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エドワード・リンカーン氏 米ニューヨーク大学日本経営経済研究所長
日本は米国内で「インビジブル(見えない)」になっているように感じます。携帯電話
のような製品では全く存在感がありません。最近話題になり始めている電子ブック
でもそうです。日本メーカーで製品を投入しているのはソニーくらいで、ほかの
メーカーの姿は全く見えない。テレビや「ウォークマン」を売りまくった輝く日本は
どこにも見あたらないのです。公聴会に出席したトヨタの社長の姿は痛々しいだけでした。
イノベーション(技術革新)や画期的な製品作りの面で、米企業は自信を取り戻し
始めています。電子ブックを見てください。新しい行動スタイル、新しい読書の形を
提案して、革新を先導しているのは米アマゾンや米アップルなどの米国企業です。
日本の役人や企業人に日本の強みは何かと聞くと、いまだに「モノ作り」という答えが
返ってきます。日本は何が得意ですか?モノ作りです─とね。
でも、モノを製造するのが得意なのは日本だけではありません。そろそろ現実を直視
したほうがいい。日本人だけがモノ作りの特殊な才能と技能を持っているわけでは
ありません。韓国や中国、それに米国にだって良いモノは作れます。人件費の安い国
に移っていくのは製造業の宿命です。設計やデザインに技術者をシフトさせるべきなのに、
そういう声はほとんど聞こえてきません。
来年の2月初め頃、新聞やテレビは「中国の2010年のGDP(国内総生産)が、とうとう
日本のそれを超えた」というニュースを盛んに報じることになるでしょう。その時、
日本人は何と言うのでしょうか。まさか、「よし、モノ作りで頑張るぞ!」では
ないでしょうね。
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