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備蓄スレで車を避難の手段に考えている人もいるだろうけれど、津波の際の
一時避難は緊急車両や介護/福祉関連の車両を除き、場所にもよるが、
一般の車は使うのを規制するべき。
津波被害、避難車の渋滞で拡大 「車で逃げるな」
2011年5月1日 18時19分
東日本大震災の地震直後、沿岸部各地では避難しようとする車で渋滞が
発生、立ち往生した多くの車が津波に襲われ、被害を大きくした。
北海道・奥尻島が壊滅的打撃を受けた北海道南西沖地震(1993年)
など過去にも車で逃げた人が津波にのまれた例があり、津波避難では車を
使わないよう呼び掛けていた自治体もあったが、惨事が繰り返された。
「逃げろ、逃げろ」。3月11日の地震直後、宮城県石巻市の国道398
号では激しい渋滞が発生。国道そばの小学校に自転車で避難した市議
庄司慈明さん(60)は動けない車に呼び掛けた。窓を閉めて聞こえない
のか、応じる車はなかった。
必死に校舎2階に駆け上がり、助かった庄司さんは、多くの車が転倒
しているのを見た。「これからは車で逃げないことを常識にしてほしい」
宮城県名取市の閖上地区でも、海岸から市役所方面などに向かう県道に
車が殺到。農業遠藤広美さん(48)は、家族が車3台に分かれて逃げた。
渋滞にぶつかったが「車を置いていくのは嫌だ」。国道を逆走し、脇道から
逃げて助かった。
渋滞はほかにも岩手県大船渡市など各地で発生が確認されている。宮城県
気仙沼市の菅原茂市長は「多くの住民が車ごと津波にのまれた。これまで
車は使わずに高台へ逃げるよう呼び掛けてきたが、周知徹底できて
いなかった」と唇をかむ。
車を捨てた判断が命を助けたケースも。名取市の遠藤さんの夫は車を降り、
高架の高速道路に上がって無事だった。
石巻市の会社員新田毅さん(42)は津波目撃後、車で高台を目指したが、
渋滞を見て断念。付近の寺に車を捨て、落石防止ネットを7~8メートルは
い上がって助かった。
「車の方が早いと思ったが、そのまま目指したら死んでいた。考える
だけでぞっとする」。新田さんは身震いした。
宮城県亘理町の民生委員、佐藤れい子さん(60)は、まず車で小学校に
逃げた。車50~60台が停車していた。津波が迫るのを見た教職員が
「車は置いて、歩いて避難してください」と誘導。足の悪い人だけが車に
乗り、全員が難を逃れた。
東北大の今村文彦教授(津波工学)は「渋滞を招くので、津波避難は
できるだけ車を使わないのが原則。日ごろから渋滞が起きやすい地点などを
把握しておくことが望ましい」としている。
(共同)
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