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岸「麻枝君、こんな作品の脚本を書いてくれて本当にありがとう」
麻「何ですか、急に?……まあ、最初に脚本の話を頂いた時は驚きましたけどね。
なんていったって第一声が『メチャクチャで酷い内容の作品を書いてくれ』ですから」
岸「そういえばそうだったね。とにかく中身が酷い作品を作ろうと思っていたんだよ。
今やブランドと宣伝だけでアニメは成功してしまう。そんな状況が続けば今後のアニメ業界に未来はない。
ABという作品によって、それを関係者や視聴者に感じ取ってほしかったんだ」
麻「その直後の『腐敗したアニメ業界にメスを入れる』という言葉を聞いて、僕は『この人に付いていこう』と決めたんです」
岸「ははは、そんなカッコいい台詞だったかな?……それでも、そのために君の名前を利用してしまった」
麻「そんなことありません、監督のお役に立てて嬉しかったですから」
岸「しかし、君の評価が……」
麻「いえ、これでいいんですよ。そもそも今までが過大評価されすぎだったんです。音楽と演出に助けられていただけなのに、
いつの間にか麻枝准という名前が一人歩きして、皆に持ち上げられるようになって……」
岸「麻枝君……」
麻「だったら僕以外に適任者はいないじゃないですか。
それに僕もABで麻枝准というブランドをリセットすることができました。
これから、新しい麻枝准の制作活動を始めることができます。
だから僕の方こそお礼を言わなくてはならないんです。監督、ありがとうございました」
岸「君って人は……。そうだ、時間はかかるかもしれないけど、
次にオリジナルアニメを作る時には、また脚本を頼んでもいいかな?」
麻「ええ喜んで!ただし、その時は今回のような無茶な注文を付けないで下さいね」
岸「大丈夫だよ、その頃にはそんなことをする必要がない世界になっている……いや、してみせるから!」