11/03/29 11:22:11.59 c1L/3v9M0
東日本大震災:指定避難所に津波 死者・不明100人超す
URLリンク(mainichi.jp)
東日本大震災で、自治体が定めた指定避難所のうち
少なくとも64カ所が津波に襲われ、確認されているだけで
100人以上の死者・行方不明者が出たことが分かった。
このうち岩手県陸前高田市では35カ所が被災し、
70~80人が避難していた同市民体育館の生存者は3人だけだった。
専門家は「想定外の津波のため自治体を責めるのは酷だが、
浸水想定区域など対策を大幅に見直す必要がある」と指摘している。
陸前高田市によると、津波被害予測を基に
避難場所に指定した68カ所のうち半数以上が浸水。
被害者数は不明だが、多数に上るのは確実だ。
市民体育館は住民が集まってから高台に逃げることになっていたといい、
戸羽太市長は「高齢者が1人で高台に逃げることは難しく、
集まった住民の力を借り避難してもらうはずだった。
想定より津波の到達時間が早かった」と話した。
同県山田町では、町指定の避難所2カ所が津波にのまれた。
町によると、同町船越の「小谷鳥コミュニティセンター」には
12~13人が避難したが、うち11人が津波にさらわれ行方不明となった。
同町の漁業、川村司さん(37)は、父進さん(71)と
自宅から海抜10メートルほどの同センターに逃げ込んだ。
避難所まで波が来るとは思わず、避難者全員が海を眺めていたが、
堤防を乗り越える津波を見て山の斜面に駆け出した。
逃げる際に振り返ると、センターの建物も進さんの姿も消えていたといい、
司さんは「父を助けたかった」と悔やんだ。
同町の避難所は、1896年の明治三陸地震津波
(町内最大6・58メートル)に耐えられる設定だったが、
佐藤勝一副町長は「想定外だった」。
ただ、同センターについては地震前に住民から
「位置が低すぎる」との声が上がり、見直しが始まっていたという。
宮城県では少なくとも20カ所が浸水。
各自治体などによると、仙台市では市立荒浜小学校が、
東松島市でも小中学校2校が津波に襲われ、いずれも死者が出た。
石巻市では北上総合支所で職員らが死亡した。
静岡大防災総合センターの牛山素行准教授は
「指定避難所は、過去の大地震や近い将来起こるとされていた
宮城県沖地震の浸水想定区域の外側にあった。
自治体の想定が甘かったと言うのは酷だろう。
しかし、浸水想定区域を大幅に見直し、市街地に強固な避難所を設けたり、
住民もなるべく高い場所に早く逃げるという意識を再確認することが必要だ」
と話している。