10/11/13 10:57:31.03 8oCKNgQ60● BE:139661339-PLT(12445) ポイント特典
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見ると聴くと、懐かしい人に会いたくなる映像や音楽(2)
現実から遮断された映画館の薄闇の中、輝くスクリーンを大切な人と共に見つめたひとときは、
もう一つの世界を手を取り合って旅したようで、作品を見れば昨日のようによみがえる。
二度と会えぬ人ならば、記憶のいとしさもひとしおです。
兵庫県姫路市の坂口イカルスさん(61)は名画「アラビアのロレンス」に少年時代の、映画館での父との1日を思います。
幼稚園の頃、両親が離婚。「新しい嫁さんと別の家庭を築いた父が、私と貧しい暮らしを続ける母の家に、
金の無心にやってくる。顔を見に来た、と言っては私を連れ出すのです」
ある日、ふらりと現れた父の隣は新しい妻ではなく“彼女”。「女性も屈託なくて、君、お父さんより格好いいねえ、
なんて話しかけてきて」。映画どころではない状況。でもオープニングのティンパニが響くと、
太陽と砂漠の世界に引き込まれたそうです。「頭の回転が速く神経質で孤独。ピーター・オトゥールのロレンスは
ハンサムで変人で、魅力にあふれていた」
英国とアラブ、毀誉褒貶(きよほうへん)に引き裂かれたロレンスは、46歳でバイク事故に散りました。
「親類から『優しい人』『ごくつぶしの厄介者』と評価の分かれた父も、59歳で脳出血で死にました」。
息子と、ろくに話もせぬまま逝った父。「彼はロレンスを通して自分の一端を私に知って欲しかったのか。
父の享年を超えた今、ふと思うのです」
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