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海底の土から放射性物質 宮城~千葉沖、数百倍も
2011年5月28日 01時12分
文部科学省は27日、宮城県気仙沼市沖から千葉県銚子市沖まで南北
約300キロにわたる海底の土から、最高で通常の数百倍に当たる濃度の
放射性物質を検出したと発表した。文科省は「海底も汚染されている。
海水や餌を通じて海洋生物に蓄積し、海産物に影響が及ぶ恐れがある」と
している。東京電力福島第1原発から海に流出した汚染水に含まれた
放射性物質が、広範囲に拡散していることが裏付けられた。
9日から14日にかけ、沖合約15~50キロの12カ所で海底の土を
採取。すべてから放射性物質が検出された。濃度が最も高かったのは、
福島第1原発の沖合約30キロの水深126メートルの海底で、土1キロ
グラム当たりセシウム134は260ベクレル、セシウム137は320
ベクレルだった。
ほぼ同じ海域で2009年に行った調査では、セシウム134は検出
されず、セシウム137は1ベクレル前後だった。
半減期が短く09年の調査で検出されなかったヨウ素131も、土1キロ
グラム当たり1・6~6・1ベクレル検出された。
セシウムなどの分布は福島第1原発から北で比較的高く、約70キロ
離れた宮城県岩沼市沖のセシウム137は110ベクレル。一方、南に
ほぼ同距離の茨城県北茨城市沖では12ベクレルだった。
文科省は「海底の地形や海流の影響で、放射性物質の量にばらつきが
ある」と説明した。
(共同)
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