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東日本大震災で被災し放射能漏れを起こしている東京電力福島第一原子力発電所の
原子炉を廃炉にするには30年かかり、費用は1兆円以上に上ると専門家やアナリストはみている。
京都大学原子炉実験所の宇根崎博信教授は、福島第一原発の廃炉には
米ペンシルベニア州のスリーマイル島原発の汚染除去を中心とする廃炉にかかった12年よりも
長くかかるとの見通しを示した。
6基の可能性も
米パーデュー大学のダニエル・アルドリッチ教授(政治学)は、「国民の支持がない中だと
6基すべての廃炉を余儀なくされる可能性もある。残りの2基を救おうと思えば、国民の支持を得なければならないが、
それは難しいだろう」と語った。
1979年に起きたスリーマイル島事故では、原子炉1基が一部溶融し米原子力史上最悪となり、
5に位置付けられた。世界原子力協会のウェブサイトに掲載されているリポートによると、
修理と洗浄に12年、9億7300万ドル(約800億円)かかった。洗浄作業には1000人以上の作業員が携わった。
日本原子力発電に13年間勤務し東海村の原子炉廃炉にも携わった村上氏は「東電が4基の原子炉を廃炉にするのは
議論の余地がないことだろう。費用はおそらく1兆円を超えるだろう。損傷した燃料棒を原子炉から
除去するのにも2年以上かかる。作業がずれ込めば費用も増加する」と予想した。
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)