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熊野大学：「中上健次と大逆事件」 来月、和歌山でセミナー
作家の中上健次（１９４６～９２）が故郷の和歌山県新宮（しんぐう）市に創設した文化組織「熊野大学」の夏期恒例特別セミナー
が８月５～７日、市福祉センターなどで開かれる。
今年のテーマは「中上健次と大逆事件１００年」。大逆事件は１９１０年、明治天皇暗殺容疑で幸徳秋水（こうとくしゅうすい）をはじめ
社会主義者やアナキストらが検挙され、大逆罪で死刑、無期懲役判決を受けた事件。翌年１月、１２人に死刑が執行された。多くがえん罪とされ、
思想弾圧事件として知られる。新宮はこの事件で医師の大石誠之助（せいのすけ）ら６人の犠牲者を出した地だ。セミナーでは、中上が大逆事件をどう捉え、
今の私たちにどのような言動を求めているかを語り合う。
初日の５日は、作家の佐木隆三さんが「中上健次の人間愛」と題して講演する。６日は文芸評論家の高澤秀次さん、佐藤春夫記念館館長の辻本雄一さん、
作家の中上紀さんによるシンポジウムを行う予定。
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