11/01/30 21:50:17.01 SBqKZbAuP
利己的な遺伝子
利己的な人は、とかく社会的評価が低い。自分の都合を優先し、他人を顧みない。共同体の形成に、身勝手な行動は阻害要因。社会的地位が高い人こそ、ご自省を▲
一方、利他的な人への賛歌は各国共通。自己を犠牲にしてまで、他人のために尽くす。奉仕、献身、ボランティア。ことに日本人の感性には心地よい響き▲
どっこい、そんな人間社会の常識をひっくり返す生物学の学説がある。その名も「利己的遺伝子論」。
生命体は、遺伝子に操られる一時的な容器にすぎない。その行動は遺伝子が世代交代する戦略だ▲
「利己的な遺伝子」(リチャード・ドーキンス、紀伊国屋書店)の説は、誠に明快。人間を含む生物の行動は遺伝子に規定される。
それが自己犠牲を伴う行動であれ、種を存続させるための手段。結果的に、遺伝子の生き残りに資するのだ、と▲
他人思いのヒト、群れで子育てするライオン、女王バチに貢献する働きバチ。あらゆる利他的行動も、利己的遺伝子の一作戦だ。
身もふたもないが冷徹な理論は科学の要諦。時折、自我を問い直す契機にするのも悪くない▲
衆院で代表質問が始まった。与野党とも何と利己的なことか。生物学ではこうした行動も、すべて国民の生き残りにつながる戦略のはず。
なのに、その気配すら見えぬ相変わらず不毛なやりとり。センセイ方、遺伝子に学んでください。
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