11/12/01 22:27:11.07 /gtbuVbR0
あの、今あの小出先生の話にでた『脆性遷移温度』っていうのは、どうなんでしょうか?
(小出氏)先日も聞いていただきましたけれども、通常の温度であると金属というものは
伸びる、伸びたり曲がったりするものですよね。皆さん判っていただけると思うけれども。
一方ガラスは通常の温度でパリッと割れるというもので、ガラスのようなものを『脆性』
と私たちは呼んでいます。脆い性質。金属の方は、『延性』伸びる性質とよんでいるので
すが、その金属が中性子を浴びることによって、ドンドン『延性』から『脆性』に変わっ
ていってしまうのですね。通常の状態だと普通の温度だと、金属は延性だったんですけど
も、今玄海の原子力発電所は、
「98℃以上になって初めて延性=つまりガラスだ」
と言っているわけです。
ですから通常の温度に冷やしてしまうと、圧力容器は鋼鉄に見えますけれども、実はガラ
スのようになってしまっている、そういう状態なんですね。
非常に壊れやすい状態になってしまうということですね。
(小出氏)あの、巨大なというか、厚さ20㎝くらいある鋼鉄ですので、ガラスだといって
も簡単に割れるわけではありませんけれども、危ないということはもちろん変わりないわ
けで、低い温度でおいておく、或いは圧力をかけるというようなことは避けなければいけ
ませんし、
「本当にどこまで余裕があるのか?どうしてそんな状態になったか?」
ということは、やはりきちんと調べなければいけないと思います。
はい。藤田さん、いかがですか?
(藤田論説員)ということは、定期検査中は、圧力容器の温度は非常に低い状態のままに
なる、脆い状態が続くわけですね。ということは、もしそういう状態で地震が起きた場合、
大きな地震が起きた場合、かなり危険な状態になる可能性がありますか?
(小出氏)はい。圧力容器が割れるという可能性もあるわけですね。
(藤田論説員)あー、そうなんですか。
(小出氏)ただ、その場合は定期検査中は、原子炉の中に燃料は既に取り出してしまって
いますので、圧力容器が仮に割れたとしても、すぐに燃料が溶けてしまうとかそういうこ
とには多分直結しないと思います。
(藤田論説員)そうですか。
続く