)~


おかしいな。

私は今日はじめて転校してきたばかりなのに……

なんでみんな私のことを知っているみたいに言うんだろう。


まどか「はっ、まさか…」

私はちっちゃい頃、ここにいたことがあって

暁美さんとは幼馴染だったとか?

実は、さやかちゃんやマミさんとも遊んだことがあった…?

う~ん。思い出せないや。

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:52:57.46 vxQUkN0F0
でも今は新しいお友達を大事にすることが一番大切だ。

もしどこかで会ったことがあるのなら、そのうち思い出すかもしれない。

疲れたし、もう今日は寝ちゃおう。


ポチッ

電気を消す。

まどか(なんだか、家の中が静かだな)

時計の音以外何も聞こえてこない。

私だけがこの6畳半の一間にいるのだから、それは当たり前なのだけれど…

56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:55:22.17 bbEVFvYY0
まどまど

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:55:51.16 vxQUkN0F0
一人暮らしって思っていたより楽しくないかも。

みんなこうやって大人になっていくんだろうか…

私も一人でいる時間に慣れれば、寂しくなくなるのかな?

それっていいこと?

誰かを必要としなくても、生きていけるのはそれですごいと思う。

だけど。

私は誰かと一緒にいられる方が嬉しいな……


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:58:58.35 vxQUkN0F0
それから2,3日が過ぎた。

相変わらずさやかちゃんやマミさんは仲良くしてくれる。

けれども一向に暁美さんと話す機会が訪れない。

あれっきり一度も暁美さんは私に話しかけてきてくれない。

たまにこちらを見ているような気がするのだけど……


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 19:59:43.17 o2atRYpG0
全て書き終わったら、解説をお願いします。

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:02:32.16 vxQUkN0F0
やっぱり私から話に行かないとダメなんだろうか。

でも、なんだか申し訳ないな…

私は暁美さんのことを全く覚えていないのに……



でも、今日はちょっと勇気を出してみよう。

暁美さんとは友達になりたい。

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:05:28.44 vxQUkN0F0
>>59
おkです。


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:09:48.84 vxQUkN0F0
~昼休み~

私はお弁当箱を抱えて、暁美さんの机まで歩いていった。

まどか「あ、あの」///

暁美「えっ、まどか?」

いきなり私を下の名前で?

まどか「え、?」

まどか「まど??」

わ、私達ってお互いを名前を呼び合う仲だったのか!

そうだよね。覚えてなくてショック受けててたみたいだし。

でも、いきなり呼ばれたらビックリしちゃったよ。

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:13:14.89 vxQUkN0F0
ほむら「あ…えっと。鹿目さん……」///

彼女は照れながら、呼び方を訂正していた。

まどか「……」

ここ最近の彼女のイメージはクールでカッコイイという印象だった。

なのに、なんだか…初めて会った時みたいに物腰が柔らかで…

まどか「ふふふ…」

暁美「何がおかしいのかしら?」

まどか「暁美さんていっつもさやかちゃんのこと、美樹さやかって呼んでるのに」

まどか「しかもすごくクールに。」

そう。

なぜか暁美さんはさやかちゃんをフルネームで呼んでいる。

一体どういう遊びなんだろうと思っていたけど、どうやらそれが素らしい。

まどか「なんで私と話して、そんなに慌ててるのかな?」

暁美「なんでって……」

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:17:05.96 BgZDuGVL0
おお、お前か
支援

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:17:24.20 8lYVQjeRO
しえ

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:17:26.40 vxQUkN0F0
暁美「まど…鹿目さんに急に声をかけられてびっくりしただけよ」

まどか「あ、もしかして…め、迷惑だったかな」

暁美「……いえ」

暁美「声をかけてくれて嬉しかったわ……」ボソッ

まどか「本当!? よかった!勇気だして声かけて」エヘヘ


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:20:24.81 vxQUkN0F0
断られてたら、どうしようかと思った。

でも暁美さんも、私のことを気にしててくれたんだ。

嬉しいな。もっと早く声をかければよかった。


まどか「よかったら、今日みんなで一緒にお弁当食べない?」

まどか「暁美さんともっとお話ししてみたいな」ニコッ

暁美「ええ。鹿目さんがそう言ってくれるなら」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:23:59.70 vxQUkN0F0
暁美さんはお弁当をカバンから取り出した。

一緒に私の机の上に持っていく。

まどか「さっきはびっくりしたよ。いきなり名前で呼び捨てなんだもん」

暁美「素敵な名前の方が頭に残ってたから、そっちが咄嗟に出てしまったのよ」

まどか「あ、ありがとう///」


本当は違うのだろう。

暁美さんは、私のことを覚えているに違いない。

……やっぱり申し訳ないな。

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:26:33.15 pcRnUtA30


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:27:21.85 vxQUkN0F0
暁美「よかったら、名前で呼ばせてもらっていいかしら?」

まどか「じゃあ、私も暁美さんのことほむらちゃんて呼んでいい?」

暁美「ええ、もちろん!」

まどか「よろしくね、ほむらちゃん」

ほむら「まどか……」


たった一瞬だだけど……

何か懐かしい響きがした。

何かを思い出しそうな……


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:30:27.99 vxQUkN0F0
席に戻って、さやかちゃんに声をかけた。

まどか「えへへ、ナンパしてきたよ」

さやか「へぇ、やるじゃん。難攻不落のこいつをナンパしてくるなんて」

ほむら「……」むっ

さやか「じゃあ、私はマミさんと食べてくるから今日は二人で食べなよ」

まどか「え?みんなで食べないの?」

さやか「まぁなんだ。せっかくだから、二人仲良く一緒に食べなってことだよ。」

ほむら「変な気を使わなくてもいいわよ」

さやか「アンタもまどかと今まで話せてなかったみたいだからさ」

さやか「この機会にいろいろ話したいことあるんじゃないの?」

ほむら「……ありがとう」ボソ

さやか「んじゃ、私の椅子は好きに使っていいから」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:32:46.97 vxQUkN0F0
ちょっとごはん買いに行ってきます。

20分後には戻ると思います。

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:34:59.66 pcRnUtA30
おっす、ずいぶん長くなりそうだ

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:38:57.98 5BuN/RFeP
まどまど

75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:43:54.00 BgZDuGVL0


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:45:01.57 d2RJD1Rq0
ほむほむ

77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:47:37.82 gNLVNHg/0
ほむほむ

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:47:43.67 k0nLbmhc0
前作でもうるうるさせてもらったよ
今作も頑張ってくれ

79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:53:39.70 BgZDuGVL0


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:54:17.98 sRtw8EF80
杏子まだーー?

81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 20:59:25.69 OFGUKkx50
ほす

82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:04:37.28 BgZDuGVL0


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:04:52.06 vxQUkN0F0
帰って来ました。
続けます

84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:08:01.46 vxQUkN0F0
そう言うと、さやかちゃんはお弁当を持っていってしまった。

さやかちゃんとほむらちゃんは仲が良くないのかなって思っていたけど…

どうやら思っていた以上に、

お互いのことをよく分かり合っているような気がした。

私が知っているよりもずっと複雑な関係があるみたいで……


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:10:20.93 jVa152uo0
支援

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:11:08.51 vxQUkN0F0
ほむら・まどか「いただきます」

まどか「えへへ、お腹へったよ~」

ほむら「そうね。」

ほむら「ねえ、まどか」

まどか「何かな?」

ほむら「あなたはここに転校して来る前はどこにいたのかしら?」

まどか「えっと、Y県のW市ってところだよ」

ほむら「そう…結構遠くから来たのね」

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:15:04.03 vxQUkN0F0
ほむら「兄妹はいるのかしら?」

まどか「うん、いるよ」

ほむら「そうなのね」

まどか「えへへ、私どっちだと思う?」

ほむら「どっちって?」

まどか「お姉さんか、妹か」

ほむら「……お姉さんなんでしょ?」

まどか「すごい。よくわかったね」

ほむら「兄妹は弟さんがいるのではない?」

まどか「そうだよ。たっくんていって……」


88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:16:00.63 jVa152uo0
支援

89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:19:07.59 vxQUkN0F0
あれ? おかしいな。

たっくんの顔が……思い出せない。

もやもやと霧のように顔が隠れて…


どうしちゃったんだろう。私。


ほむら「どうかしたの?」

まどか「ううん……なんでも…」


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:21:58.01 vxQUkN0F0
ちょっと話題を変えてみよう。

まどか「じゃあ、次のクイズね」

まどか「このお弁当の中で私が一番好きなおかずを当ててみて」

ほむら「そうね……」

ほむらちゃんは、私のお弁当を眺めている。

トマト、卵焼き、

それからレンジで焼いた冷凍食品のグラタン、ハンバーグ、シュウマイ。

パセリと、キャベツ。


ほむら「これかしら?」

ほむらちゃんは、卵焼きを指さす。

まどか「うん。よくわかったね」

ほむら「手間をかけて焼いているあたりね…」

まどか「すごいね、やっぱりほむらちゃんは頭がいいんだ」

ほむら「そ、それほどでもないわよ」///


91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:26:28.71 vxQUkN0F0
~帰り道~

まどか「ほむらちゃんたら、私のことなんでも当てちゃうんだよ」

さやか「どういうこと?」

まどか「私の家族のこととか、好きな食べ物のこととか…」

さやか「気をつけな、もしかしたらこいつに後ろからつけられてるかもしんないよ」

ほむら「バカなこと言わないの。たまたま当たっただけよ」


やっぱり、ほむらちゃんは私とどこかで会ったことがあるんだろうか?

ほむらちゃんを見る。

どこか切なそうな顔をしていた。

92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:26:50.67 jVa152uo0
紫煙

93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:29:35.60 G39etSbU0
Sien

94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:30:15.94 vxQUkN0F0
まどか「ほむらちゃん?どうかしたの?」

ほむら「いえ、なんでもないの」

まどか「悩んでることがあったら、何でも相談してね」

まどか「って、今日お友達になったばかりなのに、馴れ馴れしいかな?」

まどか「なんかほむらちゃんとは初めて話した気がしなくて…」


ちょっと、探りをいれてみる。

本当に会ったことがあるのなら、何か反応してくれるはずだ。


まどか「そんなわけないんだけどね。」

ほむら「………」


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:35:08.52 vxQUkN0F0

まどか「私も遠いところから来たし、ほむらちゃんも全然違うとこから来たんだもんね」

さやか「前世で生き別れになった、友達とか?」

まどか「そんな感じかもね」クスクス

ほむら「まどかは、ずいぶん詩人なのね?」クスクス

まどか「もう~、笑うなんてひどいなぁ~」


ちがう…

ほむらちゃんは、どうしてそれを隠しているんだろう?

結局ほむらちゃんは、本当のことを話してくれなかった。


96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:35:30.78 BgZDuGVL0
さるよけ

97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:35:45.69 j3ilDNBU0
ほむぅ

98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:35:51.72 DUpLR1ke0
ホラーではなさそうだな

99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:38:10.57 PiR6EVdR0
ホムン!?

100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:38:39.25 vxQUkN0F0
まどか「それじゃあ、私こっちだから!」

さやか「おう、またね、まどか~」

ほむら「また明日」

まどか「ばいば~い」


さやかちゃんと、ほむらちゃんと別れた。

二人で別の道に行ってしまった。

なんだかふたりが何か隠している気がしてならない。

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:39:29.39 pcRnUtA30


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:42:08.31 vxQUkN0F0
~まどホーム~


やっぱり思い出せない。

私とほむらちゃんは、どこかで会っているはずなんだ。

なのに、幼稚園の頃の記憶とか小学校の小さい時とか、昔すぎて覚えてないよ。

このままじゃらちがあかない。


仕方ない。

ママに小学校と幼稚園の頃のアルバムを送ってもらおう……


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:46:45.67 jVa152uo0
支援

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:46:50.47 vxQUkN0F0
まどか「えっと、電話電話」

ピピプ…

慣れた手つきで、携帯から家に電話をかける。

すると、ノーコールで声が聞こえてきた。


「おかけになった電話番号は現在使われておりません」


あ、あれれ…間違えちゃったかな。

今度はちゃんと確認しよう。

もう一度、家の電話番号を確認しながら入力していく。

まどか(よし、今度こそ)


「おかけになった電話…」

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:50:09.26 vxQUkN0F0

まどか「なんで…」

まどか「なんで……繋がらないの?」


家の番号はこれで間違いない。

仕方ない。

ママにメールしてみよう。

えっと、



ママ、久しぶり。こっちでは元気にやってるよ。

あのね。ちょっと思い出したいことがあって

それで小学校と幼稚園の頃の卒業アルバムを送って欲しいんだ。

忙しくない時でいいから、お願いしていいかな?


よし。これでいい。

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:53:50.28 PiR6EVdR0
ああああ・・・

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:54:16.28 BgZDuGVL0
しえ

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:54:38.79 vxQUkN0F0
あとはママのメールアドレスを入力してと…

アドレス帳のボタンを押した。



ど、どういうこと……?


「アドレス帳にメールアドレスは登録されていません」


そんなバカな…

なんで1件もメアドがないの?


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:55:15.03 jVa152uo0
うわぁぁぁぁ

110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:55:56.19 gNLVNHg/0
支援

111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:57:45.49 vxQUkN0F0
そこで、私は今日の昼間のこと思い出した。

そういえば私、たっくんの顔が思い出せなかった。

ママ、パパの顔も、もやがかかったように思い出せないのだ。


身が凍りつくような不安を覚えた。


まどか「どうして?」

…そうだ。写真。

家族でとった写真がケータイの中に入っているはず。

データフォルダを検索してみよう。

中央のボタンを押して、データフォルダのところをクリックする。



データフォルダの中にデータはありません。

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:59:28.24 vIobtI8OO
まどか視点か
支援

113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 21:59:54.12 DduVcpU20
はい、次の方どうぞ~

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:01:02.02 vxQUkN0F0
まどか「嘘だよっ!!」


だって、だって…

私は友達と写真をとったり、

パパやママ、たっくんの写真を入れたりしていたはずなのに。


まどか「なんで…」ウル…

まどか「なんでこんなことに……」


そういえば、ケータイに一回も着信やメールがないことに今さら気づいた。

ママなら心配して1日に一回はメールか電話をしてきそうなものなのに。


115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:01:13.91 YpZBdIqO0
ほむ

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:02:31.69 cTUYGMmQ0
この前のも面白かったぞ
支援

117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:05:57.21 vxQUkN0F0
まどか「……なんで?」

まどか「こんなの絶対おかしい…」


言いようもない不安に押しつぶされそうになった。

部屋の中に一人きり。

誰かに相談したくても、連絡手段がない。


ほむらちゃんも、さやかちゃんも……連絡先も家もわからない。

壁の隅のほうで、膝を抱えながら思った。


もしかして…もうパパやママに会えないんじゃないかな。


118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:07:45.03 BgZDuGVL0
しえん

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:09:16.07 vxQUkN0F0
そんなとき、ふとほむらちゃんの顔が浮かんだ。

なんでだろう。なんで、ほむらちゃんの顔が。

すごく会いたい。

ほむらちゃんが私のことを知っているから?


120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:10:43.53 PiR6EVdR0
まどかぁ

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:14:28.34 vxQUkN0F0
いや……ちがう。


私もほむらちゃんのことを知っている。

こんな時に、一番側にいて欲しい人だった。

いつも私のことを守ってくれて……

側にいてくれた。

なのに…どうして……?


まどか「ほむらちゃんのことも…全然思い出せないよ……」


122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:16:05.59 8lYVQjeRO
しえん

123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:18:10.00 vxQUkN0F0
~朝~

泣きつかれて寝てしまった。

顔を洗って、学校へ行く支度を整える。


家に帰りたい…

でも、怖い。

そこに自分の帰る場所がない気がして。


だから、お願い。

私に少しだけ勇気をください。


124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:22:21.47 vxQUkN0F0
~学校~


ほむら「勉強を教えて欲しい?」

まどか「……うん」

まどか「数学の進みが、前の学校より早くって…」

ほむら「そうなのね…」


本当は嘘。

私は一人でいるのが怖かった。

いろいろとよくないことを考えてしまうから。


125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:25:08.40 u/N7Rufj0


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:26:55.31 GoBeXhQYP
自分が何者かわからないって怖いだろうなぁ

127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:28:22.98 vxQUkN0F0
ほむら「なら、今日うちに寄っていく?」

まどか「え?いいの?」

ほむら「何もないけれど、それでよければ」

まどか「やったぁ!!ほむらちゃん、ありがとう」


誰かとの繋がりがほしい。

一人きりじゃないと思えるように。


ほむら「帰りがけに一緒にケーキでも買っていきましょうか?」

まどか「えへへ、勉強に糖分は大事だもんね」

ほむら「ええ」


今は私の直感を信じよう。

どうか私とほむらちゃんが、繋がっていますように……


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:28:31.47 5BuN/RFeP
まどまど…

129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:34:01.03 teJVgNReI
消えたはずの人がクラスに紛れ込んで、クラスの人数が一人多い、
本人も気づいてない、的な、

130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:34:01.92 BgZDuGVL0


131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:34:15.72 vxQUkN0F0

~商店街~

ほむら「ここのケーキ屋が、私の知り合いのいきつけで…」

まどか「へぇ~、お洒落だね。知り合いって?」

ほむら「学校の先輩よ。今度紹介するわ」

まどか「うん。」

もしかしたら、それはマミさんのことかもしれない。

マミさんもほむらちゃんのことを知っているみたいだったし。


ほむら「私はこのタルトにするけど、まどかは?」


まどか「う~~ん……あ…」

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:37:32.81 vxQUkN0F0
まどか「ご、ごめん、ちょっと…行ってくる……」

まどか「ほむらちゃんのおすすめを買っといて」


そのまま、お店のトイレを目指す。

これからほむらちゃんのお家に行くと思うと少し緊張してきたのか。

もし私の勘違いだったら…そう思うと不安で。


ほむらちゃんならきっと大丈夫だから……


133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:41:03.40 vxQUkN0F0
トイレから戻ると、ほむらちゃんがケーキを受け取っていた。

まどか「おまたせ~♪」

ほむら「まどか、今あなたの…」

まどか「私がどうかしたの?」

ほむら「あなたのケーキも買ったから、うちに行きましょう。」

まどか「うん♪」


なんだろう、何かほむらちゃんが言いそびれたみたいな気がしたけれど……


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:44:24.64 BgZDuGVL0
さるよけ

135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:44:27.37 vxQUkN0F0
~ほむホーム~


まどか「任意の3桁の整数の百の位、十の位、一の位をそれぞれ足して3の倍数であれば、その数は3で割り切れることを証明せよ……」

まどか「どういうこと?」

ほむら「たとえば、111だと全部の位を足したら3になるじゃない?」

ほむら「3,6,9とか3の倍数になれば、その数は3で割り切れるってことよ」

まどか「111を3で割ったら……あ、ほんとだ。37で割り切れるね」

まどか「すごい、なんでなんで?」

ほむら「それを証明するんでしょ?」


まどか「検討もつかないよ。」

ほむら「少しは考えなさいよ」

まどか「ほむらちゃん、冷たい~」ムクッ

136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:46:11.35 gNLVNHg/0
支援

137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:47:14.06 vxQUkN0F0
両手を前に出して倒れた。

お手上げ状態とは、まさにこのことだ。

でも、ほむらちゃんと一緒にいるのは楽しかった。


まどか「数学なんて、私には難しすぎるよ。算数までじゃダメなのかな?」

ほむら「そうね。社会で必ず必要になる能力ではなさそうね」

ほむら「でもそんなこといったら義務教育のほとんどの科目が不要になるわよ」

ほむら「最後まで履修しても、先生か講師にならない限り、人の役に立たないもの」


まどか「みんなの役に立てる力…か」

まどか「私には何があるんだろうな」


もしかしたら私は一人きりなのかもしれない。

そんな私が、誰かの役に立てることなど、この先あるんだろうか?

自分が救われることしか、今は考えられないというのに…


138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:51:14.39 vxQUkN0F0
もしかしたら私は一人きりなのかもしれない。

足元が真っ暗で怖くて仕方ないのに…

そんな私が、誰かの役に立てることなど、この先あるんだろうか?

自分が救われることしか、今は考えられないというのに…


ほむら「……」


ほむら「あなたは、あなたでいるだけで十分よ、まどか」


まどか「……うん」

まどか「ありがとう、ほむらちゃん」

まどか「ゆっくり考えてみるよ」

ほむら「わかってくれてよかったわ」

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:55:14.03 vxQUkN0F0
まだ当分その答えを見つけられそうにない。

ほむらちゃんが言うように、このままで救われるなんてことはないだろう。

だけどなぜかほむらちゃんに言われると、それが本当にそうであるように思えた。

私はこのままでも、誰かの力になれるんだろうか。

そうすれば、居場所をみつけることができるのかもしれない。


ほむら「一旦休憩して、ケーキでもいただきましょうか?」

まどか「わ~い♪」

とりあえず今は、ほむらちゃんとの時間を楽しみたい。


140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:57:14.23 jVa152uo0
支援

141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 22:58:17.53 vxQUkN0F0
ほむら「……」

まどか「ん~~、おいしいっ!!」ニヤニヤ

ほむら「ふふふ、気に入ってもらえてよかったわ」


もうずっと、ほむらちゃんといたいな…

ひとりきりは寂しい。

あの家に一人で帰るのは嫌だ。

142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:01:07.56 vxQUkN0F0
まどか「こんなケーキが食べられるんなら、毎日ほむらちゃんちに来たいな」

ほむら「あら。洋菓子なんてたまに食べるからこんなにおいしくいただけるのよ」

ほむら「それに毎日食べてたらカロリーが気になって、心から楽しめないわ」

まどか「うぅ……」


別にそういうことが言いたいわけじゃないのに…



ほむら「でも、まどかさえよければ、いつでも遊びにくるといいわ」


まどか「ほんとっ!?」キラッ

まどか「えへへ~、またお邪魔しちゃお~」ニコニコ


やった。


あんまり迷惑がかからないようにしないとね。

夜遅くまでいては、ほむらちゃんも自分時間があるだろうし…


143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:04:11.73 vxQUkN0F0
ほむら「何か二人で遊べるものがあるといいのだけどね」

まどか「でも、将棋とかチェスはほむらちゃんに勝てる気がしないな~」

ほむらちゃんは、私よりずっと頭がいいし運動もできる。

正直何をやっても勝てる気がしない。

ほむら「美樹さやかたちとは昔何をして遊んでたのかしら?」

まどか「ん~~~。……ん?昔?」

ほむら「……」

ほむら「そういえば、まどかは最近転校してきたのだったわね」

まどか「う、うん……」キョロ


多分、別の学校にいたはずなんだ。

今となってはその記憶全てが疑わしく思えてくる。


144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:04:30.34 BgZDuGVL0


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:08:20.86 vxQUkN0F0

まどか「テレビゲームとかならちょっとできるよ」

ほむら「そうなの。じゃあ、二人でできそうなゲームでも買ってきましょうか」

まどか「うん。やろうやろう」


昔、ママに買ってもらって一緒にやったことがある。

……できるはずなんだ。

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:08:45.97 d2RJD1Rq0
ほむほむ

147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:09:13.28 kZrf73mv0
支援

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:12:00.43 vxQUkN0F0
ケーキを食べ終えると、もういちどほむらちゃんに勉強をもらった。

3桁の数字を文字で置き換えるというヒントをもらい、なんとか解くことができた。


まどか「なるほど。だから3で割り切れるんだ!」

まどか「すっごいね~。証明って面白~い」


これは素直に感動した。

数学はもともと嫌いではないし、問題が解けるとうれしい。


149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:12:29.32 ECBEZeAy0
ああ思い出した、こっちは別視点か

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:16:02.58 vxQUkN0F0
ほむら「結局今日は1問しかできなかったわね?」

まどか「え、ああ…もうこんな時間……」

ほむら「そろそろ帰らないと、ご飯に間に合わないのではなくて?」


そういえば、ほむらちゃんに一人暮らしをしていることは言っていなかったっけ。

でも私は今家族のことに触れてほしくないので、その話は避けるようにした。

また今度ちゃんと話そう。


まどか「……うん、そうだね」

まどか「じゃあ、今日はありがとね、ほむらちゃん」

まどか「また遊びにくるから……」

ほむら「ええ、待ってるわ」


帰りたくないな……

もう一人でいるのは嫌だよ…


151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:19:11.57 vxQUkN0F0
バタンッ


エレベーターを使って、マンションから降りていく。

外に出るともう日が沈みかけていた。



あ……

せめてほむらちゃんの電話番号とメールアドレスを聞いておけばよかった。

でも、今から聞きに戻る勇気がない。


明日聞けばいいか……。



電灯があるものの、今は夜道を一人で歩くのは辛いと思った。

エントランスの先から、ほむらちゃんの部屋を見上げる。

あの窓から…私を呼んでくれないかな……


まどか「ははは…そんな虫の良い話ないよね」ウル

まどか「帰ろ、帰ろ……」

152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:21:18.93 yzf7QKKCO
支援

153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:22:41.17 vxQUkN0F0
再び前を向いて歩き出した。

そして、車道を渡ろうとしていたその時。



ほむら「まどかぁ~~~~~!!」


ベランダから身を乗り出して、力いっぱい叫ぶリボンをつけた女の子がいた。

通行人たちが一斉に振り返る。


…ほむらちゃん。

どうして?

154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:23:08.91 A2fe6lPz0


前作は年甲斐もなく泣かせて頂きました。
今回も…きっと…。

155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:25:09.65 vxQUkN0F0
瞼に溜まっていた涙がこぼれた。

嬉しい…

ほむらちゃんは、そのまま勢いよく部屋に入っていった。

ほむらちゃんが来るまでに、涙を止めてしまおう。

理由はなんであれ、

今は一秒でも、ほむらちゃんと一緒にいられればいい。

156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:27:26.74 vxQUkN0F0
まどか(あ…ほむらちゃん)

慌ててこちらに走ってくる。

まどか「どうしたの、ほむらちゃん」

ほむら「……」ハァハァ

ほむら「夕飯食べていかないかしら?」

夕食?

正直、この展開は予測していなかった。

あまりの嬉しさに、また涙が出そうになった。


157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:28:26.82 o2atRYpG0
まどかの視点になるだけでここまで切なくなるんだな…

158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:29:51.38 vxQUkN0F0
まどか「え? いいの?」

ほむら「え、ええ…」

まどか「えへへ、じゃあお言葉に甘えようかな」

ほむら「でも、ご家族に怒られないの?」

まどか「それは……」


いま家族のことに触れられるだけの勇気は、私にはなかった。


まどか「パパに連絡しておけば大丈夫だよ」エヘヘ

ほむら「そう……」

ごめんね。

いつか必ず本当のことを話すから。

だから、それまでほむらちゃんの側にいさせて。


159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:32:00.56 PhAHUwvo0
別視点か、支援


160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:32:05.31 d2RJD1Rq0
ほむほむ

161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:37:47.37 BgZDuGVL0


162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:40:51.54 ty0Ql7yQ0
視点が変わるだけで悲しくなるな

163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:41:33.94 vxQUkN0F0
さるったので、しばらくお待ちを。

164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:41:57.20 jVa152uo0
まじか……

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:42:44.23 BgZDuGVL0
さるよけが足りない!

166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:47:28.07 kZrf73mv0


167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:47:57.86 i7pswfqB0
前作があるの?

168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:49:10.90 YpZBdIqO0
前作というよりほむ視点だな

169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:49:29.17 BgZDuGVL0
あるけどまだ見てないならこっち終わってから見たほうがいいんでない?
別視点の話だから

170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:50:20.48 o2atRYpG0
どちらも悲しいということには変わり無い

171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:51:54.45 i7pswfqB0
ほむほむ。
タイトルだけ教えてもらっといて良いかな?
あとで読むわ

172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:53:10.23 DUpLR1ke0
>>31-32ね

173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:57:27.50 BgZDuGVL0


174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/03 23:58:11.19 o2atRYpG0
保守

175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:00:07.89 N8eMfVWPO
切ないけど、最後は展開で救われたよ
前のは一番好きなSSです
ガンバッテ

176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:00:14.02 o2a1nOQj0
~お料理タイム~


まどか「でも、びっくりしたよ」

まどか「急に呼ばれるんだもん。何か大変なことがあったのかと思ったよ」


じゃがいもの皮を剥きながら、ほむらちゃんの顔を見る。

うっすらと笑みを浮かべていた。


ほむら「そうね……ごめんなさい」

ほむらちゃんもどうして、夕食に誘ってくれたのだろう?

もしかして、一人になるのが寂しかったのかな?

だったら……ちょっとうれしいかも。


177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:01:58.03 X5TYAI5H0
さるさんはこの前は30分くらいだったんだが…

178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:03:56.39 ty0Ql7yQ0


179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:05:08.47 o2a1nOQj0
まどか「ジャガイモの皮むけたよ、ほむらちゃん」

ほむら「そう。じゃあボウルの中にいれておいて頂戴」

まどか「なんだかこういうの楽しいね」エヘヘ

ほむら「楽しんでもらえてよかったわ」

まどか「いつもちゃんとお料理してるの?」

ほむら「一人だと、適当になってしまうわね」

まどか「うん、わかるわかる」

ほむら「あら、あなたはご家族と食べているのでは?」

まどか「えと…。パパもママもいないことがあるから」

まどか「そういう時は、スーパーで惣菜買ってご飯食べちゃうの」


ごめんなさい。嘘です。

180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:05:53.23 9UnIugpT0
さるじゃなくてあの意味不明な鯖が忙しい云々の奴じゃないんかな

181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:06:30.51 UIVBZeAN0
支援

182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:07:55.80 zRZhOE3A0
しぇーん

183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:08:38.83 o2a1nOQj0
ほむら「まどかは料理はできるのね?」

まどか「ママが、女の子は料理ができる方がモテるからって…」


あ……

私、ママのことちゃんと覚えてる。


まどか「私はまだそういうのよくわからないけど」

ほむら「あなたは十分可愛いからね」

ほむら「あなたのファンクラブだってあるかもしれないわよ」

そう…ママも同じこと言ってたっけ…

まどか「………全然……そんなこと……」

ファンクラブなんて…そんなもの……あるはずないのに。

ママ……

よかった……ちゃんと覚えてる。

184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:11:18.92 UIVBZeAN0
しえ

185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:12:30.04 o2a1nOQj0
ポタ…ポタ…


ほむら「玉ねぎが目にしみたかしら?」

ほむらちゃんが、心配そうに私の顔をみている。


まどか「ううん……なんかママとも同じようなやりとりしたなって」

まどか「ちょっと、懐かしくなっちゃって……」

まどか「あ、ニンジンちょっと皮むきすぎちゃったかも。ごめんね」

ほむら「それはいいのだけれど…」


あ……懐かしくなっちゃってって…のはまずかったな。

一緒に暮らしてないってバレちゃうかも。

話題かえなきゃ。


186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:17:32.84 X5TYAI5H0
しえん

187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:19:22.04 o2a1nOQj0
まどか「ねぇねぇほむらちゃん、ずっと気になってたんだけどさ」

ほむら「何かしら」

まどか「そのリボンて、私のやつと同じものなんじゃないかな?」

ほむら「!?」

ほむら「い、言われてみれば確かによく似てるわね」


ほむらちゃんは少し焦っているような気がした。

もしかして、これは私とほむらちゃんの思い出の品だったり?

いや、そんなハズはないよ。

だってこれはお母さんからもらったものなんだもの。

----------------------------------
>>171
終わった後に書いてるネタバレさえ読まなければ、
問題ないかもですね。

前作だけでは、何がなんだかわからないようにして終わってるので。
ただ展開は前回の洗いなおしだからどうしようもないです。
追加シナリオもあるから、全て被ってるわけじゃないんですけど。

188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:24:15.66 o2a1nOQj0
まどか「ねえ、どこで買ったの?」

ほむら「ええと……これは買ったのではなくてね」

ほむら「人からの貰い物よ」


え……

それってもしかして……

私のお母さんから?



ほむら「友達から貰ったの」

……なんだ。

まどか「……そうなんだ」

まどか「そっか…そうだったんだ……」

ちょっと、漫画みたいな展開を期待してしまった。

189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:24:45.09 9TOJGhDi0
ああ思い出した

190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:25:49.96 mbXJNyIW0
(´;ω;`)ブワッ

191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:28:07.19 3pv2DjeRO


192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:28:09.02 o2a1nOQj0
でも、同じリボンを見に着けているなんて、まるで…


まどか「なんかお揃いなんて、恋人みたいで恥ずかしいね」エヘヘ

ほむら「こ、恋人!?」///




まどか「うんうん。ほら、鏡、鏡」

台所にあった鏡の前に、二人並んだ。

同じリボンをつけた者がそこに映っている。


恋人……いや、

……姉妹のようだというのが正直なところだ。


ま、まさかね。

193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:29:29.10 9UnIugpT0
細かいことだが、ママとお母さん混じってるぜ

194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:31:34.33 o2a1nOQj0

ほむら「私が姉かしら?」

まどか「…同じこと考えてたんだね」


なんかほむらちゃんと心が通じてるみたい。

不思議だな。

さっきまであんなに寂しかったのに。


まどか「ほむらちゃんの妹か。うん。いいかも……」

ほむら「似てない姉妹ね」

まどか「どうせ私はほむらちゃんみたいに美人じゃないですよ」ムク

ほむら「あら、私はあなたの方が愛らしくて可愛いと思うけど」

まどか「か、可愛い…」///

ほむら「ええ。目にいれても痛くないぐらいに。」

う、嬉しい…


195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:31:42.69 mbXJNyIW0
まぁまぁ

196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:35:30.54 o2a1nOQj0
まどか「そ、それは言い過ぎだよ」

ほむら「あら、そうかも」

まどか「もうっ、ほむらちゃん!?」

ほむら「冗談よ。可愛いと言ったのは本当だから許して頂戴」

まどか「///」


結局ほむらちゃんに言いくるめられてしまった。

なんだかずるいな。

でも……こういう時間、久しぶり。

本当にほむらちゃんが私のお姉ちゃんだったらなぁ。

ずっと一緒にいられるのに……

-------------------------------------------
>>193
指摘あり。
全部置換してきた。


197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:37:33.38 9UnIugpT0
さるよけ

198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:39:12.23 o2a1nOQj0
まどか・ほむら「いただきます」

二人で作ったシチューを口の中に入れる。

ほむら・まどか「あつつ……」


まどか「えへへ、ふぅふぅしないと熱いね…」

ほむら「もう、まどかにつられて、何も考えず食べてしまったわ」

まどか「え?私のせい?」

ほむら「そうね。一人ならこんなことしなかったわね」

まどか「つられるほむらちゃんが悪いんじゃないかな?」

ほむら「む…」

ほむら「だって、二人で一緒につくったものだから…」

ほむら「味わうのも一緒がよかったのよ」ボソッ


胸の奥がじわっと暖かくなるのが感じた。

ほむらちゃんがあまりに嬉しいことを言ってくれるものだから、

油断すると涙が出そうになる。


199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:41:58.48 ZdecBLsp0
実に興味深い物語

支援

200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:42:40.14 o2a1nOQj0
そんなしめっぽい雰囲気ににならないようにするため、

私もほむらちゃんをいじってみよう。


まどか「ほむらちゃんてさぁ」

まどか「実は結構可愛いよね?」

ほむら「なっ…」///

まどか「そういうところ、さやかちゃんとかの前で出していったらもっと仲良くなれるんじゃないかな?」

ほむら「大きなお世話よっ!?」


いや、もしかしたら私よりもずっとさやかちゃんの方が仲良しなんだろうか?

実は私の知らないところで意外と交流があったりするのかもしれない。

そんな空気が、二人の間にあることをこの前から感じていた。

ちょっと悔しいなような。


201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:42:44.10 hVoVcQTy0
carvipよ大志を抱け

202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:43:19.34 YJCtWulg0
さるよけ

203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:45:21.53 9UnIugpT0
支援

204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:46:08.50 o2a1nOQj0
まどか「でも、可愛いほむらちゃんを私だけが知ってるってのは嬉しいな」エヘヘ

今、一瞬だけど……

ほむらちゃんが心から嬉しそうに笑っていた。

あんな笑顔を見たのは初めてかも。


まどか「ほむらちゃん笑った」

ほむら「別に普通よ」

まどか「なんだかすごく珍しい気がするよ」

ほむら「あなたのシチューをすする姿が可愛らしかったからね」

まどか「も、もう!可愛いって言えばなんでも許されると思って!」

ほむら「あら、別にバカにしてるつもりはなかったのだけど…」

まどか「それ絶対、嘘だよ」

ほむら「ふふ…バレてるなら仕方ないわね」

まどか「もう~~、子供っぽいって結構気にしてるんだからね!」


205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:50:31.92 o2a1nOQj0
……楽しい。

こちらに来てから私が一番楽しいと思ったのは、きっと今だろう。


……でも。

ほむらちゃんは、私を知っているはずなのに、

私はほむらちゃんを知らない。

もっと、もっとほむらちゃんのことを知りたい。


206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:50:35.04 4kZFS0t30
ID変わっても臭いでわかるわ

207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:53:28.85 o2a1nOQj0
まどか「ねぇ、ほむらちゃんは一人暮らししててさびしいときはとかないの?」

ほむら「唐突ね。毎日それなりに忙しいから、さほど寂しいと感じることはないけど……」

まどか「そっか。すごいね」

ほむら「当初は今よりも心許なかったのだけどね。慣れたってのもあるわよ」


慣れか……

慣れたら私も寂しくなくなるのだろうか?

いや、違う。

私の場合はそもそも家族が今どうしているのかすらわからないのだから。

寂しいどころの問題ではない。

208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:53:57.13 hBGrxWjo0
支援

209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:54:04.93 9UnIugpT0
さるよけ

210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:54:45.18 zRZhOE3A0
しえーん

211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:56:24.75 o2a1nOQj0
まどか「家族とは会ってないの?」

ほむら「そうね……しばらく会ってないわ」


ほむらちゃんは遠い目をしていた。

もしかして、つらいことを思い出させてしまったのだろうか。


ほむら「まどかも家族がいるうちは、時間を大切にした方がいいわ」

ほむら「いつ会えなくなるかわからないのだからね」

まどか「うん……ホント。……その通りだね」


まさか本当に会えなくなるかもしれない日がくるなんて、思わなかった。


212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:58:18.36 o2a1nOQj0
食事が終わることには、時計は八時半近くになっていた。

ほむらちゃんは、洗い物をしている。

……そろそろ帰らないといけない時間だろう。


ほむらちゃんに言わせるのも悪いので、洗い物が終わったら私から切りだそう。

今なら一人でも少しは平気な気がした。


ほむら「まどか~、リンゴたべな~い?」

流しからほむらちゃんの声が聞こえた。

まどか「え?剥いてくれるの?」

ほむら「ええっ…」


213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 00:59:47.02 o2a1nOQj0
ほむらちゃんは、リモコンでテレビをつけて動物特集のところでチャンネルをとめた。

まどか「あ、わんちゃんだ!」ワクワク

そこには、大好きな犬たちが遊んでいる姿が見えた。

か、かわいい。

ほむら「今りんご剥くわね」

まどか「うん♪」


って、帰るつもりだったのにいいのかな?

もしかして、ほむらちゃんも私にいて欲しかったり……とか?

でも、一人でも寂しくないってさっき言ってたのに。

214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:01:25.24 JYt6UMWj0
ニヤニヤしつつも胸が苦しい

215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:03:54.59 o2a1nOQj0

テレビを見ながらほむらちゃんを待っていると、お皿を抱えて帰ってきた。


ほむら「ほら、剥けたわよ」

まどか「わ~い♪」

まどか「すごい、うさぎだぁ!」


器用だなぁ。

ちょっと食べるのがもったいないぐらい。


まどか「食べてもいいかな?」

ほむら「うん。」

まどか「いただきま~す♪」パクッ

ほむら「……」モグモグ

歯ごたえのある食感と、甘み、酸味が口の中に広がっていく。


216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:05:43.29 zRZhOE3A0
かわいいって思ったり胸がギュッと締め付けられたり...

217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:06:50.49 o2a1nOQj0
まどか「おいしいね」

ほむら「うん」


不思議。

家族ともう会えない気がして昨日は、あんなに泣いていたのに。

今はこんなに笑っていられるなんて。


……ありがとうほむらちゃん。

私決めたよ。

今度時間を見つけて、実家に帰ってみる。

そしてこんなモヤモヤとした気持ち、さっさと終わらせるんだ。


218:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:09:23.62 ZdecBLsp0
いよいよクライマックス?

219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:10:00.63 o2a1nOQj0
それから数日が過ぎた。

私は家族と会いに行くのをまだためらっていた。

なかなか踏ん切りがつかない。

220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:12:30.85 9UnIugpT0


221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:12:34.60 3pv2DjeRO
しえん

222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:13:07.12 o2a1nOQj0
~ほむホーム~


まどか「ほむらちゃん、次の土曜日暇かな?」

ほむら「そうね。特に予定はないけれど?」ホム?

まどか「じゃあ、二人でどっかお出かけしよっか?」ニコッ

ほむら「ええ。いいわよ」

ほむら「どこか行きたい場所があるのかしら?」

まどか「ううん。とりたてては……」

ほむら「なら適当に街をぶらぶらしてみましょうか?」

まどか「うん!」



よし、これを自分のご褒美にして行ってみよう。

早速家に帰って出かける準備を整えた。

223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:15:51.18 ITiXOrEdO
まどかぁ…

224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:16:32.53 o2a1nOQj0
~Y県W市~


祝日を使って旅に出た。

まどか「帰ってきた…」

JRを乗り継いで、ここまで3時間以上。

中々の遠出と出費をしてしまった。


駅からは田舎道をバスを使って家の近くまでいく。

別に懐かしいとは思わない。

ちょっと前まで、通いなれた場所だったのだから。


それでも私は安心していた。

地元に帰ってくれば、自然と思い出すものだなぁ。

よかった。

やっぱり私はここに住んでいたんだ。

最寄り駅まで20分ほどバスに乗っていた。


225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:18:52.75 xe8yRA/p0
これは嫌な予感

226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:19:29.18 o2a1nOQj0
さて、早速家の前についたわけで…

まどか「なんだか緊張するな。」

呼び鈴を鳴らす。

しばらくして、扉が開いた。

「はい、どちらさん?」

中からママが出てきた。


……あれ?

この人がママ?

私はママのことをよく知っている。

この人の名前も、性格も、思い出だってある。

でもなんでだろう?

全然私のお母さんである気がしないのだ。

227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:20:30.54 3pv2DjeRO
どうなってるんだろう

228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:21:34.63 ZdecBLsp0
なんという焦らしプレイ
これはえげつない

229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:22:39.93 o2a1nOQj0
まどか「あ、あの…私」

「ああ、あの子の友達ね。上がってちょうだい」

まどか「え?」

やっぱり、ママではないんだろうか。


……そんな。

ここはたしかに私の家のはず。

ここ以外に私は帰る場所を知らない。



こうなったら…とことん調べるしかない。

中に案内されたので家の中を歩く。


230:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:26:16.82 9UnIugpT0
さるよけ

231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:26:24.73 o2a1nOQj0
うん、やっぱり、私の家のはずだよ。

だってここで暮らしてた記憶があるんだもん。


そういえばこの人の話だと同じぐらいの女の子が家にいるみたい。

その子なら、何かわかるに違いない。

私がなぜ、こんな事になったのか説明してもらおう。


麩を開けると、和式の部屋に通された。

まどか「あれ、ここって?」

女性「ふふ。お線香はここにあるよ」


部屋の奥には、仏壇と遺影が並んでいた。

写真には、私と同じぐらいの髪の長い女の子が映っていた。

まどか「そんな……」


232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:27:08.79 hBGrxWjo0
おい



おい

233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:29:32.61 o2a1nOQj0

写真の子は、清水由衣という名前らしい。

今年の夏に東京ので一人暮らしを始めたはいいものの、亡くなったみたいだ。

死因はよくわかっていないらしいが……



清水?

ママの名前も清水由佳。

私の名前は鹿目まどか。

あれ……私……

なんの繋がりもない。



私は亡くなった由衣ちゃんとは一体どんな関係があったのだろうか?

ただ思うことは、彼女の境遇が少し私に似ているということだ。

同じ一人暮らしをしていて、同じ学校へ通っていた。

年の離れた弟がいて…


234:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:33:01.33 o2a1nOQj0
まどか「あの私、鹿目まどかって言うんです」

まどか「由衣さんは、私のこと何か話してませんでした?」

母親「さて…娘とは離れて暮らしてたからね…」

母親「もっと音沙汰があれば、聞けたのかもしれないんけど…」

まどか「そうですか…」

これ以上聞くのは酷な気がした。


お線香を上げて、私は家を出た。



愕然とするしかなかった。

私は帰る場所を失った。

大好きな家族は、どこにもいなかったのだ。

涙を流すことも忘れ、ただなんとなく歩いた。


235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:34:23.88 pQQL3L0I0
待ってたよ!///
まさか、あれの続きとは

236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:36:21.17 o2a1nOQj0
あの家族は自分にとってなんなんだろう。

あの人達と、私は過ごしてきた記憶があるのに…

それでもはっきりとわかる。

私はあの人の娘じゃない。

私の居場所はあそこではない。



まどか「何も…」

まどか「何にもなくなっちゃった…」


本当の私の家族はどこに?

みんな、どこにいっちゃったの?

会いたい……

会いたいよ……。

ママ……


237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:36:27.63 ZdecBLsp0
ひょっとしてリアルタイムで執筆中か?だとしたらすげぇ集中力だ

238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:37:36.20 FO5USjvK0
切なくなる



239:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:39:02.52 o2a1nOQj0
~見滝原駅~


もう、夜はすっかり遅くなっていた。

誰もいないあの家に、また帰らなくてはいけないのだろうか。

こんな時に、誰かいてくれたら。

まどか「……ほむらちゃん」

ほむらちゃんの顔が浮かんだ時、

後ろから肩を叩かれた。


まどか「ほむらちゃん!?」



240:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:41:25.06 FO5USjvK0
ほむ


241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:41:46.87 ippsWQTZ0
>>237
んなこたぁない

242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:42:02.21 o2a1nOQj0
そこには、優しい顔をしたマミさんがいたのだ。

マミ「こんばんわ、鹿目さん」

まどか「マミさん?」


どうして、こんな時間に?


マミ「あなたにお話があってね……ずっと待ってたのよ」

まどか「私に、お話?」


そういえば、この人は屋上で話した時、私のことを何か知っているような口振りだった。



まどか「全然……わからないよ」

まどか「マミさんたちは、どうして私のことを知ってるんですか?」

まどか「私は……」

まどか「私だけが何にもわからないままで……」

マミ「……」

243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:43:53.92 x0caoS0RO
前回のはほむら視点だったやつか

244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:44:12.62 o2a1nOQj0
マミさんは、ただじっと私を見下ろしたままだった。


まどか「ごめんなさい。別に、みんなが悪いわけじゃないのに…」

まどか「私、何がなんだかわからなくなっちゃって…」


マミ「とりあえず、私のうちに来ない?」

マミ「温かい紅茶をご馳走するわ」

----------------------------------
>>237
4日ぐらいかけて書きました。


245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:44:41.45 mbXJNyIW0
ほむん…

246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:47:09.05 o2a1nOQj0
~マミホーム~

マミ「少しは落ち着いたかしら?」

まどか「はい。ありがとうございます……」


お陰でだいぶ冷静になれた。

それに一人で家に帰るより、よっぽどマシだった。

今は誰でもいいから側にいて欲しい。


マミ「ふふ、紅茶には私もお世話になっているの」

マミ「悲しいこととかがあった時、癒してくれるからね」

まどか「……」


この人も辛いこと、いっぱいあったんだ。

優しい目を見ていると、そう思えてきた。

どことなくほむらちゃんに似たような雰囲気を、この人からも感じた。

人を寄せ付けないというか…

どこか普通の人とは違う感じ。

247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:47:29.35 9UnIugpT0
さるよけ

248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:49:15.39 o2a1nOQj0
マミ「率直に聞くけども」

マミ「鹿目さんは自分の正体が何なのか、知っているのかしら?」

まどか「私の…正体?」


…もしかして、この人は全てを知っているのだろうか?


マミ「やっぱり何も知らないのね」

まどか「マミさんは、私のこと何か知ってるんですか?」

マミ「……」

まどか「教えて下さい。」


249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:49:55.45 ZdecBLsp0
なんとまぁ……時間をかけて書いただけあって話の流れが分かりやすくて良いですな。
ちゃんと小説形式で書いたら更に力作間違いなしだな。VIPでさくっと投下となるとそうも言ってられないか。

250:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:51:54.62 o2a1nOQj0
マミ「そうね…」

マミ「私もあなたのことを全て知っているわけじゃないの」

マミ「でも、ここ数日あなたのことについて、調べまわっていたわ」

マミ「本当にあなたは存在するか。両親はいるのか。」

なぜ……そんなことを?

マミ「確かに戸籍上、あなたは存在することになっている。」

マミ「けれど、あなたのご家族。ご両親に関することは何もわからなかった」

まどか「そんな……」

マミ「察するに、今日あなたは実家だと思われる場所に帰っていたみたいだけど…」

まどか「はい」

マミ「よければ、話を聞かせてもらってもいいかしら」

今日の出来事を、マミさんに話した。


251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:52:07.84 WGWd4i5B0
SS速報向きだな支援
前作も既にお気に入りにあったわ

252:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:53:10.95 mbXJNyIW0
こんだけ書くにはやっぱそんぐらい掛かるんだなぁ…

253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:54:31.26 o2a1nOQj0
マミ「なるほど。あなたの知らない家族が……」

まどか「いや、知らないってわけじゃ…」

まどか「覚えてるけど、この人は違うっていうか…」

マミ「なるほど。なるほど」

マミ「大体事情は呑み込めてきたわ」

まどか「私のことわかったんですか!?」

マミ「いいえ、まだそこまでは……」


やっぱり、もうママたちには会えないのかな。


254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:54:33.19 3pv2DjeRO
しえん

255:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:56:15.54 o2a1nOQj0
マミ「ねえ鹿目さん、あなたは本当のことを知りたいと思っているのよね」

マミ「私は真実に近づけるためのヒントを与えることができると思う」

マミ「だけどあなたはそれとは引き換えに、今まで知らなかったものを、知らなくてはいけなくなる」

マミ「それがどんな事であろうと、受け止める覚悟はあるかしら?」




まどか「私は、パパとママに会いたい!」

まどか「もし少しでも会える可能性が残っているのであれば……」

まどか「どんなことでも受け止めます」

256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:56:53.27 Q4zSrL0l0
猿去る

257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:58:08.68 3pv2DjeRO
まどっち…

258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:58:27.25 o2a1nOQj0
マミ「……」

マミ「わかったわ」

マミ「少し長い話しになるけれども、ゆっくりついてきなさい」


今までの優しい目をしていたマミさんではなく…

ただ淡々とした口調で、この世の真実を話す。



魔法少女。

自らの祈りを叶える為に、魔獣と戦うことを運命付けられた存在。

マミさんや、ほむらちゃん、さやかちゃんは、それと戦っているのだという。

実際に、魔法というものを見せてもらった。

何もないところから、銃やリボンをとり出されては信じるしかない。

259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:59:19.88 xe8yRA/p0
概念化したあとの話か

260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 01:59:24.06 o2a1nOQj0
まどか「魔法少女と私の家族が関係あるんですか?」

マミ「そうね…そのあたりは私も確証があって言える話ではないのだけれど…」

マミ「記憶を操作したり、存在が消えたりなんて、普通はありえないことだから」

まどか「もしかして、私の家族はその魔獣ってのに…」

マミ「違うと思うわ」

マミ「鹿目さんか、ご家族が被害にあったのなら、記憶を書き換えるなんてややこしいこと奴らがするとは思えない」

まどか「じゃあ、いったい…」

マミ「今から私が言うことは、真実ではないかもしれないわ」

マミ「けれど最も考えられる可能性が高い仮説を話すわね」

261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:03:12.79 o2a1nOQj0
マミさんが言うにはかつて私は魔法少女だったらしい。

そして魔法少女となった私は、その祈りに「魔女の消滅」を願った。

魔女とは、魔法少女のなれの果てで、今で言う魔獣のような存在。

魔法少女は力を使い果たすか、絶望を糧に魔女へと変わる。

世界を救う存在が、世界を滅ぼす悪へと変わる世界。

それを私は作り変えたのだという。

魔女を滅ぼす概念となり、この世から消滅した。


マミ「言ってみれば、神様のような存在よ」

まどか「そんな、そんなこと私は……」


なんの取り柄もない私が、そんなことできるはずがない。

自分の居場所を失っただけでこれほど狼狽している自分が、

世界を変えるような存在であったなんて思えない。

262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:03:21.35 xe8yRA/p0
しえん

263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:05:58.24 FO5USjvK0
④したいが眠い

昼間で残ってますように

264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:06:13.13 o2a1nOQj0
まどか「第一私はここにいます」

まどか「消えてなんかいない…」

まどか「それに世界が作り変えられたのだとして…」

まどか「どうしてマミさんたちはそれを覚えていられたんですか?」

マミ「……」

マミ「暁美さんだけは覚えていたの…」


まどか「ほむらちゃんが?」

マミ「私や、美樹さん……あなたの友達もあなたのことを忘れてしまった」

マミ「なぜ彼女だけが覚えていられたのかは私にもわからない」

マミ「けれど、彼女が言うにはあなたによって世界を再構成されたらしいの」


265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:08:02.37 bFUgNGSe0
まどか視点待ってた
支援

266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:09:47.14 9UnIugpT0
さる始末

267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:10:00.82 o2a1nOQj0
マミ「なぜあなたがここに具現化したのかはわからない」

マミ「あなたが今日会った、家族はきっと……」

マミ「この世に存在するためのギャップを埋めるために、最適だと思われた人物の記憶を継承したのだと思う」

マミ「一人暮らしだとか、同じ学校だとか…今のあなたが存在するにはぴったりの条件だものね」

まどか「そんなのおかしい。だって…私には家族がいるのに、なんでわざわざ…」

マミ「……」


そう言うと、マミさんは黙ってしまった。

私は数秒してから、まみさんの沈黙の意味を理解した。


私はもともといなかったことになるのだから……

パパも…ママも…たっくんも私のことを覚えていない?


ギャップを埋めるとはそういう意味なのか?

私がショックを受けないように…

わざわざ偽りの記憶まで……

268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:14:36.97 o2a1nOQj0
まどか「マミさんは……」

まどか「……マミさんもほむらちゃんの話を信じてるんですか?」


私には信じられない。

いくらほむらちゃんの話しでも、信じられないよ。

本当の自分はもうこの世にはいなくって…

神様になっていただなんて…


269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:15:50.87 xe8yRA/p0
去る

270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:16:01.09 9UnIugpT0
さる

271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:17:16.77 o2a1nOQj0
マミ「あなたのそのリボン……暁美さんと全く同じものだって気づいてた?」

まどか「え?」

頭からリボンを取り外して眺めてみる。

ママからもらったリボン。


マミ「暁美さんのリボン……あなたからもらったんですって」

マミ「正確には、この世を作り替えたあなたから…」


まどか「ああ……あぁ……」


そういえば、ほむらちゃん言ってた。

このリボンは、友達からもらったって。

私以外に、このリボンを持っている人なんて偶然にしては珍しい。


272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:17:33.08 3pv2DjeRO
るるる

273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:20:29.39 o2a1nOQj0


やっとわかった。

ほむらちゃんが、私を知っていた理由が。

初めて会った気がしなかったのは、そういう間柄だったからだ。

世界が変わる前、私とほむらちゃんは同じ魔法少女で、一緒に戦った仲間だった。


まどか「うぅ……ほむらちゃん……」


もっと早く知りたかったな……

だって、ほむらちゃんだけだったんだもん。

この世界で私とつながっていたのは。


そしたら私……初めてほむらちゃんとお話したときに、ちゃんとお礼が言えてたのに。

覚えててくれてありがとうって。

こんな私のこと、大切に思っててくれてありがとうって。


274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:23:02.89 3pv2DjeRO
しかしまどっち辛すぎる…

275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:23:25.66 ZdecBLsp0
ふぇぇ……切ないよぉ……

276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:24:06.13 pQQL3L0I0
ガチで泣ける

277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:24:10.07 o2a1nOQj0
マミ「……」

マミ「紅茶いれなおしてくるわね…」



私はマミさんから紅茶のお代りを頂いた。

もう一度落ち着いて、マミさんと話をする。


まどか「それで、どうしてマミさんは私のことを調べてたんですか?」

マミ「もし、あなたが本当に神様だとしたら、世界に異変が起こるかもしれないもの」

マミ「あなたがここにいる理由を調査しなくては、何かあった時に対応できないから」


なるほど。

マミさんは私が神様の仕事をしてないかもって思ってるんだ。

……もしかして私、とんでもないことをしてるのかな?


278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:28:21.86 o2a1nOQj0

まどか「私が仕事をさぼると、どんなことが起こるんですか?」

マミ「魔女が生まれるようになる」

マミ「私達魔法少女が、悪意を持って人を襲うようになる」

まどか「そんな……」


じゃあ、ほむらちゃんもいずれ……


マミ「でも、今のところ他の魔法少女たちが、魔女になったという話は聞かない」

マミ「おそらく、別のところでしっかり働いてくれているのでしょう」

まどか「よかった…」

ほむらちゃんが、魔女になったらどうしようかと思った。


279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:30:06.81 9UnIugpT0


280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:30:59.18 o2a1nOQj0
マミ「それにあなたからは何の魔力も感じない」

マミ「あなたは神が創りだした分身かと考えたのだけれど、彼女も魔法少女であることには変わりない」

マミ「彼女の魔法であれば、必ず魔力の気配を感じるはずだもの」


私にはそれがない……と。


マミ「そもそも概念となった彼女が、この世に干渉する力があるとは思えない」

マミ「あなたが本当に鹿目まどかであるなら話は別だけれども」

まどか「私は……偽物なんでしょうか?」

マミ「少なくとも、暁美さんはそんなこと気にしてないみたいだから、安心していいわよ」


それは……喜んでいいのだろうか?

281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:31:13.67 ZdecBLsp0
ふぇぇ……完結するまで起きていられる自信が無いよぉ……っ

282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:34:25.38 5ieW6xba0
追いついた、眠いけど支援

283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:34:39.16 o2a1nOQj0
マミ「とりあえず、あなたがどういう経緯でこの世に生まれたのか、私たちは知る必要がある」

マミ「あなたが神とは独立した存在だとしても、だからと言って軽視することはできないの」

マミ「もし何か思い出したことがあるなら、報告して欲しい」

マミ「あなたも、暁美さんを魔女にしたくはないでしょ?」

まどか「わかりました。」

マミ「ふふ。ありがとう。」





マミ「うん、よし!堅い話はこれで終わりっと。」

マミさんの目にやさしい目の色が戻った。

マミ「お茶のおかわりでもどうかしら?」

まどか「いただきます」


284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:37:15.12 o2a1nOQj0
まどか「おいしい…」

まどか「ありがとうございます。マミさんのおかげでスッキリしました」

マミ「それならよかった。」


正直、まだわからないことだらけ。

それにこれからどうしたらいいのだろう。

ママたちを探したとしても、私のことを覚えてないのは辛すぎる。



マミ「今日はもう遅いから、泊まっていってもいいわよ」

まどか「えっ?いいんですか?」

マミ「こんな時、誰か一緒にいてくれる友人が欲しいものでしょ?」


マミさん……

魔法少女というものを、まだ私は理解していないけれど、

きっと優しい人がなれるものなのだと思った。

285:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:40:09.13 GxK4JuH/0
眠い

支援

286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:40:22.54 mbXJNyIW0
まどまどぉ…

287:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:40:59.18 o2a1nOQj0
まどか「えへへ、正直一人は寂しいなって…」

マミ「うん。私もずっと一人で暮らしてても、未だに寂しくなるもの」

まどか「マミさんも?」

マミ「そうね。それにこんなことをしているから、友達も恋人もつくれないし」

まどか「……大変なんですね」

マミ「別の世界では、あなたも魔法少女をしていたはずなのだけどね。」

まどか「そっか。そういえばでしたね」


私にも、魔法少女になる資格があったんだ。

それってすごいことなんじゃないかな?

ほむらちゃんと一緒に世界を守ってた…

ふふ…なんか嬉しい。

私にも、役に立てる場所があったんだ。

288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:43:06.04 pQQL3L0I0
このまどかには白いのは寄ってこないのか?

289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:43:20.11 o2a1nOQj0

まどか「でも、私ってどんな願い事をしたんだろう?」

マミ「ふふ、さぁ、それはなんとも言えないわね。」


自分でも想像つかない。

だって家族も友達もいて、何もほしい物なんてなかったはずなのに

どんな願い事を叶えて、魔法少女になったんだろう?


マミ「もう遅いし、そろそろ寝ましょうか。」

マミ「布団敷いておくから、シャワーは好きに使ってちょうだい」

まどか「ありがとうございます。」

290:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:43:51.97 X5TYAI5H0
これもしかしてかなり長い?


291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:44:23.98 ZdecBLsp0
あぁ眠い。でも支援はやめられないだよ

292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:50:12.41 H2dco38S0
まぁ書き溜めてあるんだし、気長に読むよ

293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:50:31.01 o2a1nOQj0

お風呂の中で、私はじっくりと考えた。

どうして私はここにいるんだろう。

なんでほむらちゃんだけが記憶を持ったままでいられたのだろう。

まどか「はぁ……全然わかんないよ」


とりえず、マミさんが良い人でよかった。

一人でも、私のことをわかってくれる人がいてくれるだけで安心する。

--------------------------------------
>>290
長いっすよ。
まだ半分ぐらいです
眠いなら、無理しないで下さい。

294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:53:00.48 o2a1nOQj0

お風呂から上がって、髪を乾かす。

マミさんは既に、ベッドで眠っていた。

私もマミさんの用意してくれた布団で横になった。


よく考えたら、一人暮らしなのに予備の布団を持っているなんてどういうことだろう。

誰かが泊りにきたりするのだろうか?

でも、さっき恋人はいないって言ってたし。

そのあたりの話はおいおい聞くとしよう。

今はただ自分が何者なのかを知りたい。

心からそう願った。

295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:53:57.18 YJCtWulg0
よくこんな沢山書けるな
頑張れ

296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:55:39.93 o2a1nOQj0
~???~

シクシク……

シクシク……シクシク……


「泣いているの?」

「悲しいことがあったの?」

うん。

パパも……ママも……

私のことを覚えてない…

「そうだね…」

「それでも私たちは、それを望んだんだんだ」

「この世界に生まれ変わることを」


望んだ?

こんな結末を、私が?

「今、思い出させてあげる。」

297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:56:40.99 JYt6UMWj0
きたーー!!

298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:57:00.73 o2a1nOQj0
~ほむホーム?~



まどか「私も一緒に戦うよ!」

ほむら「ダメ。せっかくここまであなたを契約させなかったというのに、その努力を水の泡にする気?」

まどか「だって…今までだって勝てなかったって…」

ほむら「それは、あなたが戦いの途中で、キュウべぇと契約をしたせいで…」

嘘。

どんな魔女かは知らないけど、ほむらちゃんだけではきっと勝てない相手なんだ。


まどか「過去の私だって、そんなこと望んでないよっ!?」

まどか「ほむらちゃんが、一人だけで命を落とさせるような真似をするなら、私は…私は……」


299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:58:04.32 o2a1nOQj0
ほむら「まどか……」

ほむら「…あなたがそういう子だってこと、私はよく知っている」

ほむら「だけどね……これは私が望んだことだから」

ほむら「私の願いは、あなたとの時間をやり直すことだった」

ほむら「もう一度あなたと出会いをやり直して、あなたを守れる自分になりたいと願った」


ほむらちゃんは、私の背中を抱き寄せた。

300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:58:54.49 mbXJNyIW0
(`・ω・´)キリッ


301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 02:59:10.75 o2a1nOQj0
まどか「…ほむら……ちゃん?」

ほむら「お願い…まどか……」

ほむら「私にあなたを守らせて……」

ほむら「これで終わりにしたいの…」

ほむら「もし、私があなたを守ることができたのなら、最後にあなたの笑顔が見たい」

ほむら「頑張ったねって、私を褒めて欲しいの…」

ほむら「そのために……私……これまで頑張ってきたんだよ」


私は何も言えなかった。

ほむらちゃんの背負った物の重さに、手が震えそうになった。

私が救われることだけが、ほむらちゃんの救いだとするのなら…

私はここで何もすることはできないんだろうか?

302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:05:31.64 ZdecBLsp0
んほぉ

303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:06:43.90 9Tn2JOrw0
>>54
なんかここだけ見ると
Kanonを思い出すな。

304:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:08:37.89 o2a1nOQj0
考えろ……私。

何かあるはずなんだ。

ほむらちゃんも、私も救われるとっておきの魔法みたいな方法が。


そうだ…!

私が全てを終わらせれば……もうほむらちゃんは苦しまなくて済むんだ。







夢は姿を変え、違う場面へと移り変わった。

305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:12:20.60 o2a1nOQj0
突然、強い風が私を襲った。

それにも負けず私は、まっすぐに走る。

全てを終わらせる、願いを叶えるために。


まどか「ほむらちゃん!?」

宙を舞う、一人の少女の姿が確認できた。

大きな道化師のような人形に向け、火器を打ちまくっている。

魔女の方も怯むことはなく、連弾をほむらちゃんに向かって放つ。

徐々に、追い詰められていくのがわかった。

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今さるったんで、
もしかしたらしばらく投稿できなくなるかもです。

>>303
たい焼きたべたくなった。

306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:14:46.51 eP3Y4tUeP
おさるの列車がぽっぽっぽ

307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:15:55.02 pnFKfMDA0


308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:18:44.82 o2a1nOQj0
まどか「お願い、もうやめてっ!」

まどか「なんで、なんでそんなに頑張るの…」

まどか「嫌だよ……ほむらちゃん…」


ワルプルギスの夜の放った炎弾の一つが、ほむらちゃんに命中した。

勢いよく、少女の身体が宙を舞う。


まどか「ほむらちゃんっ!?」

吹き飛ばされて地面にたたきつけられた。

ほむらちゃんに向かって走りだす。


ほむらちゃんの手をとった。

手首からは擦り傷だらけで、肩からは出血がひどい。

このままではとてももたないと思った。

309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:20:08.26 pnFKfMDA0


310:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:20:43.22 uZS07uVy0
頑張れ

311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:21:37.76 o2a1nOQj0
まどか「待って…今助けてあげるから……キュゥべぇ」

QB「まどか、やっと契約してくれる気になったんだね?」

まどか「どんな願いでも、叶えてくれるって言ったよね?」

QB「もちろん。まどかほどの才能を持った子なら、叶えられない願いなんてないはずだよ」


よし……

終わらせよう。

私は全ての魔女を消滅させる。

これで、ほむらちゃんも、魔法少女のみんなも救われる。

世界全体が大きく変わってしまうだろう。

私もきっとただでは済まない。

312: 忍法帖【Lv=33,xxxPT】
12/03/04 03:22:57.36 FxhccXFAO
さる

313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:23:52.92 ovw5zZ0i0
待ってたよ。支援

314:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:24:12.29 pnFKfMDA0


315:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:24:36.67 o2a1nOQj0
でも…

…私は守りたいんだ。

これまで頑張ってきたみんなの願いを。


さやかちゃんみたいに絶望して、祈りをかけた事自体が間違いなんて…

私は絶対に認めない。

……どんなことがあっても守ってみせる。

たとえ死ぬより辛い運命を負うことになっても。



願いを込めようとした。

その瞬間……わたしの手が握られた。

316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:25:36.94 T8isQNLwO
前の作品も面白かった

支援

317:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
12/03/04 03:27:15.46 o2a1nOQj0
まどか「ほむらちゃん……?」

うっすらと目を開けていて、引きつりながら笑いを浮かべていた。




ほむら「もう……あなたったら…」ハァ…


ほむら「またそうやって、私を一人ぼっちにする気?」


ほむら「一からやり直すのは、大変……なんだからね…?」


ほむら「ずるい子だわ……本当に……」ハァ


ほむら「ううっ!!……」



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