10/10/04 03:42:19.18 MILTuLap0● BE:1113696094-PLT(32458) ポイント特典
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抜粋
本年8月、日本学術会議はホメオパシーに関する会長談話を発表し、効果をほぼ全面的に否定した。ホメオパシーにはいかなる科学的
根拠もなく、医療現場で用いることは慎むべきである、と。
しかし、それでもなおホメオパシーにすがる人々がいる。その中には少なからず著名人の名前も見られる。<信者>は家族にもそれを
強要する傾向があり、こうなると問題は輸血を禁ずるカルトなどと同様のものになってくる。
ホメオパシーは自然治癒力を重視するため、抗がん剤やワクチンなどの西洋医学と敵対しがちだ。過激なホメオパスは患者に医療との接
触を全面的に禁ずる場合もあって、こうした行為は問題である。
ただ、このところのいささか過剰とも思われるバッシングには、別の意味で危険も感ずることがある。
まず第一に、バッシングの過剰な盛り上がりは、重要なトピックを<祭り>として消費してしまいがちだ。後に残るのは忘却だけ
ということもままある。
第二に、どれほど過激なバッシングを展開しても、<信者>の態度変更にはつながりにくい。
第三に、ホメオパシーバッシングの背景にあるエビデンス(医学的根拠)至上主義の危険性である。もちろん現代医療はしっかりした
実証研究によって得られたエビデンスに基づいて、実施されなければならない。私もそうしている。ただしそれは、倫理や真理とは無
関係な説明責任の問題である。エビデンスに従わないと訴訟に負けるのだ。
精神科医としての私は、代替医療にかなり寛大なほうだろう。同業の神田橋條治氏がいうように、治療の中ではプラシーボ(偽薬)効
果が最上のものであるとする考え方にも親しみを覚える。
代替医療の強みは、まず安価であること(例外もあるが)、それが有効だった場合に、患者の自己コントロール感を高めてくれることだ。
そうであるなら、代替医療を非科学的として徹底排除するのは、むしろ愚かしいことだ。イギリスのように保険適用せよとまでは言わ
ないが、誰でも薬局で買えるようなカジュアルな形で流通させることが望ましい。安価さのメリットを維持するためと、地下に潜ってカルト
化することを予防するためだ。
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