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就職「超」氷河期がやって来る 12年度は震災が追い討ち
2011/4/ 1 20:15
新年度を迎え、就職氷河期を乗り越えてきた新入社員が社会人として新たな舞台に立った一方で、2012年度の就職戦線が動き始めている。
東日本大震災の被災地では、企業が被災して事業の再開のめどが立たず自宅待機になっていたり、
採用が取り消されたりと、先行きが見えない人が少なくない。
11年度が就職氷河期の「底」と思っていた大学生にとって、大震災でその底が抜けてしまうとは思ってもいなかっただろう。
多くの「就職浪人」生み出すおそれ
実際、2012年度の就職戦線は「超」氷河期のようだ。被災地では今もなお操業再開の見込みが立たない工場が多数ある。
今後、大手企業が工場などの生産拠点ごと海外に移すようなことになれば、雇用の場そのものが減る。
厚生労働省によると、4月1日に入社予定だった新卒者のうち、震災の影響で内定を取り消された人は3月31日までに
全国で約20の事業所で120人に上っていることがわかった。
今後の大量取り消しもあり得るし、最近は卒業後2~3年の人を新卒者扱いとして採用試験を受けることを認めている企業もあることから、
「就活生」が増えて競争は激化する。
じつは被災した学生のために大手企業がとった「延期」策にも問題がないわけではない。「就活」に詳しい、
石渡嶺司氏は「被災した学生にとって採用活動の延期はたしかに助かるでしょう。ただスケジュールを後ろにずらすと、
中小企業の採用スケジュールもずれ込むことになるので、新年度のギリギリまで決まらない人が増えてしまう」と指摘。
人材のミスマッチが広がり、結果的に「就活」が長期化して、ますます多くの就職浪人を生み出すおそれがある。