10/10/05 04:42:47.64 S+D79MmD0 BE:318967283-PLT(12001) ポイント特典
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菱屋町商店街にある井上靴店=大津市長等、井上慎一店長(63)=に、アイドル猫がいる。1歳3か月の雑種の雌で、名前は「エル」。
捨て猫で拾われ、一時は病気で命も危ぶまれたが、今は安住の場所を見つけた。すり寄らず、少し距離を置くなど猫特有の愛想のなさが、
かえって客に「癒やし」を与えているが、エルはそんなことを知ってか知らずか、きょうも店内を闊歩(かっぽ)している。
床の上に体を伸ばしきって昼寝したり、商品棚に入り込んで体を丸めたり。白と茶のサラサラの毛をゆらし、大きなまん丸の目でゆったりと
店内を見回す。普段は悠然としているエルだが、男性客が来ると少し身を隠すなど“乙女チック”な一面も併せ持つ。
そんなエルが、井上さんと妻、和代さん(57)の元にやって来たのは昨年6月。生後1か月ほどの捨てられた子猫を、和代さんの友人が
連れて来た。目やにでまぶたは閉じ、皮膚もただれて毛が抜け落ちていた。肺炎にもかかり、動物病院で「そう長くないでしょう」と告げられた。
だが和代さんは2週間、毎日病院に連れて行き、夜は抱きしめて「絶対、死なせやしないからね」と声をかけ続けた。名前は光を意味する
フランス語「ルミエール」から取った。「いつか、みんなを照らすような存在になってほしい」との願いを込めて、和代さんが看病中に名付けた。
1か月が過ぎた頃から、エルは徐々に回復を見せ、美しい毛も生えてきた。今年5月、市内の大型商業施設内にあった店を今の場所に
移したのを機会に、和代さんはエルを店に連れて来るようになった。
猫嫌いの客への影響は心配だったが、「捨て猫のエルを昼間、家に閉じこめておくのはかわいそう。そばに置いてやりたかった」。
そんな思いが伝わったのか、エルにひかれて店に来る人も出始めた。
靴の試着で腰かけた客が数時間、エルに見とれることがある。そんな時、エルはただじっと見つめ返す。ベタベタされると、ぷいっと移動してしまう。
読売新聞
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
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