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【スレタイ】
坂口安吾ファンの文学青年と過ごした日々―瀬戸内寂聴さんの短編集が文学賞を受賞
【本文】
寂聴さん「死ぬまで書く」
第39回泉鏡花文学賞に、瀬戸内寂聴さん(89)の短編集「風景」(角川学芸出版)と、
夢枕獏さん(60)の時代小説「大江戸釣客(ちょうかく)伝(上・下)」(講談社)が選ばれた。
2作品の同時受賞は3年ぶり18回目。2人は27日夜、報道陣の電話インタビューに応じ、喜びを語った。
「風景」は老若男女の人生の喜怒哀楽を描き出した7編の短編集。そのうち3編は自身の人生を振り返り、
坂口安吾ファンの文学青年と過ごした日々を回想する「デスマスク」などの作品が収録されている。
瀬戸内さんは第1回から15年、同賞の選考委員を務めており「新人にあげる賞と思っていたのでびっくり」と語り、
「死ぬまで小説を書いて、書きながら死にたい。年寄り扱いせずに今の作家として評価してくれた審査員に感謝したい」と声を弾ませた。
「大江戸釣客伝」は、江戸・元禄期の釣りをテーマにした作品。徳川綱吉による「生類憐(あわ)れみの令」で釣りが禁止されていた時代に、
監視をかいくぐりながら釣りを楽しむ人たちの生き様を描き、当時の釣りを取り巻く環境や技術についても綿密に取り上げている。
「陰陽師(おんみょうじ)」シリーズで知られる夢枕さん。自身の作風について「泉鏡花の幻想性に近い場所で物を書いており、(鏡花に)シンパシーを感じている」と分析。
「SFファンクラブの関係で、金沢はよく訪れている。大変うれしい賞をいただいた」と喜びを口にした。
選考委員の作家・嵐山光三郎さんによると、同時受賞は選考委員の満場一致で決まったという。瀬戸内さんについては「90歳近い方がこのような力強い作品を描けるのかと驚嘆した」と語り、
夢枕さんの作品には「釣りをしたことがない人も引き込まれ、1ページも飽きることがない」と評価した。
(2011年10月29日 読売新聞)
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