11/06/15 13:02:37.42 GW7eQHBx0
コータ九十九里に死す
持病の発作を利用した地震予知からしばらく離れ、放射線測定に没頭していた
コータだったが、突如襲った房総半島の強い揺れに、思わず手にしたガイガー
カウンターを地面に落としていた。
ガイガーカウンターを拾うとして思わず後方を見たコータの目に映った
光景は、九十九里の海岸の水平線上を埋め尽くす、巨大津波の壁だった。
「ひ、ひ、非常事態・・・」
そうコータはつぶやくと、腰にぶら下げた自分の小便入りのペットボトル
をぐいと飲み干し、「ひ、筆者は」と何かつぶやき掛けたが、その後は
言葉にならないまま、数奇な運命を辿った一人の小男は、巨大な青黒い
水の壁に飲み込まれていった。