10/12/09 11:52:33.88 nH0dJDpBP BE:1106071564-PLT(12004) ポイント特典
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旧石器遺跡「捏造事件」:著者の元文化庁調査官・岡村道雄さんに聞く
◇仮説裏付ける“発見”「安直に受け入れた」
旧石器発掘捏造(ねつぞう)が発覚してから10年を機に、発覚時は文化庁の主任文化財調査官だった岡村道雄さん(62)が
『旧石器遺跡「捏造事件」』(山川出版社)を著した。捏造を見抜けず、積極的に紹介してしまったのはなぜか。
総括までなぜ10年かかったのか。岡村さんに話を聞いた。【栗原俊雄】
本の中には「悔恨」と「ざんげ」が満ちている。
岡村さんは師の芹沢長介(故人)と同様に「日本にも前期旧石器文化が存在する」という仮説を発表。
東北旧石器文化研究所(後に解散)の元副理事長は、この仮説を裏付けるような“発見”を繰り返す。
岡村さんは自身の著作や文化庁などが主催する企画展で、これらの“発見”を紹介した。
「最も出てきてほしかった石器だったので、安直に受け入れてしまった」と岡村さん。
「結果的に宣伝に加担した責任は重い」と振り返る。
捏造の舞台となった宮城県の座散乱木遺跡や馬場壇A遺跡の発掘では、自然科学者と連携し
「当時の新しい方法を駆使し、遺跡を総合的に検討した」。一方、元副理事長の不審な行動の目撃情報も寄せられたが、
捏造を見抜くことにつなげられず、「心的にも方法論的にも甘かった」と悔やむ。
2002年に文化庁から奈良文化財研究所へ移り、08年に定年退職した。
これまでは「いろんな思いが去来して、捏造事件について書こうとしたが、文章にならなかった」という。
また「動機や手口など、分からないことも多すぎた」。
退職後、元副理事長を捜し出した。いろいろ質問したが、肝心なことについては「覚えていない」などと答えたという。
しかし、再会したことで、一つの区切りがついたと思ったという。
1年半かけて本を書き上げた。「この程度の総括しかできないのかと思われるかもしれない。
でも、自分の知っていることは伝えたつもり。それが今後の考古学研究の教訓になれば」と話す。
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