11/10/24 05:20:33.93 T2zklGt/0 BE:425289784-PLT(18072) ポイント特典
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「傍観者効果」という社会心理学の用語がある。ある人に緊急事態が起きたとき、現場にいる人数が多いとかえって
救助行動が遅れることが、実験で確かめられている。「誰かがやってくれる」という心理が働くらしい。
▼実験のきっかけになったのが、1964年にニューヨークで起きた、28歳の女性の惨殺事件だ。被害者の名前から、
「キティ・ジェノヴィーズ事件」と呼ばれている。女性が暴漢にナイフで襲われている模様を目撃したり、叫び声を聞い
たりした近隣住民は、38人にのぼった。
▼にもかかわらず誰一人、女性を救出するどころか、警察にも通報しなかった。世間の関心は、捕まった犯人よりも、
目撃者の行動に集まった。中国広東省仏山で起きたひき逃げ事件も、同じような経過をたどっている。
▼路地を歩いていた2歳の女児が、車にひかれ血を流しているというのに、近くを通りかかった18人は、見て見ぬふり
をした。その一部始終を録画した防犯ビデオがインターネット上で出回り、大騒ぎになっている。女児はさらに別の車にも
ひかれ、搬送された病院で死亡した。
▼「傍観」の横行は、日本でもしばしば指摘される。ただし中国の場合は、特殊な事情があるようだ。河崎真澄特派員に
よると、路上で倒れた高齢者を助けると、「お前が突き飛ばした」などとわめかれ、金をせびり取られるという、信じがたい
事件が頻発している。
▼人に親切にしておけば、必ずよい報いがある。「情けは人のためならず」の正しい意味を知っている人が、日本では半分を
切ったそうだ。情けをかけると、自分に仇(あだ)が返ってくるかもしれない。そんな心配をしなければならない社会は、もっと
恐ろしい。
MSN産経
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