11/05/20 02:31:15.53 oV3tAQkM0● BE:1820628893-2BP(2)
sssp://img.2ch.net/ico/onigiri_l32.gif
屋根のくぎに手のひら押しつけ…漂流6時間「生きだのがよかったか、わがんねえ」
前略
自宅は住宅街から離れた場所で、周囲に家がなかったため津波が直撃。
勢いで渡辺さんがいる2階だけが波に流された。
「住宅街にいたら、ほかの家にぶつかって、生きられながったと思う。
『俺、死ぬんだ』って思ったら、不思議と怖くはながったね。こんな波に持ってがれてたまっか、って思って、無性に悔しがったね」
流された2階で水に漬かりながら壁づたいに外へ出た。つかまる場所を探して、屋根の方を見ると、
くぎが1本、柱のようなところから出ている。右手で屋根を抱えるようにして、
左の手のひらを押しつけるようにしてくぎに刺し、抜けないようにした。
「そのまま手を下に曲げてさ、手にくぎがひっかかるようによ。つかまるところがないのだもの。
流されると思ったからねえ。異常な精神状態だったんだねえ。
そのまま6時間ぐらいか、大体1キロぐらいは流されでいったように思う」
凍るような水の中、必死に屋根にしがみついた。
「人が流れでくの助けられながった。何人も、何人も、波から顔出して、『助けでー、助けでー』って言いながら
(波に)運ばれでった。俺は手をくぎに刺してだし、右手もつかまってだがら、どうしようもながった。
あの人たちはみんな、だめだったろうね」
雪が降ってきた。凍えるような寒さの中、徐々に意識を失っていった。その後、自衛隊に救助され、
気づいたときには病院にいた。手の傷も癒え、すべてが流された今、せめてもの思いで、先祖の位牌を捜し求めている。
「生きられでよかったね、なんて言われるけんとも、そうなのかもしんねえけんとも…わがんねえよ、今になってみっと。
もう今は何にもないのだもの。先祖の位牌すらねえ。悔しいね。このことは、まるで夢物語よ」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)