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落日のブルーレイディスク、変容する記録メディア (1) - 11/02/23 | 12:18
映像や大型データなど大容量のデータ保存に欠かせない記録メディア。
パソコンや録画機(レコーダー)などの進化に伴って需要が伸びる一方で、その優勝劣敗がはっきりしてきた。
ハードディスクの躍進 期待はずれのBD
同社は積極的な投資や買収によってHD事業を急拡大してきた。年産能力は今夏、
約3・2億枚と5年前の2倍程度まで引き上げる。
目下、HDは、パソコンなど大容量の記録媒体を必要とする電子機器向けに活況が続く。
昭和電工の推定では、同市場は2013年にハードディスクドライブ(HDD)換算で8・5億台に
達する見込みで、前年比5割以上増える公算だ。同社の石川二朗執行役員HD事業部門長は
「一段の生産能力の増強や、さらなる容量拡大も視野に入れている」と、
早くも前のめり。競合のHDメーカーも事業強化をもくろんでいる。
HDが成長を続ける一方、苦境に立たされているのが光メディアだ。
中でも、厳しいのが記録型ブルーレイディスク(BD)。3年前、
東芝の「HD DVD」撤退により終息した次世代DVD規格戦争で勝利を収め、
従来のDVDに次ぐ記録メディアとして期待されたが、その需要は伸び悩んでいる(下図)。
凋落続く光メディア
記録型CDが出始めた00年代前半はデータ保存用に加え、音楽CDをコピーするニーズが普及を後押しした。
続くDVDは、初期型で1枚4・7ギガバイトと一気に大容量化を実現。従来、アナログ方式で
VHSテープに記録していた映像をデジタル方式で記録したい、という消費者のニーズを取り込むことができた。
そして06年に満を持して登場したBD。記録容量は25ギガ~50ギガバイトにまで拡大し、
アナログからデジタル放送への移行が進む中、ハイビジョン番組やデータ保存用として格好の媒体となるはずだった。
ところが、その間に環境は激変した。TDKのストレージメディアビジネスグループ企画部の野坂稔リーダーは、
「光ディスク以外の記録媒体で高容量化、低価格化が進んでしまった」と分析する。
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