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クーポンサイト、隆盛の陰にひそむ危うさ
グレイス(東京・港)の中村仁社長は、一般論と前置いたうえで、こう警鐘を鳴らす。
「マーケティングの本質は、新規ではなく、リピーターやファンをいかに増やすか。しかし、クーポンの
利用客はたまたま見つけて、安いから行ってみようという『バーゲンハンター』が多数を占める可能性
が高い。たとえ薄利、赤字でも、向こう数カ月、数百人、数百万円の売り上げが確定することに魅力を
感じる店舗が多いのだろうが、クーポンの利用客に『2倍以上のお金を払ってでもまた来たい』と思って
もらうのは難しい」
居酒屋の「塚田農場」や「じとっこ」など、70店舗の飲食店を展開するエー・ピーカンパニー(APカンパ
ニー、東京・港)の体験談は、この指摘を裏付ける。
10年10年6月から7月にかけて、APカンパニーは計3回、クーポンサイトのゴーチを利用した。ある
店舗では炭火焼きやたたきが食べられる「地鶏満喫コース全8品」を78%OFFの777円で、別の店舗
では「鹿児島黒牛」の霜降りと赤身の刺し身2種と生ビール2杯を79%OFFの500円で提供した。割安
感からツイッターなどを介してアクセスが集中、それぞれ数時間で予定していた上限枚数に達し、計
500枚を売り切った。
「ドリンクの追加オーダーなどで少しでも利益が出ればというくらいで、クーポンそのものは赤字。うち
のファンになってもらうきっかけになればと思い、やってみた」。クーポンを企画したAPカンパニー企画
部の松岡庸一郎マネージャーは、そう語る。しかし……。
結果として、ドリンクの追加オーダーは「ほとんどなかった」。あっても1杯だけ。お茶だけで帰る客も
いた。なかには、予約時の電話で「いっさい追加はしないけれど、いいですか」と断ってくる客もいたと
いう。松岡マネージャーは「それでも構わないが、さすがに店舗の士気は落ちた」と漏らし、続ける。
「バーゲンハンターがほとんどで、倍の値段で来てもらえる客層ではなかった。半年以上たったが、
店舗スタッフの実感は『リピートゼロ』。今でも毎日のようにクーポンサイト各社から営業の電話がかか
ってくるが、もうやるつもりはない」
URLリンク(www.nikkei.com)