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東京にも桜の季節がやってきた。例年、花見で盛り上がるところだが、石原慎太郎都知事(78)が
「待った」をかけた。東日本大震災の被災者、節電への配慮から、今春は自粛すべきというのだ。(夕刊フジ)
「桜が咲いたからといって、一杯飲んで歓談するような状況じゃない」
死者・不明者だけで2万7000人を超えた大震災。29日の会見で石原氏は、太平洋戦争を引き合いに
「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができてくる」「戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。
戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」と、都民に対し、事実上の“花見禁止令”を通達した。
上野恩賜公園では、すでに「うえの桜まつり」の中止を発表。園内の至るところに宴会の自粛を呼び掛ける
看板を設置。恒例のぼんぼりは点灯せず、ごみ置き場や仮設トイレもない。
上野恩賜公園管理所の渡辺裕チーフは「来園者の反応は、『こういう時だからこそ、盛り上がりたかった』
という声と、自粛は当然という意見の半々。例年は朝から場所取りで大にぎわいですが、今朝(30日)は1組
だけでした」と話す。
上野公園をはじめとする都立公園では、飲食を伴う花見自体は禁止しないが、アルコールが入り、過度に盛り
上がっている団体には、ガードマンが自粛協力をお願いするという。千鳥ヶ淵緑道のライトアップや、国立劇場
や靖国神社などのお花見イベントも中止が決まっている。
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