10/11/30 20:47:03.12 IanmqwWC0 BE:1914621899-PLT(12000) ポイント特典
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共に生きる:障害者差別をなくす条例 熊本
夜間照明に乗用車が浮かび上がる。九州自動車道の広川サービスエリア(SA)=福岡県広川町。
車椅子に乗った松川健二さん(59)=菊池市泗水町=は障害者用駐車スペースに止められた1台の
車の横で、じっと運転手を待っていた。松川さんの「戦い」だ。
健常者の運転手が戻ってきた。松川さんは愛車でその車の前をふさぎ、驚く運転手にやわらかい
関西弁で「ここには止めんといて。お宅らの場所ではないでしょう」と語りかける。SAに限らず、松川さん
はこれまで駐車場で数百台に声を掛けた。多くの運転手は「すみませんでした」などと謝るが、今も違反
駐車はなくならない。
松川さんは23年前、印刷会社に勤務していた京都府京田辺市で過労状態のまま居眠り運転。5
メートル下の田に転落する労災事故で、胸椎(きょうつい)に障害を負って脇より下がほぼ動かなくなっ
た。05年には旧植木町の交差点で追突事故にも遭い、熱さや痛みを全く感じない「不全まひ」の状態に。
駐車専用スペースが障害者にとって本当に必要だと分かってほしいという思いで、運転手への声
掛けを続けてきた。つえをついたり車椅子を動かす握力の低い人は、店頭から遠い距離の移動は
本当につらい。「昔に比べればスペースは増え、電車などにも障害者用の空間ができた。ただ設置
しただけで、どう使われているか設置者が関心を払っていないケースも多い。私のようには声を上げ
られず、泣き寝入りしている障害者は多い」
松川さんは昨年2月から、県内にある障害者関連の23団体の仲間と、障害の有無にかかわらず
共に暮らしやすい社会を目指す条例をつくるための勉強会を20回以上重ねてきた。
検討中の条例案では、社会全体に対し「障害者が健常者と同じような生活を送ることができるよ
うな配慮」を求める。例えば、車椅子の人が2階にあるラーメン屋に行きたいのに階段しかない場合
どうするか。エレベーター設置など経営者らにとって重い負担を強いられる懸念も出ているが、松川
さんは「条例案では、店側に過重な負担はさせないと明記している。階段をおぶってもらったり、屋外
でも食べられるようにするなどの配慮をしてもらえればありがたい」
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