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ニュージーランド・クライストチャーチ付近で起きた地震で、23日朝、倒壊した
キングスエデュケーションのあったビルから救出され、市内のクライストチャーチ病院で治療を
受けた富山外国語専門学校の奥田建人さん(19)=富山市=は、同日午後、病室で朝日新聞の
取材に応じた。上半身はだかのまま、落ち着いた口調で、閉じ込められてから助け出されるまでの
様子を次のように語った。
昼食をとっていたら、大きな揺れが来て、いきなり床が落ちた。周りのみんなは「痛い」などと
言いながら下に落ちていき、自分は気づいたら真っ暗な中で何かに右足を挟まれて動けなくなっていた。
最初は助けが来るかどうかも分からずパニック状態だったが、一緒に埋まった(亀遊〈きゆう〉知子)
先生が「落ち着いて」「長期戦になるかもしれないから体力を残そう」と声をかけてくれた。
「みんなで生きて帰ろう」と呼びかけ合い、励まし合って救助を待った。挟まれたまま、
兄に携帯で電話をし、ここにいることを大使館に連絡してもらった。
右足を挟まれて動けなくなり、だんだん足の感覚がなくなっていった。今朝、少しずつ明かりが
見えてきて、「命は大丈夫」だと思った。救助されるときに右足を切断したけれど、切るときには
「仕方がない」と覚悟をしていた。
自分も暗いところにいて、つらかった。みんなも助かってほしい。
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