11/03/24 20:37:57.50 jeRQN6ii0 BE:773862645-PLT(12001) ポイント特典
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被災者支える精神活動を
赤川次郎
URLリンク(tsushima.2ch.at)
3月11日の東日本大震災は、人間の「想定」など、自然は全く考えてくれない、とい
う厳しい真実を示した。1000年に1度とも言われる大規模地震と津波の被害につ
いては(後の対応は別にして)、誰の責任も問うわけにいかないだろう。
しかし、福島第一原子力発電所の惨事は「人災」である。この狭い国土の地震大国に
次々に原子力発電亀所を建て続けたのは、電力会社と結んだ自民党政権であり、
なぜ自民党の罪を問う声が起こらないのかふしぎだ。
また大手広告主の電力会社の顔色をうかがって、原発の危険性に目をつぶってきた
大手マスコミも同罪である。
14日からは「計画停電」が始まったが、節電は当然として、これまでも原発が事故を
起こす度、従来の発電所だけで、真夏のピーク時でも乗り切つできた。今回は火力
発電所の被害もあって、ある程度はやむを得ないにせよ、これほど大がかりな停電が
必要なのか。むしろ、今回の事故で「原発不要論」が巻き起こるのを牽制しようとして
いるのではないかとさえ思えてくる。
この騒然とした状況の中で、フィレンツェ歌劇場の来日公演が幕を開けた。指揮者、
歌手、オーケストラなど、不安な思いだったろうと想像できる。結局、2回公演したのみで
中止となったが、ともかく深く感謝したい。余震や原発事故の危険は避けなければ
ならないが、オペラ、音楽会、演劇などの「精神活動」は、できる限り続けるべきである。
今、テレビを見ていると、どの局も震災報道一色で、くり返し津波の映像を見せられて
いるばかりでは、被災者の気持ちは沈むだけだろう。状況が刻々と変わる現在は
やむを得ないが、どの局も通常番組を流して「不謹慎」と言われないか、互いに様子を
見合う空気になることが恐ろしい。海外メディアは、この大災害での日本人の冷静な
対応を称賛しているようで、それは誇っていいことである。
(続く)