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2010年10月26日
同窓会のお知らせ 津田和代 43 大阪府羽曳野市
URLリンク(www.sankei-kansai.com)
母が留守の間、花の水やりを頼まれていたので実家へ行った。
ポストにたまった郵便物の中に父宛のはがきがあった。亡くなって2年8カ月たっている。
業者の広告かと思ったが、それは父の故郷、岡山から同窓会のお知らせだった。
20年ほど前、大阪市内で父の同窓会があった。躊躇(ちゅうちょ)している父に、
「場所は私が案内するから、行ってきたらいいねん」と背中を押した。
当日は緊張して駅のトイレを往復していた。大丈夫なのか?
娘の心配をよそに、父はこみ上げてくる喜びを隠せず、にたにたして歩いていた。
「会場の旅館が見えてきたわ。あれ!」というと、「ここでお前は帰れ」と追い返された。「なんでやのん」。そういって帰りかけたとき、
「ワー、キャー、きょうちゃん!」と黄色い声が飛び交った。
父は故郷では「きょうちゃん」と呼ばれていた。私は安心して帰った
帰宅後、「お父ちゃん、えらい人気者やなぁ。黄色い声、聞こえてたでぇ」というと
「初参加やったから、皆喜んでくれたんや。今度行く時は酒の一本でも持っていくわ」と照れていた。
その後、何度か知らせがきていたが、行けずじまいだった。そのたびに父は故郷を思い出し、喜んでいた。
父に代わり、長年幹事をしてくださっている方に感謝したい。
それは一人遠く故郷を離れて暮らす父にとって、人生の応援メールでもあったから。