11/08/07 10:16:23.09 WAXrYkhu0 BE:649463663-PLT(18000) ポイント特典
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三月十一日の地震および津波により東京電力福島第一原発にいろいろなことが起こった。
この本に活写される「事故により引き起こされた右往左往」「東電の会見場での記者と東電とのやりとりの
すったもんだの有り様」は興味深いし、ためになるし、そして笑ってしまうような部分もある。
というかその部分がとても多い。読んでいて強く感じるのは、人は何か大きな事件が起こった時に
「誰かが私利私欲のために動いたり動かなかったりしたために事態がより悲惨になった」と「思いたい」ってことだ。
このルポは、東電記者会見のやりとりを詳細に書いている。「たいへんなことになりそうだ」と徐々にわかっていく。
詰め寄る記者とおろおろしっぱなしの東電。この時点で、東電はこういう対応をするしかない。福島の現場とは遠く
離れており、現場は対応にかかりっきり。そんな時にきちんとした報告をすることの大変さは想像すればすぐわかる。
東電の報告は、最初から最悪の事態について言及している。私が読んで感じるのは、記者たちが「最悪の事態を
マンガみたいにわかりやすく言わせて土下座させる」か「最悪の事態を隠す東電を悪の巨頭として断罪して土下座
させる」ことを求めているということだ。東電を悪者としたいあまり物分かりが悪くなっている。
今、なぜか巨悪は東電から菅さんに移ってるようで、マンガみたいな最悪の話を引き出して土下座させたいのだなあ。
こいつを嫌い、と決めると相手の言うことは理解できなくなる。理解ぐらいはしたほうが、嫌いな相手に勝つためにも
いいと思うのだが。
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