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1999年6月30日、ミズーリ州セントルイスでリッキー・マコーミックという41歳の男性が殺害される事件が
発生しました。マコーミックさんは2冊の暗号ノートを残しており、これが事件の手がかりになると思われ
ましたが、今に至るまで誰も解読できていません。
マコーミックさんは学歴こそ高校中退ですが、周囲からは「非常に賢い人物だった」と言われていて、
家族によれば暗号ノートは子どもの頃からずっとつけていたものだそうです。調べによるとノートはマコー
ミックさんが亡くなる3日前まで書かれていたと見られており、家族は誰も解読方法を知らず、また、マコ
ーミックさん以外に読める人がいるかどうかも知らないとのこと。
実際のメモはこちら、FBIが公開しています。
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暗号解析班のダン・オルソン主任は「暗号を解析するためには、その暗号と比較対照可能な文章を用いて
解いていくというのが通常のやり方です。……あるいは、誰かが新たな読み方のアイデアを閃くか、です」と
語っています。
たとえば、ロゼッタ・ストーンはギリシャ語(コイネー)とエジプト語神聖文字(ヒエログリフ)、エジプト語民衆
文字(デモティック)の3種類の文字で同じ内容が書かれており、コイネーは読むことができたことから、ヒエ
ログリフとデモティックが解読されるきっかけとなりました。
しかし、今回の場合、マコーミックさんの暗号と対照させられるようなサンプルが存在しないことから、FBI
でも解読ができずに困り果て、とうとう広く助けを求めることになった、というけわけです。
なお、FBIではこの解読に報酬は用意しておらず「興味深い事件の暗号を解いたという経験だけが与えら
れる」そうです。
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