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ニコス再建へ1000億円追加出資 三菱ＵＦＪと農中
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループの子会社でクレジットカード最大手、三菱ＵＦＪニコスの再建案が22日、明らかになった。
2011年３月期末に三菱ＵＦＪと農林中央金庫が約1000億円を追加出資する。取りすぎた利息の返還に対応する引当金を２倍の
1400億円に増やし、将来の収益圧迫要因を取り除いたうえ、人員削減などのリストラも実施する。
ニコスと三菱ＵＦＪが24日の取締役会で決める。ニコスには三菱ＵＦＪが85％、農林中金が15％を出資しており、今回の増資は
出資比率に応じて両社が引き受ける。同額の減資を実施した上で、３月末に払い込む。
三菱ＵＦＪはニコスの取りすぎた利息の返還に対する備えを終え、リテール（個人向け）事業をテコ入れする。ニコスは３月に
200人程度の早期退職を募り、13年度には自然減も含めて現在5800人の従業員数を１割強圧縮。拠点の集約や事務の効率化も進める。
一連の措置に伴い、11年３月期の最終損益は約1100億円の赤字（前期は462億円の赤字）となるもよう。三菱ＵＦＪニコスが発足
した07年４月以降、最大の赤字となるが、12年３月期には黒字転換を見込む。今後は無担保個人ローンから、カード決済を軸とした
ビジネスモデルの確立を急ぐ。
11年３月期は利息返還関連損失を除いた経常利益では約280億円の黒字見通しと、事業面での体力は回復しつつある。07年当時の
計画よりも高水準で推移した利息返還請求について今回は保守的に見積もることで、潜在的な収益圧迫要因を取り除く。
URLﾘﾝｸ(www.nikkei.com)