10/12/20 08:46:08.79 5I/BrX+hP BE:2038365397-PLT(18000) ポイント特典
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2001年6月、児童8人の命が奪われた大阪教育大付属池田小事件で、長女の優希ちゃん=当時(7つ)=を
失った本郷由美子さん(44)=大阪府池田市=が今月、傾聴ボランティアや朗読会を通じ、悲しみを
背負った人に寄り添うNPO法人を伊丹市に立ち上げた。
事件を防げなかった自責の念は今も消えない。それでも、懸命に生きる姿を天国の娘に報告することが、
心の支えになっている。
活動をともにするのは、05年10月に、乗馬中の事故で1人娘の由理子さん=当時(13)=を亡くした
安永郁子さん(53)=伊丹市。法人名「スノーエンジェル」は、優希ちゃんの名前をもじった「ゆき」と、
2人の子どもの頭文字「Y」を「羽根」になぞらえた。
本郷さんは事件後、悲嘆に暮れ、社会に背を向けた。ショックでふさぎ込む本郷さんを黙って
支えたのが事件で同じように子どもを亡くした母親仲間や近所の友人ら。つらい現実と向き合うきっかけになった。
感謝を行動で表したくて、1年勉強し、05年に「精神対話士」の民間資格を取った。加害者の裁判を
傍聴するうち、暗い気持ちを抱えた人が犯罪者になるような社会に、無関心だった自分にも罪悪感を抱いたからだ。
その初めての派遣先として、出会ったのが安永さんだった。依頼された対話士の条件は「同年代で、
子どもを亡くした人」。本郷さんは被害者遺族としての身の上は伏せ、娘の事故後、一歩も外出
できなくなった安永さんの家に通い詰めた。
心を固く閉じた上、「生きたくない」と繰り返す安永さんに対し、「あなたを待っててくれる人がいる」と
優しいまなざしを向けた。本郷さんがもたらす「安心感」が救いになった。1回80分の対話は4年間、
159回続いた。安永さんに笑顔が戻り始めた昨年末、自分が池田小事件の遺族であると打ち明けた。
ケアを卒業した今年4月、大学で音楽を専攻していた安永さんは、周囲への感謝の気持ちを込めて
コンサートを開いた。これを機に「同じ苦しみを抱える人を支えたい」と思うようになり、本郷さんと
意気投合。NPO法人設立につながった。
21日には、伊丹アイフォニックホールでクリスマスコンサートを開く。
入場料千円。
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)