11/09/11 01:40:29.37 Aaame6N+0 BE:5619825-PLT(12600) ポイント特典
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内部告発者への制裁 特別編集委員 足立則夫
取引先メーカーの独自技術を熟知している社員を、上司が引き抜きに動いている。直前にも同じ会社から社員１人を引き抜いて、抗議を受けていた。
放置したら、取引先からの信用を失ってしまう。
あなたが当事者なら、どんな行動を取るだろうか。オリンパス社員、浜田正晴さん（50）の場合は、上司に引き抜きの中止を進言。受け入れられず、
コンプライアンス（法令順守）窓口に通報した。 ここから浜田さんのサラリーマン人生は暗転する。上司に誰が通報したかが伝わり、４カ月後には専門外の
職場に配転させられた。で、元の職場への復帰や損害賠償などを求めて東京地裁に提訴したものの、2010年１月の判決で棄却され、控訴した。
サラリーマンなら誰しも同じ境遇に置かれそうなこの裁判が気になり、東京高裁820法廷での双方のやりとりをずっと傍聴し続けた。８月31日に東京高裁が出した判決は、
原告の浜田さん側の主張を支持する内容となった。 これまでもカルテルや不正経理などの内部告発を巡る事件で、企業は通報者に制裁を加えてきた。
長い目で見れば、法令やビジネスの倫理に反する行為の告発は、組織の健全化を促す。制裁でなく報奨を与えるのが筋なのに、各企業のトップはなぜ、制裁に同調してきたのだろうか。
浜田さんは1985年に入社。店頭販売の営業職として米ニューヨーク地区を担当しているときには、米国最優秀セールスとして表彰された。事件は2007年、
非破壊検査機器の販売を担当しているときに起きた。通報後の配転で新人向けテキストの学習などを命じられ、昇給も止まった。昼食を食べに行く仲間もいなくなり、孤立した。
判決から４日たった日曜、支えてくれた家族や愛犬と過ごしながら浜田さんは話す。「なにしろ非破壊検査機器の営業職場のチームリーダーに復帰して仕事がしたい」
URLﾘﾝｸ(www.nikkei.com)