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4.プルトニウムの人体影響
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プルトニウムの体内への取込み
(1)経皮
金属プルトニウムや酸化プルトニウムは、他の金属やその酸化物(錆など)と同様であり健全な皮膚を冒すことはない。
したがって、健全な皮膚から金属プルトニウムや酸化プルトニウムが体内に侵入することはない。一方、酸に溶けた
状態のプルトニウム化合物、例えば硝酸プルトニウムは、酸が皮膚を冒すので皮膚から体内に侵入する可能性がある。
しかし、一般の人がこのようなプルトニウム化合物に直接に接触する機会はなく、皮膚からの摂取の可能性はプルトニウム
取り扱い者に限定される。
(2)傷口からの侵入
傷口から侵入する場合、そこにかなり長く留まり、徐々にではあるがリンパ節を経てやがて血液中へ入る可能性がある。
血液に入ったものは肝臓や骨に移行して長く沈着すると予想される。しかし、一般の人がプルトニウムに触って怪我を
するような機会は考えられず、傷口からの摂取の可能性はプルトニウム取り扱い者に限定される。
(3)経口摂取
口からの摂取を考えても、プルトニウムの消化管からの吸収率は極めて小さく、0.001~0.1%程度なので、実際上問題に
ならない。万一プルトニウムを口から摂取したとしても、プルトニウムの大部分は大便とともに体外に排出される。したがって、
プルトニウムの食品汚染による体内摂取の危険性は非常に小さい。
(4)吸入
一番重要な摂取経路は鼻や口からの呼吸による吸入である。プルトニウムの微小粒子を吸入すると、プルトニウムの粒子
は呼吸気道のいろいろな場所に沈着する。しかし、人体には防御機能が備わっていて、器官には繊毛という毛が生えて
おり、これが気道に入った埃などの異物を粘液とともに上部へ送り戻し、食道の方へ送る仕組みを持っている。この仕組み
により、吸入されたプルトニウムの微小粒子も大部分は食道の方へ送られ、大便とともに排泄されてしまう。