11/02/19 17:48:18.26 s5OISc+b0● BE:267022433-PLT(12002) ポイント特典
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「これからどうしたらいいですかね。自分でもわからない」。待ち合わせ場所に指定された秋田市内の大学内のラウンジで会った男子学生(22)は伏し目がちに、
こう言った。
自分が何をやりたいのかが分からないまま大学3年生の秋頃から、リクルートスーツに身を包み、大学主催のガイダンスや企業の説明会に参加した。
唯一の希望は地元の岩手県近くでの就職。郷里に残してきた母親のことが気がかりで、女手一つで育ててもらい、
就職活動の費用も援助してくれた母親に、少しでも楽をさせたかった。
大学4年生の6月、大学の就職部で宮城県の食品会社の求人が目に留まった。仕事の内容は主にトラックでの食品輸送。
「輸送業務であれば、地元に寄ることもできる」。どんな企業なのか詳細は知らなかったが、狙いを1本に絞り、面接を受けた。トントン拍子に選考が進み、
9月には内定を得た。就職活動は難なく終わったかに見えた。
その数日後、内定先の企業について調べようとインターネットの掲示板を見ていたら驚くべき事実を知った。
内定した企業は、過酷な労働条件と待遇の悪さから大学生に敬遠される「ブラック企業」だった。「過労で自殺した社員がいる」とまで書いてあった
震える手でマウスを操り、ほかの掲示板を調べたが、同じような内容が書き込まれていた。
「申し訳ありませんが、一身上の都合で内定を辞退します」。内定式が迫った9月下旬、電話で断った。掲示板の情報の真偽を聞く勇気はなかったが、
それ以前に「やっていける自信がもはやなかった」
10月から再び、就職活動を再開。30社以上の企業を回ったが、決まらない。
「内定を断ったことは後悔していないが、事前に受験する企業について調べるべきだった。
卒業までに見つからなければフリーターしながら職探しするしかない」。男子学生は消え入るような声で語った。
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