12/02/08 22:59:04.52 Qxd29SFH0
止血帯を結ぶのはあくまで動脈の大出血の場合だけな。まあ上の方にそう書いてあるけど。
つまり主に四肢の内側部などの創傷で、心拍に合わせて血液が噴き出すような場合の止血法。
それ以外なら直接圧迫法で十分だし、止血帯は結ばないほうが事後の経過も良いとさせる。
体重60kgなら全血液量が4~5Lだが、半分の量を失えば失血死する可能性があるし、
動脈性の出血の場合は1/3つまり1.5L程度で危険とされる。
つまりこの量が救急車が来る前に出てしまうような場合には、とうぜん応急手当の止血帯が
生死を分けるケースがでてくる。そこの見極めが必要。
ちなみにマニュアルでよくあるけど、止血帯をやるなら、直接ネクタイなどで強く結ぶのではなく、
まずクッション的な物(紙を何重かに折っただけでもいい)を皮膚に置いて、
その上に結び目が来るように止血帯を緩めに一結びする。
その上に棒状の物を置いて更にしっかり結び(この時点では血管はまだ圧迫されてない)、
棒状の物を回転させて締めていく方式のほうが素人でもうまくいく。
クッション的な物を入れるのは、締めていくときに皮膚が捻じれて食い込むのを防ぐためで、
気をつけてやれば無くてもよい。
この棒状の物はいろいろ試したが、身近なものではスパナ(工具)がかなり適してる。
回転させて締めた後、反動で戻らないように何かで固定が必要になるが、
スパナとネクタイでやると、ネクタイの余りをスパナの両側の部分に引っ掛けて
軽くもう一縛りすれば簡単に固定でき、緩める時も調整しやすい。
スパナは小さすぎるとやりづらいが、13cmもあれば十分。
自分の大腿部などで一度は試しておくことを勧める。
四肢の怪我(手のひらや指を除く)に使う止血帯の場所は大腿部と上腕部だけで
事足りるが、他に脇下や鼠蹊部や膝窩の止血点を指4本で圧迫する方法などもある。
組織の壊死を防ぐために、マニュアルでは止血帯は最長でも30分ごとに一旦緩める必要がある
とされるが、強烈な出血で強く結んだ場合などはどす黒い色になってくるしもっと早く緩めるべきだし、
ちゃんと止血できてればそこまで待たずして血は固まってくるので、情況見て判断すべき。