11/09/30 12:58:34.24 /vLMWH9Z0 BE:399338055-PLT(12000) ポイント特典
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２０００年５月の西鉄高速バス乗っ取り事件で、当時１７歳の少年に殺害された塚本達子さん＝当時（６８）＝の
長男猪一郎（いいちろう）さん（５５）と、重傷を負った山口由美子さん（６１）が２９日、佐賀市内で
開かれた市民向けの被害者支援講座で話した。
事件や少年との向き合い方で対照的な１１年余を過ごした２人が初めて同じ場で語り、「被害者の心情は
それぞれ違う。どんな支援ができるだろうと構えるより、『何か困っていないか』と声を掛けてほしい」と訴えた。
事件の影響から娘たちが不登校になるなど「家族が壊れかけた」という猪一郎さん。事件を忘れようと努め、
人前で話すことを避けてきたが、「家族が立ち直ったから、この場に出てこられた。被害者には精神的、
経済的支援が必要」と呼び掛けた。
山口さんは、不登校だった娘と同い年の加害少年を重ねて「少年は傷付き、追い詰められていた」と理解を示し、
「多くの人たちに支えられ、事件によって深く何かを学ぶことができた」と語った。
会場からは少年に対する２人の現在の気持ちについて質問があり、猪一郎さんは「もし母が生きていたら、
母も山口さんのように少年に温かい言葉を掛けていたかもしれないが、母を失った私にそれはできない」と答えた。
一方、山口さんは「彼らしく生きる権利はあると思うが、会って今の気持ちを聞いてみたいという思いもあり、
揺れている」と言い、「被害者の心情はひとくくりにできない。正解や間違いはなく、それぞれが感じ取ったことを
大切にしながら生きている。いつ誰が犯罪被害者になるか分からない。人ごとと思わず、支援の在り方を
考えてほしい」と呼び掛けた。講座は県警主催で、市民約１４０人が集まった。
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