11/02/16 21:40:01.44 zM+zlcjm0● BE:163853748-PLT(13072) ポイント特典
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コアレス構造の半導体パッケージは、コスト低減や性能向上といったメリットがある一方で、安定した品質で大量に製造することが難しいとされていた。
しかしソニーはすでに、民生機器用のLSIにコアレス半導体パッケージを適用し、大量に生産しているという。
(中略)
コアレス半導体パッケージは、コア材料を使わずにビルドアップ層だけを製造する。コアを形成するプロセスを省けるため基板のコストを削減できる他、
通常はコアを挟んだ上下層の接続に不可欠なスルーホールが不要になるので、再配線経路の電気的特性が向上する、再配線経路の設計自由度が増加して配線密度も高まるといったメリットがある(図3)。
そのため、コンピュータ用マイクロプロセッサやネットワーク/通信機器用ASICを手掛ける各社が開発に取り組んでおり、論文発表も数多くある。
(中略)
1つ目は、基板にベアチップをフリップチップで接続する工程である。「この工程では、リフローはんだ付けのために温度が大きく変化する。常温から 260℃まで上昇し、再び常温に戻るといった具合だ。
このように温度の変動幅が大きい場合でも、基板の平坦性を維持してフリップチップ実装の接続品質を安定させられるように、新たなプロセス技術を採用した」
2つ目は、フリップチップ実装後にアンダーフィル(封止用の液状硬化性樹脂)を塗布して硬化させる工程の後に、新たに追加した工程である。
この工程では、基板の上に、あらかじめ用意しておいた薄いシート状のモールドコンパウンドを貼り付ける。
ソニーはこのモールドコンパウンドを「スティフナー」と呼ぶ。基板の剛性を高め、基板のチッピング(欠け)を防ぐ役割を果たす。
チップ部はくりぬいてあり、スティフナー自体の厚みはチップよりも薄いため、これでパッケージの厚みが増すことはない。
スティフナーの材料は、「QFPなどの一般的なパッケージで使う樹脂材料を改良して用いた。熱膨張係数と弾性率について、
パッケージを構成する基板とチップ、放熱用の銅版それぞれとの親和性を考慮するとともに、樹脂材料としての流動性も確保できるように配慮した」(足立氏)という。
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