10/10/06 15:54:47.67 z1wNThDo0● BE:542745825-PLT(12706) ポイント特典
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うたばこ:チャンプルーがジャンル/変幻自在に別世界の和風
◇チャンプルーがジャンル--普天間かおり
ジャンルレス歌謡の代表的歌手・普天間かおりは、もはや一つのジャンルのようだ。
「何でも混ぜて一つのものにしてしまう沖縄のチャンプルー文化の中で育ってきた。東京生活の方が長いけど、それが自分にとって正直で素直なんです」
フォーク系とも美声系とも歌謡曲系とも言われる歌手。どこにも属していないようで「人と人とのつながりが、一番大切と思う」と、交友範囲は広い。
背景から人物造形が浮かび上がる繊細さと奥ゆかしさがにじみ、それでいて何ものからも一歩も引かぬ芯の強さを持ち合わせる。
今歌うのは「必要なんだよ」(普天間詞、森正明曲、テイチク)。静かに語るように歌う。
「詞が書けない時期が続いた。『あなたの歌が必要だから待ってます』っていう声が届いた。あ、必要とされているんだ、って気が付いた」。
それから一気に書き上がった。説教臭さが一切ないのは、絶妙なチャンプルー具合だからであろう。
◇変幻自在に別世界の和風--うめ吉
「私は伝統的な寄席芸能の中の俗曲師」と、自分の立ち位置を語るのはうめ吉。いつもは、曲芸や紙切りや手品と同様、
寄席の彩りとして演じられる“いろもの”の一つ俗曲を歌う。丸髷(まるまげ)、着物姿に三味線を抱えて高座に立ち、都々逸や小唄や民謡を披露する。
確かに揺るぎない。だが、この時代空気の中に彼女の歌が流れると、がぜん、歌は別の命を生き始める。
「芸者さんになりたくて修業をしたら俗曲師になった。プロ生活10年たちました」
その間に、うめ吉の音楽は、地下に潜ってジャズやクラブ音楽と合体し、欧米でも演奏するようになった。徹底した「和風」ゆえに、逆に「最先端」や「異文化」が反応したのだ。
普天間とは方向も目的も違うのに「チャンプルー」である。
10年記念アルバムは「オール・アバウト・ウメキチ」(オーマガトキ)。変幻自在の痛快感・爽快(そうかい)感が、非日常の別世界に招くベスト盤である。(川崎浩)
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